募集内容

アンテナ・伝播研究専門委員会では,学生や若手技術者の伝搬モデリングスキルの向上と電波伝搬に関する技術分野の一層の活性化を図るために「第3回電波伝搬モデリングコンペティション」を次の内容にて実施いたします.奮ってご参加ください.

課題

 MIMOシステム容量推定
 ※ 詳細はコンペティション概要を参照

主催

 アンテナ・伝播研究専門委員会

運営

 第3回伝搬コンペティション実行委員会

開催日

 2022年1月アンテナ・伝播研究会(以下,AP研と記載)での発表形式
 参加者には検討いただいた結果を2022年1月AP研に論文投稿いただき,本研究会の関連セッションにおいて発表していただきます.

表彰

  • 優秀賞(賞金1万円):評価の総合点より判断して最も優秀と見なされた1件の発表に対し授与.
  • 特別賞:斬新なアイデア等の観点より審査員が特に評価した1件程度の発表に対し授与.

申込期間

 2021年7月1日から2022年1月AP研論文投稿締切日(2021年11月)まで

申込方法

 下記問合せ先にメールにてお申込みください.お申込み後,課題に取り組むための詳細情報をお送りいたします.

問合せ先

 第3回伝搬コンペティション実行委員会幹事 紀平一成(kihira@m.ieice.org

電波伝搬モデリングコンペティションの概要

コンペティションの趣旨

 次世代移動通信,無線LAN,IoTなど,高速かつ高品質な無線通信環境を実現するには複雑な電波伝搬特性の理解が不可欠であり,その実用化においては電波伝搬特性の的確なモデリングや推定/シミュレーションが極めて重要である.そこで,学生や若手技術者の電波伝搬関連技術の向上と本技術分野の一層の活性化を図るために,『MIMOシステム容量推定』を課題とするコンペティションを実施する.

実施内容

 実行委員会が提示する共通の環境において,参加者が提案する手法の独創性および推定精度を競う.

(前提条件)
  • 参加者はMIMOシステム容量の推定手法を提案する。また、提案するMIMOシステム容量推定を事前に指定する条件(周波数,送信アンテナの位置・高さ,受信アンテナの位置・高さ,室内環境等)にて実施し,その効果を推定精度の観点から評価する.結果については提案内容(システム容量推定の考え方や具体的な方法,定量的な効果とその指標等)とともに研究会にて発表する.
    推定精度については,実行委員会にて実施する測定データに基づく推定結果との比較により評価.
  • 評価に用いるソフトウェアについては,自前のものに加えて,既存(市販)のソフトウェアでも使用可.
(配布する情報とデータ)

【参加申込時配付】

  • コンペティションにおいて評価の対象とする伝搬条件(システム容量推定の地点,周波数,送信・受信アンテナ設置条件等)の情報を配付.
  • システム容量推定エリアの構造データ(大きさ、各物標位置,形状,材質等)
  • システム容量の定義と,システム容量推定誤差の評価方法.

【原稿投稿後配付】

  • 推定精度検証用の参照解:
    上記評価環境のもとで導出した参照解を,参加者が論文を投稿後に配布する.なお,参加者は提案手法のシステム容量推定精度を本データとのRMS誤差より評価し,その結果を発表の場で明らかにすることを必須とする.

表彰について

2022年1月AP研において発表を行った講演者を対象に表彰する.その際の評価には,提案法の推定精度のみならず,“独創性,発表の了解性”の観点も考慮する.

  • 優秀賞(賞金1万円):評価の総合点より判断して最も優秀と見なされた1件の発表に対し授与.
  • 特別賞:斬新なアイデア等の観点より審査員が特に評価した1件程度の発表に対し授与.
    評価点の配分:提案法の推定精度(5点),独創性(5点),発表の了解性(5点)

参加者スケジュール

  • 2021年7月:参加受付開始
  • 2021年11月:参加申込締切(1月AP研エントリー締切まで)
  • 2021年12月:原稿投稿(詳細はこちらを参照)
  • 2021年12月(締切後):提案法の推定精度検証
  • 2022年1月:発表(1月AP研) ※結果発表はAP研HPに掲載.
  • 2022年6月:表彰(6月AP研)

結果

コンペティションの受賞者は以下のとおりです。おめでとうございます。

優秀賞

  谷口諒太郎(NTT)
   可視光を用いたスケールモデルに基づくMIMO容量推定法(AP2021-145)

特別賞

  與縄洋斗(同志社大)
   レイトレーシング法を用いた室内環境におけるMIMO伝送容量の推定(AP2021-141)

  中村智陽(千葉工大)
   電波伝搬シミュレーションにおける確率的空間特性を用いた誤差軽減法の一検討(AP2021-144)