「電気・電子系高度技術者育成プログラム」受講者募集のご案内

2022年10月開講(対面・オンラインのハイブリッド開催)

日本工学会ECEプログラム認定講座(注1)

 (一社)電子情報通信学会では、我が国の産業界における電気・電子系技術力の維持・向上を目的として、2020年度から「電気・電子系高度技術者育成プログラム」を実施しております。このプログラムは産業界・学界から最先端の研究・開発を進めておられる方々を講師として招き、今後中核となる若手技術者に電気電子通信領域で必要となる高度な技術・知識を身につけて頂くことを目的としています。

 2022年度も引き続いて本プログラムを開講いたします。我が国の技術力低下が懸念されて久しいですが、特に電気・電子系分野では諸外国の伸長が著しく、近年のソフトウェアの著しい高度化・高機能化と相まってシステム全体の高度化が進む中で、残念ながら我が国の電気・電子系技術は競争力を失いつつあります。システムを見渡したとき、ハードウェアとソフトウェアが不可分となってシステム全体を構成しますが、ソフトウェアが完全に論理的に動作するのに対して、ハードウェアはその動作が温度や雑音に影響されるために技術領域が極めて多岐にわたるなど、ソフトウェア・ハードウェアそれぞれに必要なスキルは大きく異なります。このような中で、システム全体を見渡すにはハードウェア/ソフトウェアを跨ぐ幅広い技術力が必要です。産業界におけるものづくりの現場での電気・電子系技術の維持・向上は喫緊の課題であり、中堅技術者の育成は待ったなしの施策です。電子情報通信学会では、上記の危機感を共有する有識者でタスクフォースを構成して議論を開始し、1年以上をかけて話し合いを進めて「電気・電子系高度技術者育成プログラム」をまとめあげました。

 プログラムは約半年のコースで、開発業務で必要になる実践的な知識として、電源系や実装技術、プログラミング言語とソフトウェア開発手法、AI、さらには開発検証や品質保証についても議論します。また、FPGAの設計演習も組み込まれています。受講者は、事前に配布されるテキストに従って事前学習を行い、さらに講師による全8回の講座(総計12回の講義)によって理解を深めて頂きます。講師陣は、産業界および学界から広くお招きします。このプログラムを受講することで、電気・電子系の中堅技術者としてのものづくりの現場における必須の知識を身につけることができると考えます。

 本講座は、本プログラムの趣旨に賛同されて初期段階から議論に参加された上智大学の服部武客員教授を中心として計画を進めて参りましたが、それを引き継ぎまして講座の主査および推進委員会の委員長を元NEC副社長の廣﨑膨太郎氏が務めております。廣﨑氏は本プログラム検討の発起人の1人であり、委員を集めて議論を開始することにご尽力され、委員長として講座を進めて頂きます。本講座が、高度な中堅ハードウェア技術者育成の一助となり産業界に貢献できるように、実施にあたるECEプログラム推進委員会が一丸となって遂行して参ります。本講座は、COVID-19禍の影響により2020年度と2021年度はすべてオンラインにて実施致しました。2022年度は、感染状況の推移を考慮してオンライン講義と対面講義のハイブリッド形式で開催します。受講者は、オンラインでの受講と東京の会場での対面受講のいずれかを選択して頂きます。昨年度は地方からも受講申し込みを多く頂きましたが、地方の方などで会場での対面受講が難しい場合にはオンラインでの受講を選択して頂き、会場での受講を希望する方(会場に来られる方)は対面受講を選択して頂くことができます。対面講義の会場は、機械振興会館(東京都港区芝公園)です。オンライン受講と対面受講の選択は、全講義に対して共通の選択になりますが、対面受講を選択した受講生が都合でオンライン受講に切り替えることは各回毎に可能です(「今回の講義だけオンラインで受講する」ということが可能)。しかし、オンライン受講を選択した受講生が対面受講に変更することは、会場設営の都合がありますのでご遠慮いただきます。なお、一部の講座は学習環境の関係上オンラインのみで開催されます。2022年度の開講は本年10月で、11講義+特別講義を8回に分けて実施します。具体的な内容、応募要項等につきましては、下記をご参照ください。

 なお、本講座は国内の工学系学協会が所属する(公社)日本工学会のECE(Engineering Capacity Enhancement)プログラムに認定されており、所定の成績での修了者には日本工学会よりECEプログラム修了証(修了番号付)が授与されます。

具体的な応募要項および申込みにつきましては、下記をご参照ください。

講師陣(敬称略、順不同)

