~ アンテナ・伝搬の歴史と技術的流れを学ぼう! ~
「移動伝搬モデルと確率分布、開口面アンテナ」
実行委員長 山田寛喜 (新潟大)
アンテナ・伝播研究専門委員会では、若手研究者の育成および技術のすそ野を広げることを目的として、「アンテナ・伝搬における設計・解析手法ワークショップ(WS)」および「アドバンスドワイヤレスシリーズ(AWS)」などを開催しています。これらのワークショップでは、各技術の基礎から最新技術まで解説していただいています。また、学会発表や講演会などを通して最新技術等に触れる機会を提供しております。ただ、それぞれ技術的に歴史が深いものも多く、特に若手・学生においては、歴史的な流れを一望することで理解が深まることも多いものと思います。そこで、昨年度に引き続きまして,いくつかの技術テーマを取り上げ、おもに若手・学生を対象とした歴史チュートリアルワークショップを開催致します。
なお、各テーマについて既に数年以上取り組まれており、ある程度経験のある方々にとっても、これまでの知識を整理する良い機会になるかと存じます。皆さま是非、ご参加ください。
日時
2023年3月15日 13:00~16:30
会場
オンライン(Zoomを使用します.接続先は別途ご案内します.)
受講定員
500名150名(先着順)
受講料
無料
講義内容・講師
◆ 移動伝搬モデルと確率分布:歴史と将来展望(電通大・唐沢 好男)
多岐にわたる移動伝搬技術の中で、伝搬モデルを構成する確率分布について、その歴史を学ぶ。前半では、正規分布を基礎とする今日の移動伝搬モデル、そのモデルに現れる様々な確率分布を取り上げる。それぞれが、誰によって、いつ、どういう目的で生まれ、今どういうところに生きているかを述べる。個々の分布については物理が見える説明をしたい。特に、イメージが捉えにくい仲上m分布を詳しく説明したい。後半では、ハンケル変換形特性関数を用いて、任意の数の波が合成された信号の振幅(=包絡線)の確率分布を求める古典的な手法を講義する。近年は、パソコンの演算能力も上がり、一重積分の数値計算くらいは隘路にならないので、レイトレーシングで得られた結果の後処理などマルチパス環境解析に応用範囲が広い。この手法の概要、適用、適用上の留意点などを述べる。最後に、歴史を踏まえた移動伝搬の将来を展望する。
◆ 開口面アンテナの歴史と将来展望(茨城大・鹿子嶋 憲一)
反射鏡アンテナ、レンズアンテナ、ホーンアンテナなどは総称して「開口面アンテナ」と呼ばれる。これらのアンテナは、20世紀半ば以降、マイクロ波技術の発展とともに社会のニーズを受け、通信、放送、電波センシングの各分野において急速な進歩を遂げた。反射鏡アンテナはアレーアンテナに比べ、簡単な構造で単一方向に鋭いビームを放射できる。この特長を活かし、マイクロ波回線や衛星通信システムの実現に貢献してきた。
本ワークショップでは、反射鏡アンテナを中心とする開口面アンテナが社会の要請、電波システムの要求条件に対し、どのような技術を開発し、どのように発展してきたか、具体的な技術について解説する。またさらなる発展に向けてどのような技術が期待されるか、将来への展望を示す。
※ 講義資料は電子ファイルをダウンロードする方式です.URLは開催1週間前までにお伝えします.
※ 講義の録画・録音を禁止します.事務局にて映像・音声(質疑含む)を録画・録音する場合がありますのであらかじめご了承ください.
受講申込み期間
2023年2月6日~ 3月7日
受講申込み期間
受講申込フォームよりお申し込み下さい.なお受講申込後1週間以内に事務局からの回答がない場合には,総務担当幹事へ申込受付確認の連絡をお願い致します.
問合せ先
歴史チュートリアルワークショップ実行委員会
総務担当幹事 紀平 一成(三菱電機)
E-mail: ap_ac-secretary@mail.ieice.org
主催
アンテナ・伝播研究専門委員会
協賛
IEEE AP-S Tokyo Chapter