モデルの概要
植物(主に葉の繁った樹木)が伝搬路に存在する場合、伝搬損失(植生損失)が発生する。植生損失は、葉の多い季節と葉の少ない季節で異なることが知られている[1]。
本モデルは、上空から到来する電波(スラントパス)の植生損失モデルに、季節特性を追加したものである。

数式
\(
L \: ({\rm dB})=Af^B \log_{10}(d_v)(θ+E)^G–4\\
\tag{1}
\)
\(
B=(0.302–0.0036k_h)(f/1000)^{(0.0013-0.0262k_h)}\\\
\tag{2}
\)
\(
k_h=|Month–6.5| \quad (南半球では、 k_h = 6 –|Month – 6.5|)
\tag{3}
\)
ただし,\(A\)、\(E\)、\(G\)は木の種類に関係する係数であり、以下の通りである。
係数 | Japanese cedar | Kenyan juniperus |
\(A\) | 1.87 | 1.5 |
\(E\) | 0.01 | 0.01 |
\(G\) | ー0.12 | ー0.12 |
パラメータ
記号 | パラメータ説明 [単位] | 適用範囲 |
\(f\) | 周波数 [MHz] | 700~6000 |
\(θ\) | 仰角 [deg.] | 0~85 |
\(d_v\) | 森林の通過距離 [m] | 5~500 |
\(Month\) | 月 | 1, 2,\(…\), 12 |
計算例
