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第58回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[テーマ]
「コミュニケーションセンシングに基づく支援および一般」
ウェアラブルデバイスや環境に埋め込まれたセンサ等により,コミュニケーション行動を計測する手段が豊富になってきています.センシングした行動データはコミュニケーションを解明する重要な資料となるだけでなく,分析により得られた知見は高齢者や障害者の支援,教育支援,オフィス環境の改善等,人々の支援に役立てることもできます.そこで今回は,コミュニケーションセンシングを用いた支援技術や,支援を目指したコミュニケーションの分析についての研究発表を幅広く募集します.
また,このテーマに直接関わらないヒューマンコミュニケーションやヴァーバル・ノンヴァーバル・コミュニケーションに関連する一般の発表のご応募もお待ちしております.日頃の研究成果や研究の取り組み状況の報告をこの機会に是非ご発表ください.皆様からの積極的なお発表申し込みをお待ちしております.

[日時]2017年8月20日(日)~21日(月)
[招待講演]
「ソーシャル・イメージング:コミュニケーションの顕在化と支援」,鈴木 健嗣先生(筑波大学システム情報系)
[開催場所]成蹊大学,6号館501教室
〒180-8633 東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1
詳細はHCSのサイトをご覧ください。

第57回 VNV研究会

[日時]
2017年6月4日(日) 14:00-18:00 (+懇親会)
[会場]
国立情報学研究所 12階 1208,1210
 http://www.nii.ac.jp/about/access/
[話題提供1] 14:00-15:20 (質疑含む)
音声対話システム高度化のためのマルチモーダル情報による話者の状態推定
  千葉祐弥(東北大学)
音声対話システムとユーザの自然なインタラクションを実現するためには,言語による情報のやり取りだけでなく,非言語的媒介によるメタコミュニケーションの導入が必要である.発表者らは,音声対話システムが認識するべき対話の状況の一端として,発話者の状態に焦点を当て,その推定手法を検討してきた.発話者の状態推定は言語・音声・画像のマルチモーダル情報に基づく.本発表では,システムの発話に対して応答を返せないユーザの状態と,システムが提供した話題に対するユーザの対話意欲の2つの研究事例を紹介し,これまでの研究成果と今後の展望について述べる.
[話題提供2] 15:35-16:55 (質疑含む)
漫才対話におけるオープンネスと観客行動
  大庭真人(慶應義塾大学)
漫才における観客行動は、これまで漫才というコンテンツにおける笑いや拍手という形での参与を許された特殊な傍参与者としての役割が殊更強調されてきた.一方で,ライブと呼ばれる形態の漫才においては,観客は常に漫才師の前に居続けており,笑っていなくても,漫才師に対し何らかの影響を与え続けていることが想定される.観客を含めた漫才収録のデータから,観客による笑いや拍手という音声を通じて提示された反応のみでなく,含み笑いや首かしげなどの漫才師には明示化されるが,DVDやテレビ番組といったコンテンツとしては切捨てられる事象を取り上げ,漫才のオープンネスと観客行動について考察を行う.
[全体討論] 17:10-17:50

第11回 VNV年次大会

[日時]
2017年3月29日(水)13:10-17:40
[場所]
芝浦工業大学 豊洲キャンパス 交流棟 401教室
http://www.shibaura-it.ac.jp/access/toyosu.html
http://www.shibaura-it.ac.jp/educational_foundation/facility/toyosu_campus.html
[テーマ]
VNVとAI:マルチモーダルインタラクションから考えるAIの使い道/向う先

昨今,社会的潮流として盛り上がりをみせるAI.このAIをVNV研究の観点からどう捉えたらよいのか? どう研究に活かせるのか?など,今後のVNV研究の方向性を模索する上で,AIについて思索を深め, 議論を交わす場となるよう本テーマを設定しました.そもそも知能とは何か?から始まり, 知能の工学的な再現・拡張,AIがもたらす社会的影響など,VNV研究会ならではの多角的な視点から 「AIの論点」を浮き彫りにすることを目指します.広くAI全般というよりは,言語・非言語コミュニケーションや, その工学応用であるマルチモーダルインタラクションに焦点を当て,以下のような切り口からセッションを構成しました.

<AIを知る>
長年マルチモーダルインタラクション分野を先導されてきた名古屋大学の間瀬健二先生をお招きして招待講演を頂きます. また,マルチモーダルインタラクションにおけるAIの活用事例や研究動向を把握するため,昨年, 東京で開催されたマルチモーダルインタラクションの国際会議ICMI2016の様子を紹介します.

<AIを(に)使う>
どうやったらうまくAIをVNV研究に活用できるか?逆にVNV研究をAIに使えないか?急激に変化する研究環境にどう対応するか? など,話題提供1,2やパネルディスカッションなどで議論します.

<AIを睨む>
文系のインタラクション研究者の視点から,昨今のAIブームについて,過去の歴史的経緯や哲学的議論なども振り返ることを通じて, インタラクション研究にとってのAIの位置づけに関する基本的な論点を整理します(話題提供2)

<AIの向かう先>
こういうAIが欲しい(欲しくない),AIによりこういう社会になって欲しい(欲しくない), AIの実現に向けどういう研究をすべきか?などパネルディスカッションなどで議論できればと思います.

<AIで(垣根を)越える>
AIを切り口として,文系から理系への期待,理系から文系への期待,若手への期待,若手からの意見など, 専門分野や世代の垣根を越え,より活発なVNV研究のあり方,文理連携の進め方を議論できればと思います(パネルディスカッション)

今回のパネルディスカッションでは,事前に聞いてみたいこと,議題として取り上げて欲しいことを募集します. また,○○さんに答えて欲しいといった回答者の指名(VNV委員・サポーターのメンバーの中で)も受け付けます. 当日のパネリストは,事前に集まった質問の内容に応じて決めます.是非,皆さまの声をお寄せください. 質問は質問投稿フォームまで.

なお,お寄せ頂いた質問などは,年次大会当日,及び,後日VNVホームページ上にて公開される可能性があることを御承知ください. 匿名希望の方はその旨,お書き添え下さい.


[プログラム](暫定版:時間や順番など変更の可能性あり)
12:45 受付開始
13:10-13:50 挨拶・趣旨説明・議題提起 大塚和弘(NTT・VNV委員長)
タイトル:「VNVとAI:マルチモーダルインタラクションから考えるAIの使い道/向う先」pdf
13:50-14:30 話題提供1 岡田将吾(東京工業大学)
タイトル:「社会的信号処理と人工知能」pdf
概要:社会的信号処理(Social Signal Processing)とは,コミュニケーションにおける 会話者の言語・音声・視線・表情・姿勢・ジェスチャ・生体信号といった多様なモダリティより観測される情報から, 会話者の行動,態度,感情,人間同士のコミュニケーションのメカニズムといった, 人間が行動・コミュニケーションを通じて形成する社会性の側面を,計算モデルとして構築するための技術である. 本講演では,社会的信号処理に関する発表者の研究成果を紹介し,社会的信号処理と人工知能との接点を議論する.
14:30-15:20 招待講演 間瀬健二 先生(名古屋大学)
タイトル:「自然知能と人工知能のヒューマンインタフェース」pdf
概要:人間の知性を拡張し増強してくれる道具としてのコンピュータが知能を備えたとき, 人間の自然知能と人工知能のインタフェースは如何にあるべきか、如何に作ればよいのだろうか. マルチモーダル,ユビキタス,ウェアラブルと進展してきたヒューマンインタフェースの歴史を紐解き, 今後、モノや環境にどんな知能を組込みつつインタラクションをデザインすべきか議論する.
15:20-15:35 休憩
15:35-16:05 国際会議紹介ICMI2016 pdf
井上 昂治(京都大学大学院),岡田将吾(東京工業大学),吉本 廣雅(東京大学),
石井 亮(NTT MD研),平山高嗣(名古屋大学)[遠隔参加].
16:05-16:45 話題提供2 高梨克也(京都大学)
タイトル:「知能の「解明」のための方法論としてのAIと『インタラクション』というソリューション」pdf
概要:近年のAIブームは人間の知能や知性の「解明」をもたらすものなのであろうか?この点について, 本発表では,AIを巡る過去の哲学的議論なども振り返りつつ考察することを通じて, 「注意」と「インタラクション」をキー概念とした新たな方向性を模索したいと考えている. 両概念に共通するのは状況に依存する(限定される)と同時に,状況を利用する,という点である.
16:45-17:35 パネルディスカッション
17:35-17:40 クロージング

第56回 VNV研究会

[日時]
2017年2月3日 (金) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所 20階 2001A-B室
[発表題目]
言語使用を基盤とした文法とその研究の方向性と可能性を考える pdf
[発表者]
中山俊秀先生(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
[発表要旨]
研究においては、対象となる現象およびその背景に想定する体系の性質をどのように考えるかによって、 研究の方法論も問題意識も大きく変わる。このことは、言語体系(文法)の研究についても同じことが言える。  この発表では、従来の文法研究で前提とされてきた言語観に代わるものとして、文法を言語使用を基盤として 形作られる開かれた体系として捉える言語観を採ることの利点を確認し、その上で、その言語使用基盤のアプローチ (Usage-based Approach) をとることによって、文法研究における問題意識や方法論がどのように変わるのか、 またそのような研究を進めていく上で必要になる分野間連携はどのようなものなのかについて考えてみたい。

第55回 VNV研究会

[日時]
2016年12月26日(月) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所 12階 1208室-1210室
[テーマ]
話速変換を会話に利用するためのインタフェースデザイン
[話題提供者]
東京電機大学 斎藤博人先生
[概要]
声質を変えずに音声を時間伸長する話速変換は,非母語で会話をする学習者や認知機能が衰えた高齢者の聞き取りの支援に有効な技術である.しかし,会話に話速変換を適用すると,音声の時間伸長によって生じる話し手と聞き手のタイムラグが原因となり,発話衝突やきまずい沈黙が生じる問題があった.この問題の解決を目的に,これまで以下2つの機能を実装した会話システムでの遠隔3人会話実験とその評価を行った.
(1) 話者の発話終了後に話者にループバック音声(話速変換された話者自身の音声)を受聴させる機能を有する話速変換会話システム
(2) 聴取時間完了までの時間をメータで可視化する話速変換会話システム
本発表では,これまでの成果と,今後の計画について報告する.

第54回 VNV研究会

[日時]
2016年10月31日(月) 14:00-18:00
[場所]
京都大学 吉田キャンパス
[タイトル]
インタラクションの数理モデル - タイミング,コミュニケーション,分散最適化
[発表者]
京都大学情報学研究科 准教授 川嶋宏彰先生
[講演概要]
人と機械のマルチモーダルなインタラクションを実現するうえで,タイミングや コミュニケーションといった側面をどのように数理的に扱うことができるだろう か?はじめに,表情における部位間のタイミング情報や,視聴覚メディア間の同 期構造,さらにはタイミング制御の問題を,ハイブリッドダイナミカルシステム と呼ばれる数理モデルで統一的に扱う方法について紹介する.続いて,コミュニ ケーションを,参与者(エージェント)それぞれの目的をすり合わせるような, 分散最適化として定式化する可能性について議論する.

第53回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[日時]
2016年8月19日(金)~20日(土)
[場所]
立命館大学朱雀キャンパス, 大講義室
[テーマ]
コミュニケーション研究における理論と実証の相互作用および一般
[招待講演]
コーパス言語学的手法による音声談話の分析,伝 康晴先生 (千葉大)
[講演概要]
対人コミュニケーションにおいては,リアルタイムに発話を計画(認知過程)しながら,適切なタイミングで他者に向けて発信(相互行為過程)しなければならない.人々がつねに直面するこの課題を認知・相互行為背反と呼ぼう.本発表では,音声談話コーパスのアノテーションと統計モデリングを用いたコーパス言語学的な手法によって,人々がこの課題にどのように対処しているのかを分析する.

