「電気・電子系高度技術者育成プログラム」受講者募集のご案内

2024年10月開講(対面・オンラインのハイブリッド開催)
日本工学会ECEプログラム認定講座(注1)

 (一社)電子情報通信学会では、我が国の産業界における電気・電子系技術力の維持・向上を 目的として、2020年度から「電気・電子系高度技術者育成プログラム」を実施しております。 このプログラムは産業界・学界から最先端の研究・開発を進めておられる方々を講師として招き、 今後中核となる若手技術者に電気電子通信領域で必要となる高度な技術・知識を身につけて頂くことを目的としています。 2024年度も引き続いて本プログラムを開講いたします。

 我が国の技術力低下が懸念されて久しいですが、特に電気・電子系分野では諸外国の伸長が著しく、 近年のソフトウェアの著しい高度化・高機能化と相まってシステム全体の高度化が進む中で、残念ながら我が国の電気・電子系 技術は競争力を失いつつあります。システムを見渡したとき、ハードウェアとソフトウェアが不可分となってシステム全体を 構成しますが、ソフトウェアが完全に論理的に動作するのに対して、ハードウェアはその動作が温度や雑音に影響されるため に技術領域が極めて多岐にわたるなど、ソフトウェア・ハードウェアそれぞれに必要なスキルは大きく異なります。 このような中で、システム全体を見渡すにはハードウェア/ソフトウェアを跨ぐ幅広い技術力が必要です。 産業界におけるものづくりの現場での電気・電子系技術の維持・向上は喫緊の課題であり、 中堅技術者の育成は待ったなしの施策です。電子情報通信学会では、上記の危機感を共有する有識者でタスクフォースを 構成して議論を開始し、1年以上をかけて話し合いを進めて「電気・電子系高度技術者育成プログラム」をまとめあげました。

 プログラムは約半年のコースで、開発業務で必要になる実践的な知識として、電源系や実装技術、 プログラミング言語とソフトウェア開発手法、AI、FPGA設計演習、さらには開発検証や品質保証についても議論します。 また2024年度からは、COVID-19禍の影響で実施を見合わせていた工場見学も組み込まれています。 受講者は、事前に配布されるテキストに従って事前学習を行い、さらに講師による8研修日の講座(総計13回の講義) によって理解を深めて頂きます。講師陣は、産業界および学界から広くお招きします。このプログラムを受講することで、 電気・電子系の中堅技術者としてのものづくりの現場における必須の知識を身につけることができると考えます。

 本講座は、本プログラムの趣旨に賛同されて初期段階から議論に参加された上智大学の服部武客員教授を 中心として計画を進めて参りましたが、それを引き継ぎまして講座の主査および推進委員会の委員長を元NEC副社長の廣﨑膨太郎氏が 務めております。廣﨑氏は本プログラム検討の発起人の1人であり、委員を集めて議論を開始することにご尽力され、 委員長として講座を進めて頂きます。本講座が、高度な中堅技術者育成の一助となり産業界に貢献できるように、 実施にあたるECEプログラム推進委員会が一丸となって遂行して参ります。

 本講座は、COVID-19禍の影響により2020年度と2021年度はすべてオンラインにて実施致しましたが、2022年度からは感染状況の推移を考慮してオンライン講義と対面講義のハイブリッド形式で開催しています。 今年度もハイブリッド形式としますが、FPGAの設計演習、工場見学、および修了式は対面参加を原則とします。 その他の講義につきましては、受講者はオンラインでの受講と東京の会場での対面受講のいずれかを選択して頂きます。 会場から遠方の方などで会場での対面受講が難しい場合にはオンラインでの受講を選択して頂き、 会場での受講を希望する方(会場に来られる方)は対面受講を選択して頂くことができます。 対面講義の会場は、機械振興会館(東京都港区芝公園)です。 2024年度の開講は本年10月で、12講義+特別講義の13回の講義を8研修日で実施し、さらに工場見学を実施しますので、 合計9研修日になります。具体的な内容、応募要項等につきましては、下記をご参照ください。

 なお、本講座は国内の工学系学協会が所属する(公社)日本工学会のECE(Engineering Capacity Enhancement)プログラムに認定されており、所定の成績での修了者には日本工学会よりECEプログラム修了証(修了番号付)が授与されます。

具体的な応募要項および申込みにつきましては、下記をご参照ください。

講師陣(敬称略、順不同)

