地物による回折

モデルの説明

　障害物が存在する空間において，電波が幾何学的に直進せず障害物の影の部分に回り込む現象を回折という．その際，自由空間伝搬における電界強度の損失に対して，回折による付加損失（回折損失）が発生する．実環境では，山岳などの地形や建物などの地物の遮蔽によって回折損失は発生し得る。このページでは、そのような回折損失を評価できるように、いくつかのモデルを紹介する．これらのモデルは，様々な障害物の種類や様々な経路形状に適用可能である．

• シングルナイフエッジ
• ダブルナイフエッジ
• 有限幅ナイフエッジ
• Bullingtonモデル

参照

[1] Propagation by diffraction, Recomm. ITU-R P.526-15, 2019.

[2] 進士昌明，無線通信の電波伝搬，コロナ社，1992．

[3] 細矢良雄，電波伝搬ハンドブック，リアライズ社，1999．

[4] K. Bullington, “Radio Propagation for Vehicular Communications,” IEEE Trans. Veh. Tech., Vol. VT-26, No.4, Nov. 1977.

[5] J. D. Parsons, The Mobile Radio Propagation Channel, John Wiley & Sons, 2^nd edition, 2000.

[6] C. Haslett, Essentials of Radio Wave Propagation, Cambridge University Press, 2008.