第52回VNV研究会

[日時]
2016年5月22日(日) 14:00-18:00 (+懇親会)
[場所]
キャンパスプラザ京都 6階
京都大学サテライト講習室(第8講習室)
http://www.consortium.or.jp/about-cp-kyoto/access


[話題提供1] 14:00-15:20 (質疑含む)
聞き手のふるまいに着目した対話エンゲージメントの分析と予測
  井上 昂治 氏 (京都大学)
[概要]
対話中に刻一刻と変化する参与者の対話に対する興味や期待(対話エンゲージメント)を,多様なふるまいから予測することを目指し,マルチモーダルな分析を進めている.これまでに人型アンドロイドERICAを用いたWOZ方式の対話データを収録し,対話エンゲージメントに関するアノテーションおよび分析を行った.本発表では,はじめに本研究における対話エンゲージメントの定義とその意義について述べる.さらに,対話の聞き手に焦点をあて,その対話エンゲージメントと表出される多様なふるまいに関する分析結果を報告する.最後に今後の展望について述べる.


[話題提供2] 15:35-16:55 (質疑含む)
マルチモーダル分析としての誤解分析
  岡久 太郎 氏 (京都大学)
[概要]
「マルチモダリティ」という概念に着目した研究は、会話分析だけでなく、近年では認知言語学におけるメタファー研究においても見られるものである (cf. Forceville and Urios-Aparisi 2009)。 Enfield (2013) は、「マルチモダリティ」という用語の (1) 入力モードに着目した使い方と (2) 知覚された情報の中で独立に変動しうる要素に着目した使い方とを区別すべきだと述べている。しかし、これまでの研究は (1)については、技術的問題から聴覚情報と視覚情報との関係を見る研究が大半であり、(2) については方法論的問題から聴覚情報におけるピッチの変化や長音化のような非常に限られた要素の研究しかされていないと言える。 本発表では、発話理解に関わる要因として五感だけでなく、記憶(長期記憶、短期記憶)を想定し、誤解の事例を分析することで、記憶情報は録音・録画データからでも分析対象とすることが可能であることを示す。また、誤解の事例は聴覚情報における (2) の側面を重視したマルチモーダル分析の対象を広げることが可能であることを提案する。


[全体討論]17:10-17:50

VNV10周年記念大会

[日時]
2016年3月28日(月)~29日(火)
[場所]
国立情報学研究所1901-1903
[テーマ]
VNV研究のこれまでとこれから

(※参加費無料,事前申込不要)


これまでの年次大会では,


  • コミュニケーションを支える言語・非言語・場の力
  • コミュニケーションの「場」を捉える
  • 視線の意味とアノテーション,計測とその応用
  • 活動と注意:社会的行為のミクロとマクロ
  • 聴者/ろう者の多人数遠隔会話(データセッション)
  • 多人数・マルチモーダルインタラクションの行動・場面認識と応用
  • 始まりと出会いのコミュニケーション
  • コミュニケーションの当事者研究

といった,ヴァーバル・ノンヴァーバル・コミュニケーション(VNV) に関わる多様なテーマを設けて開催してまいりましたが,おかげさまを もちまして,今年で第10回を迎えることになりました.

そこで,今回は10周年記念大会として,「VNV研究のこれまでとこれから」 というテーマを設け,本研究会顧問でもある西田豊明先生(京都大学)に 基調講演を,飯田仁先生(アジア太平洋機械翻訳協会)に特別講演を, それぞれお願いするとともに,このテーマに関する一般発表,VNVメンバー によるショートトーク,パネルディスカッションを行うことを通じて, これまでのVNV研究の流れを振り返り,今後重要となりそうなテーマや 方向性を共に探る機会に出来ればと考えました.


[基調講演]:「本当は面白い会話」 pdf資料
西田豊明先生(京都大学大学院情報学研究科)

 会話の研究は,人と人とのインタラクションという観点からだけではなく, 最近の人工知能ブームのなかで人と人工知能を密接にコラボさせるための パーソナルアシスタントが依拠するコミュニケーションメディアという 観点からも,幅広く関心が高まっている.これまでの研究では,インタ ラクション面に目が行き過ぎて,会話の内容面の研究がおろそかになって いた感がある.これからは,インタラクション面と内容面の融合にもっと 踏み込んだ取り組みが必要であろう.
 会話は,私たちにとって単に社会的関係の維持や更新のための日常的な 営みであるだけではなく,会話参加者たちがストーリーないしはその種を 持ち寄って,新しいスト一リーをつむぎ出す共同のスト一リ一創作の過程 でもある.会話の中で過去のスト一リーがどのように想起され,レビュー され,新しいストーリーに発展していくかのか,インタラクション面と 内容面の両方から総合的に解明すること,さらには,会話におけるストー リーの共同創作の支援のための手法と技術を開発することは,これからの 会話研究が大きく発展するために重要な観点だと思われる.
 現在開発中の構成的考証法(Synthetic Evidential Study)は,演劇的表現, 会話エージェント化,グループ討論を連携させることにより,会話における ストーリーの共同創作の理解と支援のためのアプローチを取り入れて,演者 のグループがこれまで展開してきた会話情報学をさらに発展させることを 狙っている.
 本講演では,構成的考証法の構想,アプローチ,これまでの成果,今後の 展望について論じる.

■プログラム
3月28日(月)
13:00 受付開始

13:30-14:10 開会挨拶・オープニングトーク(講演30分+質疑10分)
  高梨克也(京都大学)「VNV研究会の歴史を振り返ってみる」 pdf資料
14:20-15:30 基調講演(講演50分+質疑20分)
  西田豊明先生(京都大学大学院情報学研究科)
  「本当は面白い会話」  pdf資料

15:40-18:20 一般発表(発表30分+質疑10分)
(15:40-16:20) 湯浅将英(湘南工科大学)
  「複数のロボットによる会話時の動作デザインと雰囲気生成」  pdf資料
(16:20-17:00) 吉本廣雅(東京大学)
  「画像計測に基づいた母子間相互作用の網羅的・定量的分析」
(17:00-17:40) 竹田陽子(横浜国立大学大学院環境情報研究院)
  「コミュニケーション・ネットワークとVNV:技術者の情報探索と伝統芸能伝承における研究」  pdf資料
(17:40-18:20) 細馬宏通(滋賀県立大学)
  「ELANを用いたVNV映画分析の可能性」  pdf資料
18:30- 懇親会(会場付近)


3月29日(火)
10:40-12:00 ショートトーク1(15分発表+5分質疑)
  有本泰子(芝浦工業大学/理化学研究所)  pdf資料
  榎本美香(東京工科大学)  pdf資料
  岡田将吾(東京工業大学)pdf資料
  平山高嗣(名古屋大学)(遠隔)  pdf資料
12:00-13:30 昼休み(※研専委員会)
13:30-14:10 特別講演(30分発表+10分質疑)
  飯田仁先生(アジア太平洋機械翻訳協会)  pdf資料
  「研究の進化と光景の輝き方-音声翻訳研究開始からの30年間を振り返って-」
14:20-15:20 ショートトーク2(15分発表+5分質疑)
  大塚和弘(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
  岡本雅史(立命館大学)pdf資料
  坊農真弓(国立情報学研究所)pdf資料
15:30-17:15
  パネルディスカッション「VNV研究のこれまでとこれから」  pdf資料
17:15-17:20
  閉会の言葉・新委員長挨拶


第51回VNV研究会

[日時]
2016年2月12日(金)14時~
[場所]
名古屋大学東京オフィス
[講演者]
石井 亮氏(日本電信電話株式会社 コミュニケーション科学基礎研究所 人間情報研究部)
[テーマ]
複数人対話において“次に誰が?いつ?話すか”を予測する
[概要]
複数人対話において,参加者の非言語行動に着目し,次話者と発話開始タイミングを予測可能なモデルの構築に取り組んでいる.これまで,複数人対話コーパスを構築し,視線の遷移パターン,頭部動作,呼吸動作が次話者や発話開始タイミ ングと関連があることを分析から明らかにした.さらに,これらの非言語情報から,次話者・発話開始タイミングを予測するモデルの構築を行ってきた.これらの一連の研究成果や今後の展望を報告する.

HCGシンポジウム2015 VNV企画セッション

[日時]
2015年12月17日(木) 10:20-13:45
[場所]
富山国際会議場
[企画タイトル]
乳幼児研究から探る心とコミュニケーション
[趣旨]
本企画では,乳幼児を対象とした研究をされている招待講演者をお招きし,人のコミュニケーションにおける心の仕組みについて議論する.これまでに人のコミュニケーションを探るため,様々なアプローチ(ボトムアップ/トップダウンによるアプローチ等々)が試みられてきた.心やコミュニケーションの機構が未発達で,それを獲得しつつある乳幼児を対象にした研究は,人の心とコミュニケーションの本質・始まりを探るための重要なアプローチと考えられる.本セッションでは様々な分野の研究者,他のアプローチを持つ研究者らと議論を進めたい.
第1部(10:20〜11:30)
企画趣旨説明:
話題提供:高梨克也(京都大学大学院情報学研究科)
「乳幼児の環境探索行動とコミュニケーションの関わり」
招待講演:開一夫先生(東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻)
「コミュニケーションの起源-乳児研究からのアプローチ-」
第2部(12:45〜13:45)
全体討論

第49回VNV研究会

「フィールドに挑む!~野沢温泉村 道祖神祭りの地にて」

[日時]
2015年10月31日(土) ~ 11月1日(日)
[場所]
長野県野沢温泉村中尾地区
[ご案内]
可能な限り自然発生的でリアルなコミュニケーションを分析対象とすることは 研究者の本意である。案内人と旅行者といった模擬対話である課題指向性対話 からより日常の対話に近いフリートークへと対象が移行し、それにつれて 分析内容も言語から視線や身振りなどの非言語行動へと拡大されていった ところにVNV研究会が発足している。しかし、人々の日常を振り返れば、 他者と膝つき合わせて話をするということはそうそうあるわけではない。 なにか協働作業をしながら、食事をしながら、見学をしながら、などそこに 有る人々の目的が対話以外にあることが多い。その時には、作業の対象が あったり、イスやカウンターがあったり、そこにはその活動を取り巻くモノ がある。そういったリアルなモノを挟んで人々が行っているコミュニケー ションを見ていこうというのが一つ昨今の潮流である。
本企画では野沢温泉村で毎年1月15日に行われる道祖神祭りの準備作業場面を ターゲットとして取り上げる。付近の山中から木を伐り出し、雪の降り積もる 畑の上に高さ10数メートル広さ約8メートル四方の社殿を組み上げるという 作業である。この作業の舞台である野沢温泉村において、大勢の者たちが 木や道具というモノを雄大な自然の中で行うという出来事をどのようにして 達成しているのかを議論する。
[プログラム]
10月31日(土)
14:00-17:00 講演1 於: 中尾集落センター
    発表者:榎本美香(東京工科大学)
    タイトル:「共同体〈心体知〉を伝える世代間協働インタラクションの分析」
概要:
祭りの支度を共に行うことで、以下に示す共同体〈心体知〉を後継者世代が 仲間内や現役世代との相互作用から経年的に習得していく過程を分析する。
[心:] 成員たちがもつ価値観や見識、模範的態度といったエートス
[体:] 成員間で力や身体配置の配分が必要な協働活動技法
[知:] 祭具の名称や用法、祭りのしきたりといった共有知識
〈知〉はその実践である〈体〉を伴い、〈体〉はその心構えである〈心〉と 結びついている。本研究では、これらが三位一体となり習得されることを 対象者らを経年的に追うことによって示す。たとえば、初めて祭りの準備に 携わる後継者世代は、祭りでしか用いられない木や縄の結び方の名称も 知らなければ、その使い方も分からない。後継者世代は現役世代に混じって 作業をするなかで、「井桁につけ」「トラを引け」という号令と他者の振る 舞いから、「井桁」や「トラ」が何を指すのか(〈知〉)、またそれに対して どのように働きかければよいのか(〈体〉)を体得していく。この時手を 抜いていたり異なる配置についていれば、上役や仲間から注意され、この 作業に向かい合う態度〈心〉が修正される。