委員長
廣﨑膨太郎(国際社会経済研究所)
講師
山崎正実(拓殖大学)、田島 勉(santec Japan)、小熊健史(NEC)、樋口健一(東京理科大学)、藤岡雅宣(元エリクソン・ジャパン)、杉本泰博(中央大学)、樋口和人(東芝)、亀田 勝(元富士通)、笠井正男(マクニカ)、中西崇文(武蔵野大学)、山本幸太郎(想隆社)、曽根高則義(テクノメデイアラボ)、伊東千秋(元富士通)

TF・ECEプログラム推進委員会(敬称略、順不同)

委員長:廣﨑膨太郎(国際社会経済研究所)
副委員長:石原直(東京大学)
委員:村上紅(神奈川大学)、板倉哲朗(元東芝)、 山口恵一(東芝)、亀田勝(元富士通)、寸田裕信(富士通)、奥津良之(元アズビル)、 吉敷由起子(構造計画研究所)
オブザーバ:神竹孝至(元東芝)、坂井博(NTTソノリティ)
顧問:服部武(上智大学)
事務局:高木(電子情報通信学会)

期間

2024年10月開講~2025年3月修了

募集条件

  • 通信教育講座(自己学習、なお課題は毎回提出)を行い、全講義をオンライン(Zoom)あるいは対面(機械振興会館)にて聴講可能なこと。
  • 経歴・経験等に一切制限は設けませんが、電子情報通信分野での経験(企画・開発・設計・実装・保守等)が5年程度以下の若手技術者に適した内容になっています。

講座とスクーリング概要、日程、講師

講座は配本されるテキストを自己学習(出題された課題に回答し毎回提出)します。講義日程は以下の通りです。開始時間/会場等、詳細は教材配本時にご連絡します。「FPGA講習」「工場見学」「特別講義と修了式」はそれぞれの会場でのオンサイト開催ですが、それ以外はハイブリッド開催です。申し込み時に、現地参加かオンライン参加かをご選択ください。 現地開催の場合、会場は機械振興会館の会議室になります。


第1回目

2024年10月11日(金)13:00〜15:20

開講式と委員長講話
廣﨑膨太郎委員長
 
講義1:開発プロセス「ものづくり手順」
山崎正実講師
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第2回目

2024年10月25日(金)13:00〜17:00

講義2:光ネットワーク概論
田島勉講師
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講義3:APN (All Photonics Network)と光デバイス
小熊健史講師
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第3回目

2024年11月8日(金)13:00〜17:00

講義4:モバイル伝送技術
樋口健一講師
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講義5:モバイルコアネットワーク
藤岡雅宣講師
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第4回目

2024年11月22日(金)9:30〜17:00

講義6:ハードウェア概論(電源技術)
杉本泰博講師
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講義7:ハードウェア概論(高周波回路)
杉本泰博講師
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講義8:ハードウェア概論(実装技術)
樋口和人講師
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工場見学

2024年12月6日(金)/12月13日(金)13:00〜17:00
※人数制限のためどちらかに振分け 
オンサイト開催(現地NECプラットフォームズ大月工場見学)
※現地までの交通費は、参加者の負担とします。

第5回目

2025年1月21日(火)9:30〜17:00

講義9:データサイエンス
中西崇文講師
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講義10:プログラミング言語概論とAI
山本幸太郎講師
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第6回目

2025年2月7日(金)/ 2月14日(金)13:00〜17:00
※人数制限のためどちらかに振分け
オンサイト開催(現地:新横浜マクニカ社)※現地までの交通費は、参加者の負担とします。

講義11:FPGA講習
亀田勝講師、笠井正男講師
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第7回目

2025年3月7日(金)13:00〜17:00

講義12:開発検証・品質保証 理論と実際
曽根高則義講師
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第8回目

2025年3月14日(金)13:00〜16:00
オンサイト開催(現地:機械振興会館)

特別講義「持続性のある企業経営」
伊東千秋講師
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修了式
廣﨑膨太郎委員長

募集人員

約40名(応募者多数の場合、調整選考する場合があります)

参加費用

講義のテキスト代を含みますが、現地までの交通費は参加者の負担とします。
支払方法は、下記の申し込みページをご参照ください。

参加区分 参加費(税込み)
個人会員 143,000円
非会員(維持員)※ 143,000円
非会員 214,500円

※非会員(維持員)とは、本会維持員機関に所属する非会員のことです。維持員企業については、こちらから確認してください。

振込先口座

三菱UFJ銀行 本店 普通預金 7636701
口座名義:一般社団法人 電子情報通信学会

支払い期日

2024年9月27日(金)

申し込み:2024年9月6日(金)17:00 締切(ただし、定員になり次第、締め切ります)

申し込みフォーム

問合先

電子情報通信学会会員課 member