大会名称
2020年 情報科学技術フォーラム(FIT)
大会コ-ド
F
開催年
2020
発行日
2020-08-18
セッション番号
104
セッション名
社会選択への計算論的アプローチ
講演日
2020/09/03
講演場所(会議室等)
第3イベント会場
講演番号
A-6-4
タイトル
投票ルール設計のためのアルゴリズム的ゲーム理論
著者名
東藤 大樹
キーワード
抄録
ミクロ経済学における投票とは、複数の候補者の集合から、投票者の投票をもとに唯一の当選者を選ぶ、社会選択の伝統的な数理モデルの1つである。近年では、本セッションのテーマでもある計算論的社会選択理論や、アルゴリズム的ゲーム理論 (algorithmic game theory) と呼ばれる、情報学と経済学との境界領域の発展に伴い、一般的な投票ルールの設計のほか、より制限された施設配置と呼ばれるモデルのための投票ルール(施設配置ルール)の設計が注目を集めている。
本講演の目的は、投票と施設配置に関して、基礎的な知識を提供するとともに、特に情報学分野における最新の研究動向を紹介することである。まず、ギバード・サタースウェイトの定理や中位投票者ルールといった、経済学分野において得られてきた有名な研究成果を説明する。その後、施設配置ルールのアルゴリズム的ゲーム理論に基づく分析や、計算機を用いた投票ルールの自動設計に関する最新の研究動向を、講演者の研究成果と最近の興味を交えつつ紹介する。