20:00- ナイトセッション 於: 中尾集落センター
    司会: 伝康晴(千葉大学)
    指定討論者:畔上尚一氏(現三夜講上組道祖神委員長・次期社殿棟梁)
    タイトル:「見習いから三夜講3年間を経て」
概要:
道祖神祭りの執行者の一人である、現三夜講上組道祖神委員長・畔上尚一氏を お招きし、彼らが見習いであった2012年度から4年間の映像を振り返りながら、 「共に活動し学ぶ」ためのシステムである三夜講の意義を共に考える。

11月1日(日)
9:00-12:00 講演2 於: 中尾集落センター
    発表者:細馬宏通(滋賀県立大学)
    タイトル:「胴突唄の音韻構造と協同作業」
概要:
身体動作と唄とが古くから密接な関係にあることは「労働歌」の存在から 明かだが、歌の時間構造と身体動作の時間構造にどのような関係があり、 なぜ歌の中に特定の音韻や繰り返しが埋め込まれているかという問題に ついては、これまでほとんど言及されてこなかった。本発表では、野沢温泉 村の道祖神の祭りで執り行われる「ご神木立て」における協同作業と胴突唄 との関係を分析する。ご神木立ては、18Mものブナの巨木を積雪に深く 突きさす作業で、井桁係、トラ係という二つの役割からなる数十人の参加者 によって行われる。分析では、胴突唄がヴァースとコーラスという伝統的 な構造を持つ一方で、合唱される後半の繰り返し構造とその差異に、参加者 に利用可能な手がかりが埋め込まれており、それがご神木立て作業の学習と 達成を可能にしていることを明らかにする。

第48回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[日時]
2015年8月21日(金)~22日(土)
[場所]
立命館大学朱雀キャンパス, 大講義室
[テーマ]
コミュニケーションと関係構築および一般
[招待講演]
ロボットとのコミュニケーションのかたち,加納政芳氏 (中京大学)
[講演概要]
より身近になりつつあるロボット.本講演では,人とロボットとのコミュニケーションに内在する問題点を考慮し, (1)人がロボットを理解することで成立するインタラクション, (2)オノマトペで動作するロボットによるインタラクション, (3)用途を限定することで成立するインタラクションについて紹介する.

第47回VNV研究会

[日時]
2015年6月20日(土)14:00-18:00
[場所]
京都大学総合研究5号館304
[講演者]
吉本廣雅氏(東京大学大学院総合文化研究科)
[テーマ]
情報処理技術を駆使したインタラクションの網羅的・定量的分析
[資料]
[PDF]
[概要]
対話の研究を進める上では,データの収録作業や,アノテーションなどを含めた分析作業で,様々なテクニックが必要となる.また観察者バイアスなどの問題も解決しなければならない.本発表では,ポスターを介して発表者と複数の聴衆が自由に討論を行う多人数会話の場を例に,画像処理による頭部運動の自動計測法と,計測データの自動分析法を組み合わせた,対話の網羅的・定量的分析法について報告を行う.

第9回VNV年次大会「コミュニケーションの当事者研究」

[日時]
2015年3月24日(火) 13:15-17:50
[場所]
国立情報学研究所 19階 1901-1903
[講演者]
熊谷晋一郎氏(東京大学先端科学技術研究センター)
綾屋紗月氏(東京大学先端科学技術研究センター)
[テーマ]
コミュニケーションの当事者研究
[概要]
浦河べてるの家に端を発する「当事者研究」は,さまざまな領域における障がいの当事者が自らの生きづらさや生活上の困難について,「研究」という視点から考えていく取り組みです.一方,コミュニケーション研究の分野でも,近年はさまざまなコミュニケーション場面について,研究者が外部観測的に分析を行うだけでなく,医療・看護・介護や教育,ファシリテーション,コンサルタントなどの「コミュニケーション実践職」の人々が自分たちの職務としてのコミュニケーション実践を(時にはビデオなども用いて)振り返る「リフレクション」への注目が高まりつつあります.そして,上記のような障がい者やコミュニケーション実践職だけでなく,われわれの誰もが日常的なコミュニケーションの「当事者」であることを考えるならば,どのような場面でのどのような人々によるコミュニケーションについても,「コミュニケーションの当事者研究」は可能であり,さまざまな気づきをもたらす技法なのではないかと考えられます.こうした点を踏まえ,今回は招待講演として,『発達障害の当事者研究』(医学書院),『つながりの作法』(NHK出版)などの著書を通じて当事者研究を進めていらっしゃいます熊谷晋一郎氏と綾屋紗月氏をお招きし,「コミュニケーションの当事者研究」の可能性について,多角的に議論できればと考えています.
[プログラム]
13:15-13:25 趣旨説明 高梨克也(VNV委員長)[PDF]
13:30-14:20 招待講演1 熊谷晋一郎氏(東京大学先端科学技術研究センター)
「コミュニケーション障害の手前にある経験-自閉スペクトラム症の当事者研究」[PDF]
14:30-15:20 招待講演2 綾屋紗月氏(東京大学先端科学技術研究センター)
「いいっぱなし,ききっぱなしの会話分析-当事者研究実践のリフレクション」[PDF]
15:30-16:00 発表1 岡本雅史(立命館大学)
「コミュニケーションの当事者研究の射程:方法論的問題点を超えて」[PDF]
16:00-16:30 発表2 坊農真弓(国立情報学研究所)
「盲ろう者がみる世界:盲ろうの東大教授福島智氏へのインタビューから」
    (※スライドは公開できませんが,下記の論文に関連する内容が掲載されています.
    福島智・坊農真弓,「障がい者・高齢者と築く社会参加支援:7.盲ろう者が見る世界 -情報のインフラからコミュニケーションのインフラへ-」 情報処理,56(6),550-554 (2015-05-15))
16:30-17:00 発表3 高梨克也(京都大学)
「コミュニケーション実践職による/とのビデオリフレクション」[PDF]
17:10-17:50 全体討論

第46回VNV研究会

[日時]
2015年2月28日(土) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所 12階 1208会議室
[講演者]
日高昇平氏(北陸先端大学院大学)
コメンテーター:細馬宏通氏(滋賀県立大学)
[タイトル]
身体運動の意味論に向けて
[概要]
身体運動は複雑な相互作用を行う大自由度系である.我々は単に特定の物理的な機能を果たす運動を行うだけでなく,身体の自由度を生かしてさまざまな「意味」を伝え,また読み取る.こうした運動とともに伝達される意味をどのように我々は読み取っているのだろうか.
本発表では,フラクタル次元に基づき身体状態をクラスタリングする分析法を提案し,この手法の適用により身体運動からそれに潜在する意味的な単位の分節化を試みる.
この方法を用いて,基本的な運動の単位が分節化できること,立位時の外乱を検出できること,読書時の身体運動や生体信号か読書への熱中の度合いが推定できること,などが分かりつつある.参加者と共に,理論からその含意,および更なる実験的発展について議論したい.
[資料]
PDF(日高氏)PDF(細馬氏)

第45回VNV研究会

[日時]
2014年10月27日(月) 14:00-18:00(※終了後に懇親会を予定)
[場所]
国立情報学研究所 12階 1208/1210
[講演者]
熊野史朗氏(日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
[タイトル]
対話中に生じる二者間の共感に関する観察者認知の確率モデルと自動推定
[概要]
共感は人間関係構築や合意形成など人の社会的活動における基本要素の一つである.共感は現象の複雑さゆえに多数の定義が存在するが,そのうち最も基本的な定義として情動共有がある.我々は,この情動共有が複数人対話においてどのように時空間的に伝播されていくのかの現象の解明や機械による自動理解を目指しており,特に,情動の喚起,表出,認知の三過程の中で人対人の相互作用の観点から重要となる表出と認知の間の関係性に着目している.本発表では,対話中の二者間に生じる共感がそれを観察する個人にどのように認知されるかを,対話者の視線や表情などの非言語情報を入力として観察者の個人差を考慮しつつ自動的に推定する試みを紹介する.我々は,確率的推論の枠組みを用いて,対話二者間の行動模倣やその時間差が観察者の認知に与える影響と,観察者個人の持つ対人認知傾向を独立にモデル化する.四人対話の場面を対象として,共感認知の個人差の特徴を明らかにしつつ,提案法の有効性を示す.
[資料]
PDF

第44回 VNV研究会(HCS&VNV合同研究会)

[日時]
2014年8月22日(金) 13:00-17:30
2014年8月23日(土) 10:30-17:50
[場所]
立命館大学朱雀キャンパス
[テーマ]
コミュニケーションと雰囲気および一般
[招待講演]
片上 大輔(東京工芸大学)※22日(金) 14:40〜15:50
[プログラム]
HCS研究会のウェブページをご参照ください→[リンク]

第43回VNV研究会

[日時]
2014年6月8日(日) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所 20階2009+2010会議室
[タイトル]
相互行為としての手話通訳活動
   菊地 浩平(日本学術振興会特別研究員(PD)/国立情報学研究所)
[概要]
本発表では手話通訳が行われている読書会場面を対象として,手話通訳者がどのような資源を用い,どのように通訳を達成しているのかを議論する.従来の通訳研究は通訳発話の産出プロセスを通訳者個人の活動として捉えてきたがその場にいる他の参与者間で行われている相互行為との関連から通訳活動を捉えようとする研究は見られない.本研究は,手話通訳活動の相互行為性・相互行為依拠性という観点から新たな知見を得ようとするものである.
[タイトル]
Repair and movement phases in sign language conversation - Some preliminary observations
パウル チブルカ(日本学術振興会外国人特別研究員/イェテボリ大学)
[概要]
This study is concerned with the organization of repair, i.e. a self- or other-correction of some kind, as it occurs in sign guage conversation. We suggest that the various stages of repair in sign language are reflected in the phases of movement by the signers involved in the repair. We particularly take up prolonged hold phases and introduce a distinction between full and relaxed holds as opposed to rest position. The analysis makes use of recordings of naturally occurring conversation drawing on different corpora that comprise conversation in Japanese Sign Language and Swedish Sign Language involving both native and non-native signers.
  ※ 当日の発表・質疑は日本語で行います

第8回VNV年次大会 「始まりと出会いのコミュニケーション」

[日時]
2014年3月30日(日) 13:00-17:50 (※終了後に懇親会を予定)
[場所]
国立情報学研究所 19階 1901-1903会議室
[申込・参加費]
事前申込不要・参加費無料
[プログラム]
13:00-13:05 趣旨説明(高梨克也)
13:05-14:05 セッション1
 対話によるコミュニケーションの発生と展開-ひとはいかにして打ち解け,想いを語るか?-
 諏訪正樹・清水唯一朗(慶應義塾大学)

インタビューを行うとき,聴き手はどうすれば,話し手との関係を構築し,本音を引き出せるだろうか?我々は認知科学及びオーラルヒストリーの両視点を融合し,ひとりの話し手に2ヶ月で3日(計6時間)インタビューを行った.本発表では,話し手-聞き手の関係性構築と,質問の遷移,そして本音を引き出すこととなった質問技法の構成について論じる.[PDF]

 「始まりと出会いのコミュニケーション」を対象にしたエスノメソドロジー会話分析研究の射程
 秋谷直矩(京都大学)