主査
廣﨑膨太郎(国際社会経済研究所、元NEC)
講師
山崎正実(拓殖大学)、田島 勉(三和電気工業(株))、小熊健史(NEC)、樋口健一(東京理科大学)、藤岡雅宣(エリクソン・ジャパン)、杉本泰博(中央大学)、樋口和人(東芝)、亀田 勝(元富士通)、笠井正男(マクニカ)、山本幸太郎(想隆社)、曽根高則義(テクノメデイアラボ)、三木哲也(電気通信大学)

TF・ECEプログラム推進委員会(敬称略、順不同)

委員長:廣﨑膨太郎(国際社会経済研究所、元NEC)
副委員長:石原直(東京大学、元NTT)
委員:村上紅(神奈川大学、元NEC)、亀田勝(元富士通)、坂井博(NTT)、寸田裕信(富士通)、奥津良之(元アズビル)、板倉哲朗(東芝)、太田賢(NTTドコモ)
オブザーバ:神竹孝至(元東芝)
顧問:服部武(上智大学、元NTT)

期間

2022年10月開講~2023年3月修了

募集条件

  • 通信教育講座(自己学習、なお課題は毎回提出)を行い、全講義をオンライン(ZOOM)あるいは対面(機械振興会館)にて聴講可能なこと。
  • 経歴・経験等に一切制限は設けませんが、電子情報通信分野での経験(企画・開発・設計・実装・保守等)が5年程度以下の若手技術者に適した内容になっています。

講座とスクーリング概要、日程、講師

講座は配本されるテキストを自己学習(出題された課題に回答し毎回提出)します。
スクーリング日程は以下のように確定ですが、講座名および講師は変更されることがあります。また開始時間/会場等、詳細は教材配本時にご連絡します。講座はハイブリッド開催です。申込時に、現地参加かオンライン参加かご選択下さい。現地開催の場合、会場は機械振興会館の会議室となります。

第1回目

2022年10月7日(金)13:00〜15:20
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

開講式と主査講話[13:00〜13:15]
廣﨑膨太郎主査
 
開発プロセス「ものづくり手順」[13:20〜15:20]
山崎正実講師
シラバスを見る

第2回目

2022年10月21日(金)13:00〜17:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

光ネットワーク概論[13:00〜14:50]
田島勉講師
シラバスを見る
光伝送システムと光デバイス[15:10〜17:00]
小熊健史講師
シラバスを見る

第3回目

2022年11月11日(金)13:00〜17:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

モバイル伝送技術[13:00〜14:50]
樋口健一講師
シラバスを見る
5Gコアネットワーク[15:10〜17:00]
藤岡雅宣講師
シラバスを見る

第4回目

2022年11月25日(金)9:30〜17:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

ハードウェア概論(電源系)[9:30〜11:30]
杉本泰博講師
シラバスを見る
ハードウェア概論(高周波回路)[12:30〜14:30]
杉本泰博講師
シラバスを見る
ハードウェア概論(実装技術)[15:00〜17:00]
樋口和人講師
シラバスを見る

第5回目

2022年12月16日(金)13:00〜17:00
オンライン開催

FPGAデバイス概論・設計手法・設計実習
(オンラインにて設計実習を行う)
亀田勝講師、笠井正男講師
シラバスを見る

第6回目

2023年1月20日(金)13:00〜17:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

プログラミング言語概論とAI
山本幸太郎講師
シラバスを見る

第7回目

2023年2月17日(金)13:00〜17:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

開発検証・品質保証 理論と実際
曽根高則義講師
シラバスを見る

第8回目

2023年3月10日(金)13:00〜16:00
ハイブリッド開催(現地:機械振興会館)

特別講義「技術者のためのリベラルアーツ」[13:00〜15:00]
三木哲也講師
シラバスを見る
修了式[15:10〜16:00]
廣﨑膨太郎委員長

募集人員

約30名(応募者多数の場合、調整選考する場合があります)

参加費用

講義のテキスト代を含む

参加区分 参加費(税込み)
個人会員 130,000円
非会員(維持員)※ 130,000円
非会員 195,000円

※非会員(維持員)とは、本会維持員機関に所属する非会員のことです。維持員企業については、こちらから確認してください。

振込先口座

三菱UFJ銀行 本店 普通預金 7636701
口座名義:一般社団法人 電子情報通信学会

支払い期日

2022年9月30日(金)

申し込み:2022年9月9日(金)17:00 締切(ただし、定員になり次第、締め切ります)


締め切りました。多数のお申込み、ありがとうございました。

問合先

電子情報通信学会会員課 service