電波伝搬モデリングコンペティションの趣旨
Beyond5G/6G等の次世代無線通信システムにおいて,高速かつ高品質な無線通信環境を実現するには複雑な電波伝搬特性の理解が不可欠であり,その実用化においては電波伝搬特性の的確なモデリングや推定,シミュレーションが極めて重要です.アンテナ・伝播研究専門委員会では,学生や若手技術者の伝搬モデリングスキルの向上と電波伝搬に関する技術分野の一層の活性化を図るために「第7回電波伝搬モデリングコンペティション」を次の内容にて実施いたします.奮ってご参加ください.
課題
パッシブ電波部材の最適配置による屋内通信カバレッジ拡大
※詳細は以下の「コンペティションの概要」を参照
主催
アンテナ・伝播研究専門委員会
運営
第7回電波伝搬モデリングコンペティション実行委員会
開催日
2027年1月アンテナ・伝播研究会(以下,AP研と記載)での発表形式
※参加者には検討結果を2027年1月AP研に論文投稿いただき,本研究会の関連セッションにおいて発表していただきます.
表彰
- 優秀賞(賞金1万円):評価の総合点より判断して最も優秀と見なされた1件の発表に対し授与.
- 特別賞:斬新なアイデア等の観点より審査員が特に評価した1件程度の発表に対し授与.
申込期間
2027年1月AP研発表申込締切日(2026年11月)まで
申込方法
以下の2つのステップに従って,お申し込みください.
① 以下リンクから参加申込フォーム(Google Forms)に記入し送信してください.
【参加申込フォームURL】
https://forms.gle/deaWpNTU9KX3dpfF6
② 通常の2027年1月AP研の発表申込手順によってお申込みください.発表申込の際は,講演の分類で[依頼講演]を選択いただき,備考欄には「PMC7参加希望」と記載ください.お申込み後,課題に対する検討結果を取りまとめ,原稿提出期限までに投稿ください.なお,PDF原稿のタイトルに[依頼講演]の枕をつけてご執筆ください.不明点がございましたら,下記問合せ先までにご連絡をよろしくお願いいたします.
問合せ先
第7回電波伝搬モデリングコンペティション実行委員会幹事 田中 翔馬(shoma.tanaka@g.softbank.co.jp)
コンペティションの概要
課題概要
Beyond5G/6G等の次世代無線通信システムでは,ミリ波やテラヘルツ波などの高周波数帯の活用が期待されている.一方で,NLoS(見通し外)環境で生じるカバレッジホールが大きな課題となる.そこで,本コンペティションでは,実行委員会が提示する屋内環境においてパッシブ電波部材※(平面反射板,曲面散乱体,メタサーフェス,パッシブRIS 等)を空間内に最適配置し,通信カバレッジをいかに効率的に拡大できるかを競う.なお,メタサーフェス等のパッシブ電波部材の素子設計提案の参加も受け入れるが,本コンペティションでは伝搬環境の空間設計を主たる対象とし,電波部材のマクロな反射・散乱特性に基づく配置ロジックとそれによるエリア改善効果を評価するものとする.
※本コンペティションにおける「パッシブ電波部材」の定義:電力増幅および動的制御を伴わず,入射波に対して受動的に応答する部材.
課題内容
パッシブ電波部材を活用した屋内通信カバレッジ改善手法について幅広く講演を募集し,提案する手法のエリア改善効果,実用性,信頼性,新規性,発表の了解性の観点で競う.
(前提条件)
- 参加者は,実行委員会が提示する屋内環境を評価対象とし,パッシブ電波部材を使用しない基準環境と比較して,パッシブ電波部材を活用することによるエリア改善効果を解析および測定によって評価する.
- 対象とするパッシブ電波部材は,電力増幅および動的制御を伴わないものとする(例:平面反射板,曲面散乱体,メタサーフェス,パッシブRIS).すなわち,設置後に反射・散乱特性が固定される部材を対象とし,外部信号による動的な特性変化を利用するものは除外する.