本報告では,以下の内容で話題提供を行う.まず「始まりと出会い」を対象にしたエスノメソドロジー・会話分析(以下EMCA)研究及びそれに関連するものの研究動向を,Goffmanによる「焦点の定まった/定まっていない相互行為」の議論を見取り図として用いて概観する.それを踏まえたうえで,報告者のこれまでの研究成果や今後予定している取り組みを事例として紹介しつつ,当該トピックに対するEMCAの観点からのアプローチ方法と方向性について検討する.[PDF]

14:15-15:15 招待講演
 サービスをデザインする:顧客の経験と価値共創の視点
 吉橋昭夫(多摩美術大学)

「サービス」を対象とする新しいデザイン領域として「サービス・デザイン」が注目されている.経験価値・価値共創をキーワードに,美術大学での実践・研究事例を紹介する.また,顧客に豊かな経験を提供することを目標に,サービスに具体的なかたちを与えるための理論と方法について考えていく. [PDF]

15:30-17:00 セッション2
 出会いと挨拶のインタラクション構造
 木村大治(京都大学)

「出会い」は社会的インタラクションの中で特異的な場だと言える.インタラクションはその内容の如何を問わず,これまであったこと(「かくてありけり」)を継続する(「かくてありなむ」)ことがその本質のひとつだと言えるが,出会いにおいては「かくてありけり」が存在しないからである.「挨拶」は,この特異性を何らかの形で解消するためになされると考えられる.本発表では,人間,動物,そして(仮想的な)宇宙人との出会いを例として,この奇妙な場のインタラクション構造について考察する.[PDF]

 「本題に入る前に」~共有基盤構築の観点から見たオープニングの設計
 岡本雅史(立命館大学)

コミュニケーションは複数の主体が行うものであるという性質上,主体間に予め存在する物理的・情報的距離を解消して共有基盤を構築する必要が生じ,その遂行がコミュニケーションの開始条件,引いては目的そのものとなる.本発表では,特に相互行為や情報伝達が開始される局面に着目し,大学生の自己紹介やオープンコミュニケーション,ならびに漫才師の各ビデオ映像の分析から共有基盤構築のストラテジーとその制約条件について議論する.[PDF]

 ロボット演劇からみた始まりと出会いのコミュニケーション
 坊農真弓(国立情報学研究所),小室允人,吉川雄一郎,平田オリザ,石黒浩

2008年から大阪大学にてロボット演劇プロジェクトが始まった.本発表では,2013年5月にATRの協力を得て行った演劇的シミュレーション実験で得た知見について議論する.具体的には,ショッピングモールでロボットと人間が出会う場面を人間の役者を用いて演出し,演出家と役者がいかにその場面を創り上げていくかをマルチモーダルインタラクション分析の手法を援用し観察する.演出家と役者が始まりと出会いを創り出す過程から,社会的ロボットが目指すべき方向性を示したい.[PDF]

17:10-17:50 総合討論(司会:高梨克也)
18:00- 懇親会

第42回VNV研究会

[日時]
2014年2月14日(金) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所 19階1901+1902会議室
[タイトル]
長野県の保健補導員活動にみる「コミュニティ」と「コミュニケーション」
今村 晴彦(東邦大学)
[概要]
長野県はこれまで,「健康長寿」の県として注目を集めてきた県である.その大きな原動力となったといわれているのが,長野県の保健補導員活動である.保健補導員は,行政の保健師との協働で家庭や地域の健康づくりを推進する住民組織活動であり,公衆衛生活動として高い評価を得ているが,特に演者が注目しているのが地域との関わりである.保健補導員が地域に根付くようになった過程や,活動の現場をよく観察してみると,「コミュニティ」をうまく機能させるためのさまざまな「コミュニケーション」があることに気付く.一例を挙げると,一部の地域で「ほっぺた回し」といわれているような,持ち回りによる地域の役割分担である.それらは客観的にみれば,ある種の「ルール」であるようにも思われる.本発表では,保健補導員をはじめとした地域活動について,こうした視点から考察してみたい.
[資料]
PDF
[タイトル]
おとなりさんの哲学 ―被災地復興を牽引する地域住民のコミュニケーション支援―
坂井田 瑠衣,忽滑谷 春佳,古林 拓実,中川 晃輔,諏訪 正樹(慶應義塾大学)
[概要]
被災地において地域住民が主体となり復興活動を牽引するためには,住民一人一人がコミュニティの魅力や復興の理想像を語る言葉を紡ぎ,住民同士が議論する素地を作ることが必要である.本研究では,宮城県気仙沼市の地域住民が抱く「人生哲学」をインタビューにより引き出し,ポストカードに纏めて地域コミュニティに共有することにより,住民同士のコミュニケーションを促進することを目指している.本発表では,これまでに人生哲学を語ってくれた「哲人」同士が互いに他の人生哲学に触れることで,哲人同士のコミュニケーションを促進させる試みについて紹介する.また,非被災者である著者らが継続的に気仙沼市民と関わり,インタビューしてきたプロセスについても報告する.
[資料]
PDF

第41回VNV研究会

[日時]
2013年11月23日(土・祝) 14:00-18:00
[場所]
立命館大学朱雀キャンパス304
[講演者]
阪田真己子氏(同志社大学文化情報学部)
[タイトル]
お笑い芸能における身体性を定量化する
[概要]
悲しみや怒りなどと同様,「笑い」もまた人の感性に直結した原初的な身体表出であるという観点から,「笑いと身体性」について研究を進めてきた.「笑い」は最も原初的な身体表出でありながらも,世代や文化によってその意味や価値が規定される.したがって,「笑い」はわれわれの生身の身体とわれわれが生きている時代とをつなぐ媒介項とも考えられる.このように,原初的な身体表出であり,文化的所産でもある「笑い」に身体性がどのように関与しているかということを明らかにしたいと考えている.本発表では,これまでに発表者が行ってきた吉本新喜劇,漫才,フリートークを対象とした一連の実証実験の試みについて紹介する.
[資料]
PDF

第40回VNV研究会

[日時]
2013年9月15日(日) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所(NII)12階 1208/1210室
[講演者]
久保田秀和氏(ニューロネット株式会社)
[タイトル]
Web会議と映像音声コラボレーションシステムのデザイン
[概要]
Web会議をはじめとする映像音声コラボレーションシステムのビジネスでの利用が進んでいる.普及とともに会議や講義,現場からの報告,通訳など利用の目的や場所も広がるなかで,映像・音声・文字チャット・ドキュメントなど複数メディアのうち主要となるメディアはコラボレーションの状況毎に変化する.本発表では弊社Web会議SaasBoardを例として採り上げながら,利用の目的とメディアの使われ方に着目した映像音声コラボレーションシステムのデザインについて議論する.

第39回VNV研究会(HCS&VNV共同開催研究会)

[日時]
2013年8月23日(金)-24日(土)
[場所]
立命館大学朱雀キャンパス 大講義室
[テーマ]
コミュニティとコミュニケーションおよび一般
[招待講演]
金子郁容先生(慶應義塾大学政策・メディア研究科)
「コミュニティとコミュニケーション 〜伝統的共同体とネット上のコミュニティをつなぐもの〜」
[概要]
東日本大震災の支援活動で見られた自発的なコミュニティ活動におけるコミュニケーションについて,また,“地域とともにある学校”を推進するツールとして一定の効果をあげているコミュニティスクールをめぐっての学校と地域のコミュニティについて等の現実社会のコミュニティで起こっている例をあげながら,一方で,情報理論,コミュニティ論,ソーシャルキャピタル論,ゲーム論など,いくつかの理論分野での考え方を引用して,コミュニティとコミュニケーションにまつわるいくつかの話題と論点を提供する.
[プログラム等]
HCSのウェブサイトへ
[資料]
なし

第38回VNV研究会

[日時]
2013年5月25日(土) 14:00-18:00
[場所]
国立情報学研究所(NII)12階 1208/1210室
[講演者]
飯田龍 氏(東京工業大学情報理工学研究科)
[タイトル]
テキストアノテーションにおける作業者の行為や視線情報の分析・活用
[概要]
文章に出力したい情報(タグ)を付与するテキストアノテーションは,機械学習に基づく手法が主流となっている言語処理の分野で必須となる前処理である.例えば,形態素解析などの浅い言語処理ではアノテーションされた結果を活用することで非常に高い性能を得ている.一方,意味・談話解析などの深い言語処理においても同様に利用されているが,これらの処理の性能は応用処理に利用できるほど高くはないのが現状である.この理由の一つとして,解析に利用する知識が自明ではないことが挙げられる.一方で,アノテーションを行う作業者はその知識を活用しながらアノテーションを行っており,作業者の振舞いを分析することで,どういう観点に着目して解析すべきかが明らかになる可能性がある.このような背景から,我々は日本語の述語項構造のアノテーション時の作業者の作業履歴や視線情報を収集し,それらの予備的な分析を行った.本発表ではこの詳細を紹介し,また今後の方向性についても議論する.
[資料]
PDF

第7回 年次大会「多人数・マルチモーダルインタラクションの行動・場面認識と応用」

[日時]
2013年3月23日(土) 13:00-18:00
[場所]
東京電機大学東京千住キャンパス・1号館2階1224教室
[趣旨]
今回はVNV研究会の「原点」に立ち返り,「多人数・マルチモーダルインタラクション」をテーマとし,多人数・マルチモーダルインタラクションにおける行動や場面の自動認識に関する最新の試みをVNV委員が紹介する基調講演を2件用意しました.さらに,2件の一般発表の内容も踏まえ,インタラクション行動・場面の自動認識に関する工学系の研究と近年盛んになりつつあるインタラクションのフィールド調査の間の接点を探るパネルディスカッションも企画しました.
[プログラム]
13:00-13:10 趣旨説明:高梨克也(JSTさきがけ/京都大学)[PDF]
13:10-13:40 発表1:細馬宏通(滋賀県立大学)[PDF]
  「かけ声と多人数インタラクション―野沢温泉道祖神祭りにおける御神木の立ち上げ」

野沢温泉村道祖神祭りは1月15日に行われる壮大な火祭りである.高さ18mにもなる5本の御神木を中心に社殿を立て,これに火を付ける.本発表では,祭りの前日,御神木をクレーンを使うことなく人力で立てるプロセス,特にそこで用いられるかけ声と身体行為との関係に注目する.ビデオ分析を行い,日常でしばしば用いられる「よいしょ」というかけ声,また胴突歌と呼ばれる歌に表れるかけ声が,どのように身体行為を同期させているかを考察する.

13:40-14:40 基調講演1:大塚和弘(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)[PDF]
  「コミュニケーションシーンの分析・理解と会話場再構成の一方法論」

標題にある我々の研究を概説する.まず,分析系研究として,会話構造推定を題材として,会話の場を一種の力学系と捉え,人々のミクロな振る舞いと,マクロな場の状態との相互作用の数理モデル化により,現象の構造を探るという方法論を紹介する.次に,ある場所の会話を事後や遠隔地で再現するという会話場再構成のタスクに着目し,新しい原理として,バイオロジカルモーションに着想を得た人体運動の物理的補強表現,及び,そのプロトタイプシステムMMSpaceを紹介する.さらにこれら会話の要素や構造への分解と,その理解に基づく再構成の循環により,現象のより深い理解を志向するという研究の構想について議論したい.

14:50-15:50 基調講演2:岡田将吾(東京工業大学)[PDF]
  「多人数インタラクション分析・理解のためのマルチモーダル時系列データマイニング」

本発表では,時系列データマイニングの技術を用いてコミュニケーションの量的分析を支援する手法を紹介する.この手法では,対面会話における参加者の非言語行為をマルチモーダル時系列データとして捉え,時系列信号処理・機械学習の手法を適用することによってマルチモーダルなコミュニケーションパターンを抽出・分類する.本手法の適用例として,情景説明を行う際に使用されたジェスチャの分析に焦点を当てる.本手法を適用することによって,説明者が使用したジェスチャのパターンだけでなく,会話参加者(説明者・聞き手の双方)の頭部動作・発話有無などのマルチモーダル情報や会話構造も利用した上で,ジェスチャの役割を詳細に分析できることを示す.

