大会名称
2005年 情報科学技術フォーラム(FIT)
大会コ-ド
F
開催年
2005
発行日
2005/8/22
セッション番号
4
セッション名
脳科学と情報科学はどう融合していくのか
講演日
2005/9/8
講演場所(会議室等)
第1イベント会場
講演番号
D-6
タイトル
人工知能と機械学習の立場から
著者名
麻生 英樹
キーワード
抄録
本講演では,機械学習研究を通して,人間の情報処理と機械の情報処理の関係,脳科学と情報科学の交流について考察する.「学習」は,複雑で多様な環境で知的な情報処理を実現するためのプロセスであり,脳にとってもコンピュータにとっても本質的に重要である.機械学習の研究は動物や人間の学習,帰納的推論を模倣することから始まった.統計的な機械学習の研究では,その問題を,観測データと事前知識(ヒューリスティクス,バイアス)を用いた仮説探索として定式化した.統計的な学習の最大の成果のひとつである各種パターン認識技術は,ネットワーク上のデータ量の急激な増加にも支えられて成熟してきており,その先への展望が模索されている.一つの方向は,より人間の学習に近づけるという方向であり,もう一つの方向は,人間には扱えない大規模のデータから学習するという方向である.それぞれの方向において,脳科学と情報科学の相互交流がどのように進むのかを考えてみたい.