テラヘルツ通信における電波伝搬研究

実行委員長 北尾 光司郎(NTTドコモ)

 電子情報通信学会アンテナ・伝播研究専門委員会では,第二種研究会「アンテナ・伝搬における設計・解析手法ワークショップ」を1994年度から開催しています.このワークショップシリーズは,アンテナ・電波伝搬分野の研究および開発の裾野を広げるために企業の若手研究者,技術者,学生の専門能力を向上させることを目的としており,アンテナ・電波伝搬の設計・解析を行うための基礎的・普遍的なテーマを選定して実施しています.このワークショップシリーズはこれまで70回の開催実績を有しており,受講して頂いた方からは講義内容に高い評価を頂いています.

 この従来のワークショップに加えて,2013年からは,タイムリーな最新トピックを取り上げ,より先端的な内容の講義を実施することを目的とした新たな形態のワークショップ「アドバンスドワイヤレスシリーズ(AWS)」を開始しています.アンテナ・電波伝搬において様々な研究開発分野が存在しますが,課題の難易度の高さにより,解決が難しいものが少なからず存在します.今回開催するワークショップは,テラヘルツ通信における電波伝搬研究について,この分野の第一線で活躍する講師が詳しく解説します.本AWSの中では,テラヘルツ通信の特徴,国内外における研究開発動向,屋外・屋内における電波伝搬特性,人体が伝搬特性に与える影響などの解説がございますので,奮ってご参加ください.また現地で受講いただく方は,講義終了後に講師が開発したテラヘルツ帯電波伝搬評価システムを見学いただけますので,是非現地での参加をご検討ください.

講師

 枚田 明彦(千葉工業大学)

講義内容

1 はじめに
      1.1         本AWSの構成
  1.2         無線通信の高速化・大容量
  1.3         テラヘルツ無線の研究開発動向
  1.4         Beyond 5Gでのテラヘルツ無線の利用
  1.5         テラヘルツ帯電波伝搬の特報
  1.6         テラヘルツ帯でのセンシング技術動向
  1.7         標準化動向
  1.8         ITU-R勧告およびテクニカルレポート
  1.9         無線局免許制度
2     屋外無線における電波伝搬
  2.1         Beyond 5Gにおけるバックホール/フロントホール回線の構成
  2.2         テラヘルツ帯固定無線の課題
  2.3         テラヘルツ帯高利得アンテナの特性評価
  2.4         基地局自動配置技術
  2.5         テラヘルツ帯電波伝搬の気象条件依存性
  2.6         局所的豪雨時の回線稼働率評価
  2.7         樹木による通過損失
  2.8         展望と課題
3     テラヘルツ帯室内電波伝搬
  3.1          室内無線通信技術
  3.2          室内テラヘルツ帯室内無線LAN検討の現状
  3.3          室内チャネルモデル
  3.4          建材反射特性評価技術
  3.5          DOA特性評価技術
  3.6          遅延プロファイル特性評価技術
  3.7          テラヘルツ帯MIMOシステムの研究例
  3.8          展望と課題
4     人体の電波伝搬に与える影響
  4.1          人体が近距離テラヘルツ無線に与える影響
  4.2          電波防護指針
  4.3          人体の複素誘電率
  4.4          300GHz帯人体ファントム
  4.5          人体のシミュレーションモデルの例
  4.6          人体による反射・散乱特性
  4.7          人体による回折特性
  4.8          課題と今後の展望
5     まとめ
*上記の講習内容は,若干変更することもございますので御了承下さい.なお,ハンドアウト資料は受講者に約1週間前に配布する予定です.

日時

 2024年7月4日(木) 講義:10:00~16:00,評価システム見学(現地のみ):16:30~17:00

会場

 ハイブリッド(千葉工業大学 津田沼キャンパス 6号館 642教室/オンライン:Zoom)

受講定員

 現地 100 名
 オンライン 350 名

受講料

・会 員 20,000 円(税込)
・非会員 30,000 円(税込)
 *ハンドアウト資料はPDFと,製本版での配布となります.
 *学生料金は設定しておりません.
 *会員とは電子情報通信学会会員およびIEEE AP-S会員を指します.

 申し込み受付け後,事務局から受講受付番号と受講料振り込み案内をお送りしますので,それに従って受講料をお支払い下さい.会員価格での受講を希望される方は,受講申込書に会員番号の記載が必要になりますので,御注意下さい.学会への入会手続き中の方は,学会へ提出した入会申込書のコピー等,入会を確認できる資料の提出をお願いします.非会員の方には,この機会に,電子情報通信学会への入会をお勧め致します.入会に関する情報は下記のURLを御参照下さい.

 電子情報通信学会入会案内:https://www.ieice.org/jpn/nyukai/index.html

 受講申込後のキャンセルはできません.ご注意ください.

受講申込み期間

 2024年5月10日(金)~ 2024年6月10日(月)

受講申し込み方法

 申し込みフォームからお申し込み下さい.なお受講申込後事務局からの回答がない場合には,総務担当幹事へ申込受付確認の連絡をお願い致します.

★申込フォーム記入上の注意点★
・ ハンドアウトは申込フォームに記載のメールアドレスに送付いたします.
・ 請求書の発行を希望される方は,「請求書発行希望」欄に宛名をご記入ください.空欄の場合,請求書は送付されません.

問合せ先

 アドバンスドワイヤレスシリーズ第13回実行委員会
 総務担当幹事 上田 英樹(村田製作所)
 E-mail: ap_ac-aws13_secretary(a)mail.ieice.org
 (迷惑メール防止のため,@を(a)にしています.)

主催

 電子情報通信学会 アンテナ・伝播研究専門委員会

協賛

 IEEE AP-S Tokyo Chapter
 URSI-F
 電子情報通信学会 マイクロ波テラヘルツ光電子技術研究専門委員会