15:50-16:20 発表2:坊農真弓(国立情報学研究所)[PDF]
  「実験室からフィールドへ:「井戸ロボ」で得られるものと失ってしまうもの」

2012年4月,東ロボ(国立情報学研究所「人工頭脳プロジェクト:ロボットは東大に入れるか。」からアイデアを得て,我々は全く反対の方向を目指す「井戸ロボ」プロジェクトを始めたいと願い出た.井戸ロボのスピリッツは,実験的手法を用いたコミュニケーション研究を一旦やめ,実際に会話が起こるフィールドに出て人と人とのコミュニケーションメカニズムを知り,そこで得られた知見をヒューマンインタフェースやロボット工学に生かすといったものである.実験室という環境で起こるのは,実験者が参加者に依頼して実現されたコミュニケーションであることが多い.すなわち,そのコミュニケーションに参加者自らの参加意思や目的は存在しない.日常から切り離された人々のふるまいは,非日常であり,限定的である.「井戸ロボ」では,我々研究者が物質的世界(Streek et al. 2010)に立ち返る必要性を指摘していきたい.物質的世界には,単に日常空間ということだけではなく,我々研究者がそこに立ち入らなくとも自然に起ったであろうコミュニケーションが起こる場所,という意味合いが含まれる.物質的世界では多種多様なことが起こっている.それらをノイズと考えるか,コミュニケーションのリソース(資源)と考えるのかで立場は異なる.「井戸ロボ」を開始して1年,得たものと失ったものを議論し,今後の展開について考えたい.

16:30-18:00 パネルディスカッション [PDF] [議事録]
  「工学系自動認識と文科系フィールド調査の距離について考える」
  ・問題提起・司会:高梨克也(JSTさきがけ/京都大学)
  ・指定討論者:岡本雅史(立命館大学),榎本美香(東京工科大学)

第37回 VNV研究会

[日時]
2012年11月3日(土・祝) 14:00-17:30
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター・総合研究5号館304
[講演者]
岡田将吾 先生(東京工業大学 総合理工学研究科)
[タイトル]
時系列データマイニング技術を用いた対面会話インタラクションの分析
[資料]
PDF

第36回VNV研究会(HCS&VNV共同開催研究会)

[日時]
2012年8月18日(土)
[場所]
立命館大学びわこ・草津キャンパス
[テーマ]
「行為のタイミングとコミュニケーション」および一般
こちらをご覧ください.
[講演者]
谷口忠大 先生(立命館大学情報理工学部)
記号創発ロボティクス 〜コミュニケーションに至る機械学習〜
[資料]
PDF

第35回 VNV研究会

[日時]
2012年7月13日(金) 14:30-18:00
[場所]
名古屋大学東山キャンパス
[講演者]
齋藤洋典 先生(名古屋大学情報科学研究科メディア科学専攻認知情報論講座)

第34回 VNV研究会(VNV特別シンポジウム)

[日時]
平成24年5月30日(水)13:30〜18:00(懇親会あり)
[場所]
日本科学未来館 7階会議室2(CR2)
[概要]
日本科学未来館の常設展示「アナグラのうた」は,「空間情報科学」をテーマとし,位置センサや個人認証などの情報処理技術や自動楽曲作成やアニメーションなどのゲーム制作技術を用いたインタラクティブな展示であり,その展示コンセプトや要素技術,入場者の体験は,情報技術を用いたインタラクション支援というVNV研究会の趣旨とも密接に関わるものです.
そこで,VNV研究会では,「アナグラのうた」を題材とした臨時シンポジウムを5/30(水)に日本科学未来館で開催することにしました.本シンポジウムでは,「アナグラのうた」制作担当者とゲーム研究者,情報処理研究者,社会的インタラクションの研究者などが集い,「アナグラのうた」を題材に議論することを通じて,現代社会における「ゲーミフィケーション」と「インタラクション」の役割について,参加者間での積極的な意見交換と交流を図ることを目指します.
[資料]
詳細をこちらにまとめました.ぜひご覧ください.

第33回 VNV研究会

[日時]
2012年5月2日(水) 14:00〜18:00
[場所]
国立情報学研究所 12階1208/1210
[発表者1]
吉川 正人(慶應義塾大学大学院)
[タイトル]
「予測」と「補完」の体系としての文法: 文法の一般理論に向けて
[概要]
本発表では,文法を「予測」と「補完」の体系であると見做す文法観を提示し,構成素構造や構文,品詞といった抽象概念によって語られてきた現象・対象が実際は具体事例の想起に由来する派生的な性質に過ぎないという議論を展開する.この議論は単に言語学における文法研究に新しい知見をもたらすだけでなく,言語,発話,ジェスチャー,絵画,音楽などに幅広く適用可能な汎用の「記述プラットフォーム」を提供する,いわば,「パターン認識の一般理論」としての文法理論の可能性を提示するものである.
[資料]
PDF
[発表者2]
佐治 伸郎(学振特別研究員(PD)/慶應義塾大学)
[タイトル]
第一言語,第二言語習得におけるシンボル操作の発達に関する研究
[概要]
本発表では,母語習得,第二言語習得において子ども或いは学習者が,どのような過程を経て似たような意味を持つ語同士の意味関係を理解し,これらを運用できるようになるのかを実験的に調査した結果を報告する.題材として「モノを持つ」事態を多様な動詞で呼び分ける中国語動詞を取り上げ,子どもや学習者が様々な文脈で動詞をどう使い分けるかを調査した.本発表では両者の習得過程の比較を通じ,それぞれの異なるタイプの学習者がどのように共通した/異なった手掛かりを用い語意の差異化及び一般化を行うのかを考察する.
[資料]
準備中

第6回 VNV年次大会「聴者/ろう者の多人数遠隔会話  データセッション」

[日時]
2012年3月1日(木) 13:30-18:00
[場所]
ミッドタウン・タワー(25階 Cisco Systems内)
[趣旨]
2012年12月のHCGシンポジウム2011でのVNV企画セッションの継続企画として,遠隔会議システムを介した聴者とろう者の多人数会話を対象とした,開発要求の提案・改善とそのための映像分析を行うデータセッション「聴者/ろう者の多人数遠隔会話」を開催しました.当企画では,ご参加の皆様にグループセッションの席についていただき,開発要求の再検討や映像を視聴しながらの議論に加わっていただきました.今回の会場はシスコ様にご提供いただき,午前中(11:00-12:00)には今回対象となる多人数遠隔会議システム(Cisco TelePresence System)を見学・体験していただきました.
[プログラム]
1. 企画について,尾関 基行 氏(京都工芸繊維大学) [資料]
2. HCGシンポジウム VNVセッションの概要と報告,平山 高嗣 氏(名古屋大学) [資料]
3. 指定登壇者による発表
 3-1. 聴者グループの開発要求と分析要求,岩村 宏明 氏(シスコシステムズ合同会社) [資料なし]
 3-2. ろう者グループの開発要求と分析要求,湯浅 将英 氏(東京電機大学) [資料]
 3-3. 聴者グループの分析結果,細馬 宏通 氏(滋賀県立大学) [資料(予定)]
 3-4. ろう者グループの分析結果,坊農 真弓 氏,菊地 浩平 氏(NII) [資料]
4. グループディスカッション1 〜開発要求の再検討と分析要求の整理〜
 4-1. 聴者グループ報告,平山 高嗣 氏(名古屋大学) [資料(予定)]
 4-2. ろう者グループ報告,湯浅 将英 氏(東京電機大学) [資料]
5. グループディスカッション2 〜映像分析〜
 5-1. 聴者グループ報告,平山 高嗣 氏(名古屋大学),細馬 宏通 氏(滋賀県立大学) [資料(掲載予定)]
 5-2. ろう者グループ報告,坊農 真弓 氏(NII)[資料なし]

HCGシンポジウム2011 VNV企画セッション

[日時]
2011年12月7日(水) 10:00-12:00
[場所]
サンポートホール高松(高松市)
[企画タイトル]
多人数・マルチモーダルインタラクションのビデオ分析ー開発目的と分析手法のマッチングー
[趣旨]
マルチモーダルコミュニケーションのモデル構築とヒューマンコンピュータインタラクションの円滑化技術の開発を活動目的としているVNV研究会は設立6年を経過し,独自のスタイルによって多彩な分野の研究者が集まる場として確立した.今後はVNV研究会ならではのアウトプットとして,システム開発のための要素抽出を行う工学的分析と,人と人の対話構造のモデリングを行う人文社会学的分析の対応関係を整理し,双方を連携した有機的な分析アプローチの提案を重要視している.HCGシンポジウム2011における企画セッションでは,その取り組みのキックオフとして,多人数による共食コミュニケーションと遠隔コミュニケーションのビデオを分析対象としたデータ分析セッションを開催し,参加者の多様な視点によって様々なシステム開発にも応用可能な特徴的事象を抽出した.
開催報告はこちら

第31回 VNV研究会

[日時]
2011年10月24日(月)14:00〜17:30
[場所]
国立情報学研究所12階1208/1210
[発表タイトル]
「T2V (Text-To-Vision) 〜テキストを映像に変換する〜 」
[発表者]
林正樹 氏((株)インターネット総合研究所(IRI) )
[概要]
T2Vはワープロ的に入力した台本からアニメーションを生成する技術である。T2Vプレイヤーというアプリケーションが、入力された台本をTVML(TV program MakingLanguage)と呼ばれる中間言語に変換し、これをCGや音声合成技術を使ってリアルタイムでアニメーションとして出力する。T2Vプレイヤーはフリーウェアとして配布しており、これまで様々な使われ方をされてきた。また、T2Vは「テキストを映像に変換する」というシンプルなコンセプトに基づいているので、世の中、特にインターネット上にある膨大な文字情報をコンピュータで処理してT2V台本(またはTVML台本)に変換すればそれを映像化でき、映像の自動大量生産が可能である。また、T2Vプレイヤーはインタープリタ型の動作を行うので、たとえば対話型のトーキングヘッド的なリアルタイムアプリケーションを構築することもできる。本発表では、T2Vの概要を述べ、さまざまなアプリケーションをデモにより紹介する。T2Vは教育系や言語系の研究の成果を映像としてアウトプットするツールとして有用であり、これに関しこれまでの利用事例などを紹介する。また、ツールとしての有用性のほかに、T2Vそれ自体の最終目的についても触れたい。それは、世の中の映像の半分をバーチャルに作り出してしまう、ということであるが、そういった方向性の可能性や是非などの議論もできれば幸いである。
[資料]
T2Vについて PDF
TVMLについて PDF
STVについて PDF

第30回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[日時]
2011年8月26日(金)-27日(土)
[会場]
京都大学 学術情報メディアセンター南館 201講義室
[テーマ]
「コミュニケーションと気づき」および一般
[招待講演]
橋彌和秀(九大)「行為のメタ・シグナルとしての視線―その発達と進化」

第29回 VNV研究会

[日時]
2011年06月30日(木)14:00〜18:00
[場所]
国立情報学研究所12階1208/1210
[テーマ]
若手セッション
[発表者1]
東山英治 氏(千葉大学大学院融合科学研究科D1)
[タイトル]
「談話におけるジェスチャー産出の言語的要因」
[アブストラクト]
会話場面において,発話はジェスチャーなど音声以外のモダリティと密接に関連し,総体として発信されている.本研究ではジェスチャーと言語との関連性を明らかにすることを目標とし,以下2つの分析を行った.分析Iでは,発話形式と談話上の性質からジェスチャーの生起を予測するモデルを立て,ジェスチャーの生起要因について分析した.分析IIでは,分析Iと同じ変数を用い,ジェスチャーを演じる際の視点表現を予測するモデルを立て,視点表現の要因について分析した.
[発表者2]
関根和生 氏(日本学術振興会特別研究員PD/国立情報学研究所)
[タイトル]
「子どもの身振りの観察法」
[アブストラクト]
子どもの行動を観察する際には,参加者の集中力の欠如や過度の緊張,多動傾向など,成人を対象とする調査とは異なる点に多くの注意を払う必要がある.当日は,子どもの行動データを収集する際に留意すべき点について,発表者がこれまで収録したデータを紹介しながら,発表を進める.

