講演内容

研究者はだれもが「良い研究、インパクトのある研究」を目指すものである。それはどういうことかについて私の経験を通じて楽しく議論したい。

柏野邦夫 情報・システムソサイエティ会長からの紹介文

情報系、電気電子系の学生の皆さん、日々研究や開発に従事されている若手の皆さん！どこかのニューラルネットワークを少し改良して学習させてみることや、国際会議や論文発表の件数を増やしていくことが、頭の中のシェアを占めていませんか？もちろんそういったことも大事ではあるかも知れませんが、本来研究開発は、もっと楽しく、無限の夢が広がり、それ自体がわくわくするようなものであるはずだと思います。そこで今回は、コンピュータビジョンと知能ロボットの分野で数々の夢の技術を開拓・開発され、「素人発想、玄人実行」（素人のように考え、玄人として実行する）という言葉や著書でも知られる、金出武雄先生にご講演をお願いしました。特に今回は若い方に向けたメッセージを頂けるとも伺っていますので、実年齢が若い方も心の年齢が若い方も、ぜひご聴講ください。金出先生のお話を伺うことで、ご自身の頭の中のシェアが変動し、日々の研究開発が楽しくなり、夢の実現に向けた具体的なヒントが見つかるかも知れません。

講師略歴

金出 武雄

コンピュータビジョンと知能ロボット工学研究者。特に、1995年アメリカ東部から西海岸まで98％をコンピュータビジョンによる自動運転で走破、世界で最初のコンピュータによる人の顔画像認識、第35回スーパーボウルでの30台以上のロボットカメラで360度視野の映像を撮影する「アイビジョン」に代表される多数カメラ画像技術など、今日日常使われる多くの技術の開発で知られる。 京都賞、フランクリン財団メダル・バウアー賞など受賞。文化功労者、アメリカ工学アカデミー特別会員、日本学士院会員。