- 参加者は,送信機の指向方向および電波部材の配置を検討し提案するものとする.
- 参加者は,解析結果を投稿原稿に記載して研究会にて提示することを必須とし,測定による評価は任意とする.
- 測定は新潟大学にて実施する(希望者は別途日程調整).
- 測定に参加する場合には,使用部材を各参加者が持参するものとする.なお,新潟大学で貸出可能な金属平板の用意があるのでこれらを想定して検討してもよい.
※詳細は下記の配布資料を参照
(評価方法)
- 解析(必須):指定する部屋の寸法や壁材,送受信アンテナなどの情報を用い,レイトレーシングや電磁界シミュレーション等により基準環境を再現し,さらにパッシブ電波部材を活用することによるエリア改善効果を評価する.解析に用いるツールは問わないが,解析条件や使用したパラメータは明示すること.特に,独自の解析手法やツールを用いる場合には,その原理,適用方法,および妥当性を説明すること.
- 測定(任意):新潟大学において,上記の解析環境モデルに対応する屋内環境で測定を実施する.なお,解析環境モデルと実環境との間には構造,材質,配置等に起因する差異が生じ得るため,その影響を考慮した上で評価すること.
※解析および測定の双方への参加が望ましいが,部材の製作が困難な場合などは解析のみでの参加も可能とする.
- エリア改善効果および実用性については,解析に基づく下記の評価値を必ず投稿論文に明記すること(測定を実施した場合は,測定による評価値も研究会発表にて提示すること)
- 実用性の指標:使用した部材の総実効実装面積であり,壁面から離れて設置した場合はペナルティとなる.値が小さいほど高得点となる.
- エリア改善効果:
- エリア平均改善量:全受信点における受信電力の改善量の平均値を算出する.値が大きいほど高得点となる.
- デッドスポット改善量:基準環境および部材設置後のそれぞれについて,受信点の受信電力を低い順に並べ,下位6点の平均受信電力の改善量を算出する.値が大きいほど高得点となる.
※詳細な計算方法は下記の配布資料を参照
配布資料
配布資料のダウンロードはこちら.以下は配布資料に含まれる内容の概要である.
- 屋内環境および測定の情報
– 周波数
– 送信局・受信局諸元
– 部屋の寸法・壁材の情報
– 屋内環境・送受信局の写真
– 評価対象の受信点位置(24点)
– 基準環境およびその受信電力測定データ
– 電波部材の設置条件
– 貸出可能な金属平板 - 送信局アンテナパターンデータ
- 評価方法
(配布資料の利用上の注意)
- 本コンペティション以外の目的での利用を禁ずる.
表彰について
2027年1月AP研において発表を行った講演者を対象に表彰する.その際の審査には,エリア改善効果,実用性,信頼性,新規性,発表の了解性の観点を考慮する.
- 優秀賞(賞金1万円):審査の総合点※より判断して最も優秀と見なされた1件の発表に対し授与.
- 特別賞:斬新なアイデア等の観点より審査員が特に評価した1件程度の発表に対し授与.
※審査点の配分:エリア改善効果(20点),実用性(5点),信頼性(5点),新規性(5点),発表の了解性(5点)
参加者スケジュール
2026年11月:参加申込締切(2027年1月AP研エントリー締切まで)
2026年12月上旬:新潟大学での測定(任意参加)
2026年12月中旬or下旬:原稿投稿(詳細はこちらを参照)
2027年1月:発表(1月AP研)※研究会内で結果発表を実施(結果はAP研HPに掲載)
2027年6月:表彰(6月AP研)
実行委員
委員長 金 ミンソク(新潟大学)
幹事 田中 翔馬(ソフトバンク株式会社)
リエゾン 佐藤 啓介(電気興業株式会社)
北 直樹(東京電機大学)
岩井 誠人(同志社大学)
村田 健太郎(岩手大学)
中林 寛暁(千葉工業大学)
堀端 研志(株式会社構造計画研究所)