第28回 VNV研究会

[日時]
2011年05月26日(木)14:00〜18:00
[場所]
京都大学学術情報メディセンター・総合研究5号館205会議室
[テーマ]
若手セッション「会話の組織化と可視化」
[発表者1]
高 悠史 氏(京都大学大学院工学研究科D1)
[タイトル]
遠隔会議の実時間支援に向けた対話状況の可視化 −対話の結束性に基づく表現の利用に関する予備的検討
[概要]
個人用PCや携帯できる情報機器を用いた遠隔会議を想定し,会議の進行を支援す ための新しい枠組みについて議論する.この枠組みでは,会議の進行状況を実時間で可視化し,それにより,遠隔通信やハードウェアの制約,また,各々の地点で参加者が集中できない状況等を軽減する.この際の核となる考え方は,対話の結束性に基づいて議論を構造化・可視化すること,システムの処理が不十分な部分を人間(参加者)が補完すること等である.我々は,このような遠隔会議支援が可能となることを確かめるために,まず,ノンバーバルな情報を主な手がかりとして対話の結束性をシステムが取り扱う手法を検討した.次に,人間がシステムの出力に補足しながら要点を手短に書き込む擬似的なシステムを準備し,人間の作業の手間やそれによって得られるメリットといった観点から予備的な被験者実験を行った.
[資料]
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[発表者2]
横森 大輔 氏(京都大学高等教育研究開発推進機構非常勤講師)
[タイトル]
相互行為の資源としての文法:「主節を伴わない副詞節」の分析から
[概要]
日本語の話し言葉では,「けど」や「から」といった接続助詞でマークされる節(副詞節)が,主節を伴わずに単独で用いられる,という現象が頻繁に観察され.この「主節を伴わない副詞節」という言語形式は,文法的には完結した文になっていないにも関わらず,発話として不完全なものとはみなされないという特徴を持っている.本発表では,日常会話の録音・録画データを用い,「主節を伴わない副詞節」が出現する個々の会話場面において,参与者たちが直面している相互行為上の課題と課題への対処の過程を微視的に分析する.それによって「主節を伴わない副詞節」が果たすことのできる様々な相互行為上の働きを明らかにし,更に,そのような様々な働きにおいて「けど」「から」といったマーカーの文法的な知識が,どのように活用されているかを考察する.これらの議論を通じて,話者が持つ文法的知識が相互行為を行っていく上での資源として利用されている様を示したい.
[資料]
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第5回 VNV年次大会

[日時]
2011年3月4日(金) 13:00-18:00
[場所]
東京電機大学 東京神田キャンパス 7号館6階 7601教室
[テーマ]
活動と注意:社会的行為のミクロとマクロ
[概要]
日常場面でのコミュニケーションの分析では,「行為」をいかに記述するかが重要ですが,「行為とは何か」という問題はなかなか難しいものです.そこで,今回はこれをよりマクロな「活動」やよりミクロな「注意」といった概念と関連づけることによって,コミュニケーションという現象についてさらに理解を深め,認識を共有したいと考えています.
一方で,行為は活動の文脈を参照しながら産出・理解されており,こうした考えは人工知能研究においては古典的なものでした.また,近年では,情報技術をさまざまなフィールドで応用する志向性が高まっており,こうした「現場」を理解する際にも,「活動」という観点は不可欠なものです.
他方,リハビリテーションへの応用や福祉工学,教育工学などの分野では,われわれが普段「一つの行為・活動」だと見なしている「まとまり」の自明性を乗り越え,その下位の構成要素をいかにして意識化・顕在化するかが重要な課題になります.そのためには,われわれの行為を支えている「注意」や「知覚」を丹念に解明していくことが必要です.また,こうした視点は,ロボットの動作生成や日常生活場面のセンシングなどにおいても重要なものとなるでしょう.
今回は,福島真人先生(東京大学大学院総合文化研究科,文化人類学),野中哲士先生(吉備国際大学保健福祉研究所,生態心理学),細馬宏通先生(滋賀県立大学,会話分析・ジェスチャー研究)の3人の先生方をお招きし,それぞれの立場からのご講演をお願いしております.また,これらのご講演の内容を踏まえたうえで,フロアを交えてのディスカッションにも十分な時間を充てたいと考えております.
[趣旨説明]
高梨克也 氏(VNV委員長) PDF
[講演1]
福島真人 氏(東京大学大学院 総合文化研究科)
「行為場面から組織へ―直接観察と理論的構成」 PDF
[講演2]
野中哲士 氏(吉備国際大学 保健福祉研究所)
「モノを扱う行為における特定性の記述」 PDF
[講演3]
細馬宏通 氏(滋賀県立大学 人間文化学部)
「模倣的再現法 - グループホームのカンファレンスにおける身体動作 -」 PDF

第27回 VNV研究会

[日時]
2010年10月30日(土)14:00〜17:30
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター・総合研究5号館205会議室
[発表者]
大塚裕子 氏(計量計画研究所)
[タイトル]
コミュニケーションのデータ収集・分析と設計−市民参加から大学教育まで−
[アブストラクト]
発表者がこれまでに関わってきた,市民参加型の政策策定,公共事業計画や裁判員裁判における評議設計における,データの分析からコミュニケーション手法の設計までの過程について報告する.市民参加型の政策策定,公共事業計画においては,市民からの自由回答に対する談話分析や,言語処理を用いた自動分類手法,対話型の意見収集法について述べる.裁判員裁判については模擬評議データの分析を踏まえた評議の進め方の提案について述べる.また,大学生の対話力育成を目指したワークショップ型授業「自律型対話プログラム」の研究開発と,研究開発過程で得られた対話の評価指標について述べる.
[資料]
PDF

第26回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[日時]
2010年8月27日(金)〜28日(土)
[場所]
早稲田大学 55号館N棟大会議室(西早稲田キャンパス)
[テーマ]
「言語コミュニケーションとそのフィールド」および一般
[招待講演]
葛岡英明 氏(筑波大)
「工学と社会科学による共同研究の実践」

第25回 VNV研究会

[日時]
2010年7月1日(木) 14:00-17:30
[場所]
国立情報学研究所12階1208/1210
[発表者]
三宅美博 氏(東京工業大学大学院総合理工学研究科)
[タイトル]
共創としてのコミュニケーションデザイン
[アブストラクト]
人間のコミュニケーションを主観的領域のインターパーソナルな共有という観点から分析し、それを「共創システム」として人間と人工物のインタラクションの中に再構成する方法について説明します。ここでは人間を内側から捉えることによって、明在的な情報だけではなく、それと同時にインプリシットな「場」の重要性に注目し、創出的な知としてのコミュニケーションとそのデザインの可能性を検討します。これは人間が創りだしてきたさまざまな人工物(機械だけでなく社会システムなども含む)の設計論の基盤に関わっており、客観性に偏り過ぎ閉塞感に陥ってしまった現代の自己完結的システムが、身体とこころを回復するための手順とも解釈できるものです。具体的には、これまでわれわれが取り組んできた、主観的な時間とタイミングの共創に関する話題(「間(ま)」が合うこと)について、基礎的研究から インタフェースの設計論まで、広い視点から研究成果をご紹介したいと思います。
[資料]
PDF

第24回 VNV研究会

[日時]
2010年4月21日(水) 14:00-17:30
[場所]
京都大学工学部3号館(電気系総合館)3F中会議室
[発表者]
細馬宏通 氏(滋賀県立大学人間文化学部)
[タイトル]
高齢者はいかにして立ち上がるか−グループホームでの事例分析−
[アブストラクト]
高齢者にとって「立ち上がる」ことは、日常生活で頻出する重要な行動である。立ち上がりはしばしば、高齢者の身体能力の問題として取り上げられることが多い。が、身体能力だけでは説明のできない原因によって、立ち上がりに困難が生じることが、認知症高齢 者ではしばしば起こる。たとえば、アルツハイマー型の認知症では、記憶力以外に、注意能力が問題となる。とりわけ複数の課題を同時に行うときに注意を振り分ける「分割的注意」そして、分割的注意をコントロールする「実行機能」の問題が指摘されている。注意と実行機能の問題は、日常生活のさまざまな場面、たとえば「立ち上がる」といういっけんシンプルな行動にも表れる。本発表では、グループホームでの参与観察から得たいくつかの立ち上がり行動を事例分析し、まず立ち上がりが、実は複数の課題に関わる場合 があることを示す。さらにそれが介護者との相互行為によって解決されていることを、発語と身体運動の連鎖から明らかにする。最後に事例分析から得られる含意を簡単に紹介し、ディスカッションへと開きたい。

第4回 VNV年次大会

[日程]
2010年3月5日(金)・3月6日(土)
[会場]
国立情報学研究所 20F 実習室1&2
[一般発表]
  • 「表情豊かな会話におけるパラ言語情報研究のための音声対話データベース―設計・分析・アプリケーション―」,森 大毅(宇都宮大学)
  • 「主体的な参与者の「知覚」に制御された日常会話の展開分析」,名塩 征史(北海道大学大学院)
  • 「生体信号を利用したインタラクティブゲームとその評価」,棟方 渚(札幌市立大学)
  • 「相互行為を見せるということ―〈オープンコミュニケーション〉の認知的デザインに向けて―」,岡本 雅史(東京工科大学)
[テーマセッション1] 視線の意味とアノテーション
  • 「話者交替の中の視線」,榎本 美香(東京工科大学)
  • 「手話会話の中の視線」,坊農 真弓(国立情報学研究所)
  • 「漫才対話の中の視線」,大庭 真人(東京工科大学)
[テーマセッション2] 視線の計測とその応用
  • 「Gaze and Mind Probing:プロアクティブインタラクションによる視線と心的状態の推定」,平山 高嗣(京都大学)
  • 「角膜反射法に基づく視線検出とその応用」,大野 健彦(NTTサイバーソリューション研究所)
  • 「マルチモーダルデータを利用した多人数会話分析」,角 康之(京都大学)

第23回 VNV研究会(HCGシンポジウム2009)

[VNV企画セッション]
K3: 社会学的アプローチによる人−人、人−ロボットのコミュニケーション研究
[日時]
12月11日 (金) 17:05〜18:35
[場所]
札幌コンベンションセンター 206会議室
[概要]
本企画では,2 名の招待講演者をお招きし,「相互行為」の観点から人−人,人−ロボットのインタラクションを社会的活動として捉えなおすとともに,両者のアプローチの違い,共通の問題意識について議論します.
[招待講演1]
岡田みさを 氏(北星学園大学 経済学部 准教授)
「相互行為的コミュニケーションの様相:会話参与者による参加の調整」
[招待講演2]
久野義徳 氏(埼玉大学 大学院理工学研究科 教授)
「相互行為分析に基づくロボットの開発」

第22回 VNV研究会(HCS/VNV共同開催)

[日時]
2009年10月8日(木)〜9日(金)
[会場]
コミュニティ嵯峨野
[招待講演]
三宮真智子 氏(阪大)
「人間のコミュニケーションにおけるメタ認知」
[パネルディスカッション]
コミュニケーションのメタレベルを巡って
パネリスト:高梨克也 氏(京都大学),榎本美香 氏(東京工科大学),岡本雅史 氏 (東京工科大学)
指定討論者:三宮真智子 氏(大阪大学)

第21回 VNV研究会

[日時]
2009年8月24日(月) 14:00-17:30
[場所]
国立情報学研究所 1208/1210
[発表者]
湯浅将英 氏(東京電機大学)
[タイトル]
「発話交替態度モデルを用いたアバタ会話システム -人同士の気持ちのわかりあいの解明に向けて-」
[アブストラクト]
多人数会話は,「誰かが話し終わったから,次に誰かが話す」という単純なものではなく,話し手は「自分の話が終わるので誰かに話させよう」,聞き手は「話し手の話が終わりそうだから次に自分が話そう」などと思いながら会話が進む.本研究では,「話したい/話してほしい」という気持ちや態度を含んだ発話交替のモデル化を目指す.この目的のため,アバタを介した3人のユーザ間で「話したい/話して欲しい」気持ち(発話交替態度)を,ユーザの手のジェスチャや体の動き等の表現を伝えることで,思い通りの発話交替を促せるアバタシステムを作成した.本システムは,人の観察より得られた発話交替モデルに従った動作の表出と画像認識をしており,システムで観察される発話交替を検証することで,人の発話交替の仕組みの解明が目指せる.本発表では,システムで用いた発話交替態度モデル,アバタシステムで観察される発話交替,さらに抽象的な形状のエージェントによる発話交替等について議論する.

