講演内容

移動体通信の変遷、ドローン携帯システム、HAPS携帯システム、3次元空間セル構成を実現するシステム間連携制御

永妻 忠夫副会長からの紹介文

　第1回の中沢先生による光ファイバ通信のセミナーに続き、第2弾は移動体通信技術がテーマです。講師の藤井先生は、これまでにNTT研究所、NTTドコモ、日本テレコム、ソフトバンクにおいて、移動通信の黎明期からLTE、5Gと一貫してこの分野の研究開発に従事されてきました。移動通信の利用拡大に伴い、地震等の災害、山岳部や離島、海上等通信ネットワークが整備されていないところでも安定したネットワーク環境が強く求められており、その実現手段として、基地局をドローン、衛星、無人飛行機に搭載したシステムの研究開発を行っています。具体的には、これまでの地上の2次元空間に張り巡らされた移動体通信のネットワークインフラを、基地局、端末を含めて3次元空間に展開するというものです。本講演では、氏が歩まれてきた初期のころからの移動体通信の歴史を簡単に振り返った後、これからの移動体通信の新たな進化への挑戦のお話をいただきます。

講師略歴

藤井 輝也（正員：フェロー）

　1983年九州大学大学院工学研究科修士了。同年日本電信電話株式会社（現NTT）横須賀研究所入所。移動通信方式、移動電波伝搬の研究開発に従事。2000年日本テレコム株式会社(現ソフトバンク(株))入社。ソフトバンク(株)研究本部　本部長を経て、2016年よりフェロー。2017年東工大 工学院 電気電子系　特任教授。ソフトバンク(株)フェロー(兼任）。2018～2020年本会会計理事。