第20回 VNV研究会(学生セッション)

[日時]
2009年6月28日(日) 14:00-18:30
[テーマ]
話し手と聞き手をめぐるコミュニケーション的課題
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター北館2階会議室
[第1発表者]
川田 拓也 氏(京都大学 大学院文学研究科 D3)
「見つめる言い淀みと目をそらす言い淀み〜ポスター会話からの事例を通じて〜」
[第2発表者]
小島 敬 氏(京都大学 大学院情報学研究科 D1)
「対話の時間構造に着目した聞き上手な留守番電話の設計」

第19回 VNV研究会

[日時]
2009年5月31日(日) 14:00-18:00
[場所]
成蹊大学 14号館2階202室
[発表者]
井上明人 氏(国際大学グローバルコミュニケーションセンター)
[タイトル]
「コンピュータ・ゲームは,プレイヤーに何を見せるのか」
[アブストラクト]
本発表では,エンタテインメントのために発展したコンピュータ・ゲームが,いかに画期的なコミュニケーション・メディアたりえたのか,ということを説得的に示す.行動様式や,感覚を伝達するためのメディアとしてコンピュータ・ゲームというメディアは実に特殊な発展を遂げており,おそらく超長期的な視点に立てば社会における重要なコミュニケーション・メディアの一つとして位置付けられる可能性すら存在する.
コミュニケーション・ツールとしての利用は,現在「シリアス・ゲーム」―社会利用を目的としたコンピュータ・ゲーム―と呼ばれる概念として結実しつつあり,社会利用の側面がクローズアップされるようになってきたが,コンピュータ・ゲームが可能にした行為の面白さは,どちらかと言えば,未だ社会利用のすすんでいないシーンにこそ存在する.
「ゲーム」「遊び」といった概念のモデル化や,コンピュータ・ゲームが持ち得たメディアとしての特殊性を概念的に整理しつつ,動画を交えて様々な事例を紹介してゆきたい.

第3回 VNV年次大会

[テーマ]
コミュニケーションの「場」を捉える
[日時]
2009年3月23日(月)・24日(火)
[場所]
島根大学松江キャンパス Room E(502教室)
[セッション1:医療の「場」]
(1)「精神障害者のコミュニケーションの場を捉える」,山川百合子(茨城県立医療大学)
(2)「外傷性脳損傷者のインタビューにおける障害の自己言及について」,松岡恵子(蒲田寺子屋/国立精神・神経センター精神保健研究所),小谷泉(ケアステーション・コナン),山里道彦(筑波記念病院精神科),金吉晴(国立精神・神経センター精神保健研究所)
[セッション2:身体の「場」]
(3)「実空間と仮想空間をつなぐ人間の身体定位」,鈴木聡(青山学院大学)
[セッション3:対話の「場」]
(4)「インタビュー対話におけるトピック設定質問―「〜ですが…ですか」型の分析を中心に―」,増田将伸(甲子園大学)
[招待講演]
「マルチモーダル会話ロボットとグループコミュニケーション」,小林哲則(早稲田大学)

第18回 VNV研究会(学生セッション))

[日時]
2008年12月24日(水) 14:00-18:00
[テーマ]
プロソディ〜言語と情動のインタフェース
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター北館2階会議室
[第1発表者]
久保田ひろい 氏(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 M1)
[タイトル]
「イントネーションの創造力:語尾上げ口調はなぜ多用されるか?」
[第2発表者]
有本泰子 氏(東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科 D2)
[タイトル]
「話者の感情状態の変化量を推定する韻律的特徴の検討」

第17回 VNV研究会

[日時]
2008年10月29日(水) 14:00-17:30
[場所]
東京大学工学部新2号館231号講義室
[発表者]
森川治 氏(産業技術総合研究所)
[タイトル]
「対話のための電子の鏡:ハイパーミラー」
[アブストラクト]
ハイパーミラーは対面対話を模倣するのではなく,メディア対話ならではの楽しみを提供することを目指して考案した新しい対話方式です.よく誤解されるのですが,ハイパーミラーはハードウエア(装置)の名前ではありません.ヒトがハイパーミラー映像という1台のカメラで撮影したような合成映像を,1台のカメラで撮影した映像として理解(誤解)して対話する行為がハイパーミラーです.したがって,ハイパーミラーが可能な装置(ハイパーミラーシステム)があるからといって,それで対話すればハイパーミラー対話になるわけではありません.同じ映像であっても,あるヒトにとってはハイパーミラー映像であったり,別のヒトにとっては単なる合成映像であったりします.ハイパーミラーを定義するとなると,物理現象ではないので,結構面倒です.しかしハイパーミラー対話自体は決して難しいものではなく,鏡を見て写っているのが自分だと分かるなら誰でも楽しむことができます.実際,幼児(5歳)からお年寄り(70歳代)までハイパーミラー対話が成立している(らしい)ことを確認しています.
本報告では,筆者が観察してきたハイパーミラー対話者のいろいろな行動を紹介し,その行動とハイパーミラーが果した役割について検討したことを報告したいと思います.

第16回 VNV研究会(HCS/VNV共催)

[日時]
2008年8月26日(火)・27日(水)
[テーマ]
言語・非言語コミュニケーション 〜言葉と身体の相互作用
[会場]
神戸大学 六甲キャンパス 瀧川記念学術交流会館
[プログラム]
  • 「身体的アバタを介したコミュニケーション特性の検討」,石井 裕(神戸大学)
  • 「音声対話の文脈性の認知における時間・空間構造の役割」,高柳侑華,竹内勇剛(静岡大学)
  • 〔招待講演〕「感応する心―視線と表情が発するもの―」,遠藤利彦(東京大学)
  • 〔パネルディスカッション〕「言葉と身体の相互作用」,岡本雅史(東京工科大学),高梨克也(京都大学),竹内勇剛(静岡大学)
  • 「洞窟探検者のキャラクタ視点ジェスチャ」,細馬宏通(滋賀県立大学)
  • 「社会的参照現象の時間的展開としての評価連鎖」,高梨克也(京都大学)
  • 「『どう』系質問‐応答連鎖における応答内容決定のプロセス 〜参与者による情報の扱い方に注目して〜」,増田将伸(甲子園大学)
  • 「3人のテーブルトークにおける視線,食事動作」,発話交替の分析 〜会話と食事動作はどう制御されるか?〜」,武川直樹,峰添実千代,徳永弘子,湯浅将英,瀬下卓弥(東京電機大学),立山和美,笠松千夏(味の素)
  • 「正直な謝罪意図の伝達とコストリー・シグナリング」,大坪庸介,渡邊えすか(神戸大学)
  • 「コストのかからない謝罪が効果をもつとき」,渡邊えすか,大坪庸介(神戸大学)
  • 「笑いによる気分誘導がコミュニケーション行動に及ぼす影響」,藤原 健,大坊郁夫(大阪大学)
  • 「説得場面における社会的スキルの役割(2) 〜音声・映像提示刺激による実験的研究〜」,横山ひとみ,大坊郁夫(大阪大学)

第15回 VNV研究会

[日時]
2008年7月24日(木) 14:00-17:30
[場所]
東京大学工学部新2号館9階 92B
[発表者]
荒牧英治 氏(東京大学 知の構造化センター)
[タイトル]
「Web上の会話における応答関係の推定」
[アブストラクト]
筆者は大規模なテキストデータを用いた統計的な会話分析の可能性に憧れている.大規模なテキストデータとしては,大量に存在するWeb上での会話(掲示板,ブログやチャットログなど)が考えられるが,これを扱うためには次の二つの問題がある.(1)応答関係の曖昧さ … 掲示板やブログ上でのやりとりは音声対話のそれと異なり,不特定多数人により同時に議論が行われている.そこで,まず,メッセージ間の応答関係を捉える処理が必要がある.本研究では応答関係にあるペアには二種類の関連性があると仮定し,これを解く.(2)新語(未知語)の問題 … もう一つの問題は,Web上の会話に含まれる未知後や新語である.本発表では,現在進めている新語の意味特定の手法をあわせて紹介する.

第14回 VNV研究会

[日時]
2008年5月20日(火) 14:00-17:30
[場所]
京都大学工学部10号館4F第3講義室
[発表者]
平山高嗣 氏(京都大学 大学院情報学研究科)
[講演タイトル]
「Mind Probing:システムによる能動的な働きかけと反応観察による人の心的状態の推定」
[アブストラクト]
近年,ヒューマンマシンインタラクションに基づくユーザ支援システムの開発が進められている.我々は,ユーザのふるまいから意図や興味といった心的状態を推定し,気の利いた情報提供やプランニングを行うシステムをデザインしている.
従来のヒューマンマシンインタラクションは,システムがユーザのふるまいを受動的に観察することで心的状態を推定するリアクティブインタラクションモデルに基づく.しかし,ユーザのふるまいと心的状態の関係は曖昧かつ複雑で,現状のセンシング技術では心的状態の推定に限界がある.そこで人が対話相手の心的状態を推定する時に起こす行動を観察すると,人は積極的に対話相手に働きかけて探りを入れる(プロービングする)ことが分かる.我々はこの行動に基づく新しいプロアクティブヒューマンマシンインタラクションをデザインしている.これをMind Probingと呼んでいる.
現在は,大画面ディスプレイ上で情報の提示方法をコントロールし,それに対するユーザの視線行動に表れる反応を観測し,興味の対象を推定する情報提供システムを開発している.また,人が対話相手の心的状態を理解したいときに表出する顔向け行為に注目し,それが対話相手の心的状態が反映する応答タイミングに影響を及ぼすことを明らかにした.そこで,顔向けはプロービングのための行為として有効であると考え,Mind Probingへの応用に取り組んでいる.本発表では主にMind Probingのコンセプトとそれに基づいてデザインしているシステムについて紹介する.

第2回 VNV年次大会

[テーマ]
コミュニケーションを支える言語・非言語・場の力
[日時]
2008年3月27日(木) 10:00-18:30
[場所]
東京大学 本郷キャンパス 工学部新2号館 9F 92
[プログラム]
  • 「教示メディアの取得・伝達とエージェント技術」,尾関 基行(京都大学)
  • 「日本手話における言語情報と非言語情報に関する考察」,堀内 靖雄(千葉大学)
  • 「著者性の連鎖構造−手話からみるヴァーバル・ノンヴァーバル」,坊農 真弓(日本学術振興会/京都大学/UCLA)
  • 「コミュニケーションにおける「場」の 問題について―イタリア地域精神医療の視点からの問題提起」,松嶋 健(京都大学大学院)

第13回 VNV研究会

[日時]
2008年1月31日(木) 14:30-18:30
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター南館1階 会議室
[発表者]
後安美紀(ATR/さきがけ)
[講演タイトル]
「同時多発会話を構築するスキル:演出家のことば・俳優の身振り」
[アブストラクト]
演劇で扱われるコミュニケーションは,大きく2種類に分けられる.ひとつは本番時の俳優と観客とのあいだのコミュニケーションで,舞台上の俳優が自分の生身の身体を通じて観客に何かを伝えようとするもの.もうひとつは創作過程で見られる俳優と演出家とのあいだ のコミュニケーションで,よりよい舞台にするために両者が知恵を出し合う場でもある.その様子は俳優のパフォーマンスの熟達という 形となって表に現れる.
生態心理学ではパフォーマンスの熟達を身体部位間の協調関係の問題として捉えている.90年代後半よりリカレンスプロットを応用 した再帰定量化分析(RQA: Recurrence Quantification Analysis)という手法でもって,協調の度合いが定量化されるようになった (Riley, Balasubramaniam, and Turvey, 1999).
私たちの研究では,同時多発会話の構築を得意とする平田オリザの演劇創作に着目し,リカレンスプロットによって演劇創作時の俳優の パフォーマンスの熟達の違いの可視化を試みた.同時多発会話では発話タイミングの調整が最重要課題となるので,リカレンスプロット にかけた時系列データは,各セリフの頭出し(ターン・テイキング)の並びのパターンのタイミングチャートを基に作成した.結果は,俳優 の発話タイミングの時系列パターンがいったん規則性を帯びてから意図的にずらされることになるというパフォーマンスの2段階習熟過程の 存在の可能性を示した. 本講演では,これまでの私たちの研究の紹介をおこなうとともに,同時多発会話の構築にあたって演出家平田オリザがどのようなことば かけを俳優におこなっているのかについて最新の知見を紹介し,議論の種としたい.

第12回 VNV研究会

[日時]
2007年11月30日(金) 15:00-18:30
[場所]
東京大学 本郷キャンパス工学部新2号館9F 93
[発表者]
大塚和弘(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
[講演タイトル]
「ノンバーバル行動に基づく会話構造の確率的推論 ―対面会話シーンの自動的な認識・理解に向けて―」
[アブストラクト]
本講演では,著者らが進めている会話シーンの認識・理解に関する研究を紹介する.本研究では,複数人物による対面会話を対象として,会話参加者の非言語行動から会話の構造を自動的に推測することを目標としている.ここでは,会話の構造を,会話中における参加者間でのメッセージの伝達・交換の様態として捉える.これは概ね「誰が誰に話しかけているか」「誰が誰の話を聞いているか」ということに相当する.本研究では,このような会話構造の推測の手掛かりとして,視線やジェスチャなどの非言語的な行動に着目している.また,会話現象をある種の確率的な事象とみなし,観測された非言語行動と会話構造との関係を表す確率モデルを構築し,このモデル(会話モデルと呼ぶ)に基づき,マルコフ連鎖モンテカルロ法により会話構造のベイズ推定を行うという方法論を採用している.また,本研究では,会話参加者の非言語行動をカメラ,マイクロフォン,センサなどを用いて自動的に認識・推定する技術の確立も併せて目標としている.

第11回 VNV研究会

[日時]
2007年9月17日(月) 14:00-18:00
[場所]
京都大学吉田キャンパス 工学部10号館 第1講義室
[発表者]
黒田航(情報通信研究機構)
[講演タイトル]
「メタファー(表現)が使われる理由:ヒトの「思考の癖」の産物か,コミュニケーション上の適応の産物か?」
[アブストラクト]
文彩のある表現 (代表例はメタファー表現) はジャンルを問わず,日常的に頻繁に使用されるにも係わらず,その産出の条件はコミュニケーションの一般理論の中で捉えられているとは言えないのが現状である.少なくとも (異なる種類の) メタファーが特定の状況で選択的に使用されているという事実は,既成のメタファー理論,特に概念メタファー理論 (Conceptual Metaphor Theory: CMT)では正しく予測も説明もされていない事実である (例外は関連性理論のloose talk という説明だが,それに実質があるわけではない).
日常の発話がメタファー表現 (か文彩のある表現) に満ちているということが事実だとする.この説明には,大きく分けて(1a)と(1b)の二つのタイプがありえる:(1a). 消極的説明: メタファー表現 (か文彩のある表現) の使用が何らかの理由で不可避だから.(1b). 積極的説明: メタファー表現 (か文彩のある表現) の使用が,何らかの理由で意図的に行われているから (より明示的に言えば,メタファー表現 (か文彩のある表現) と非メタファー表現 (か文彩のない表現) が何らかの理由で使い分けられている) から.
本発表で私は (1b) の路線で次のことを主張する:(2a). 話し手のメタファー表現の使用/不使用の選択 (的決定) は,相手の (知識) 状態への適応として,自分のコミュニケーション効率の最適化のために戦略的に行われる.(2b). 聞き手がメタファー表現 (か文彩のある表現) の候補を聞いた時に何をどう理解するかが説明されても,それだけでは,話し手がメタファー表現 (か文彩のある表現) を産出するかしないかという選択の行なう理由は説明されない.

第10回 VNV研究会(合同WS:脳・生理計測によるコミュニケーション研究)

[日時]
2007年8月20日(金)
[会場]
東京大学 本郷キャンパス 工学部新2号館 9F 92B
[プログラム]
招待講演 (1)
 「読みの脳活動計測と解析」,藤巻則夫(情報通信研究機構 未来ICT研究センター)
特別講演 (1)
 「統計処理ならびにリズム解析による人生体情報アセスメント・アルゴリズム―人生体情報解析・評価手法の開発」,並木幸久(フィールファイン株式会社)
招待講演 (2)
 「コミュニケーション基礎機能の脳内メカニズム」,乾 敏郎(京都大学 大学院情報学研究科)
特別講演 (2)
 「視線によるノンバーバルコミュニケーション行動の分析と応用」,武川直樹(東京電機大学 情報環境学部)
特別講演 (3)
 「身振り産出に関わる神経基盤―道具使用身振りに関するfMRI研究」,大神優子(お茶の水女子大学 人間文化創成科学研究科研究院)
特別講演 (4)
 「音声コミュニケーションにおける感覚・運動・情動の相互作用」,柏野牧夫(NTTコミュニケーション基礎科学研究所)

第9回 VNV研究会

[日時]
2007年5月18日(金) 15:00-18:00
[場所]
京都大学学術情報メディアセンター南館1階 会議室
[発表者]
松村真宏(大阪大学 大学院経済学研究科)
[講演タイトル]
「全方位カメラを用いた同調現象の観測に基づく人間関係の推定」
[アブストラクト]
同調現象は人物の動作が類似・同期する現象であり,人間関係を推定するための重要な手がかりとなる.本研究では,その同調現象を計算機を用いて観測することで人間関係を推定する手法を提案する.全方位カメラ映像に画像処理を施すことで同調現象を観測し,人間関係を推定する.本手法により推定された人間関係は,人手で作成した発話や視線からの人間関係と比較し,その有効性を検証する.

第1回 VNV年次大会(HCGシンポジウム)

[日時]
2007年3月23日(金)・3月24日(土)
[会場]
中京大学 名古屋キャンパス
[プログラム]
  • 「非自然的意味とコミュニケーション―理にかなった理解とはなにか」,川口 由起子(東京大学・日本学術振興会)
  • 「自然的意味とコミュニケーション―「他者の認知の利用」の観点から」,高梨 克也(京都大学)
  • 「社会的インタラクションにおける非言語行動」,榎本 美香(東京農工大学)
  • 「日本手話談話における視点と空間―表現のための視線と相互行為のための視線をめぐって―」,坊農 真弓(京都大学)
  • 「コーパスに基づくマルチモーダル対話モデルの構築に向けて」,中野 有紀子(東京農工大学)
  • 「会話量子化法に基づいたコンテンツ構築支援」,久保田 秀和(京都大学・日本学術振興会)
  • 招待講演:「状況依存性の観点から見たコミュニケーション」,中島 秀之先生(公立はこだて未来大学学長)
  • チュートリアル:「VNV研究の課題と展望」,岡本 雅史(東京工科大学)

第8回 VNV研究会

[日時]
2007年1月26日(金) 14:00-18:00
[場所]
京都大学工学部10号館 1F 第1講義室
[発表者]
久保田秀和(京都大学 大学院情報学研究科・日本学術振興会)
[講演タイトル]
「会話量子化法に基づいたコンテンツ構築支援」
[アブストラクト]
会話は人の主要な知的活動であるが,その過程をかたちとして残すことは難しい.本発表では計算機に支援された環境において会話を記録し,再利用可能とする枠組みである会話量子化法とその実装システム群について紹介する.会話量子化法は,連続した会話の流れを離散的なコンテンツ断片(会話量子)の列として近似することにより,計算機的に処理できる会話の量を躍増させる.この会話量子の表現手法としては,これまでに会話エージェントEgoChatの実装を通じて,知識カードと呼ばれるカード型の表現を提案してきた.また,大量のカードを管理する手法として,知球と呼ばれる球面を用いたコンテンツ構築システムを提案してきた.
本発表では特に,最新の試みとして,人が会話に参加しながら会話中の特徴的な場面映像を会話量子として抽出可能とする会話量子化器について紹介する.会話量子化器は1ボタン型の装置であり,操作者の話し手あるいは聞き手としての振る舞いを邪魔することの少ない操作で量子を切り出す時間区間を指定できる.特に,会話のどの区間が重要であったかは後になって気付かれがちであることに着目し,切り出しの in 点と out 点を遡及的に決定できることを特徴とする.会話量子化器の有効性を検証するための実験として,遡及量決定手法に違いのある4種類の装置を用いて会議会話から量子の抽出を行い,量子化の精度と量子の内容について議論する.

第7回 VNV研究会

[日時]
2006年11月24日(金) 14:30-18:00
[場所]
東京大学 工学部2号館 情報学環スペース 9階92B-1
[発表者]
野村 光江(京都大学 大学院教育学研究科・日本学術振興会)
[講演タイトル]
「発話の感情価が話し手の視線・表情表出に及ぼす影響」
[アブストラクト]
他者に向けて自分自身の意思や感情をうまく伝えることは,社会生活をおくるうえで非常に重要な技能である.本研究は,自分の感じた感情について言語的に説明する最中の視線・表情表出について検討し,発話の感情価の伝達にこれらの顔面表出がどのように貢献するか考察することを目的とした.39名の学部生が,3つの感情エピソード(怒り・嬉しさ・悲しみ)と,統制条件の感情を交えない中性エピソードをプロンプタ内のモニタに映る聞き手に向かって話し,そのときの顔面表出をビデオ録画した.嬉しさのエピソードにおいては,統制条件に比べて聞き手への直視が増加した.怒り・悲しみのエピソードでは統制条件と差がなかった.エピソードの種類にかかわらず,ポジティブな表情(AU6;頬を上げる)がよく観察され,ネガティブな表情(AU4;眉を寄せる, AU1;眉の内側を上げる)はほとんど観察されなかった.さらに,感情エピソードの中でもとりわけ感情表出の強い発話部分に限って表出の差異を検討したところ,表情と聞き手への直視との関連の仕方が発話の感情価によって異なることが示唆された.

第6回 VNV研究会

[日時]
2006年9月25日(金) 14:00-18:00
[場所]
京都大学 学術情報メディアセンター南館1階 会議室
[発表者]
榎本美香(東京農工大学)・朝康博(日立中央研究所)・佐川浩彦(日立中央研究所)・中野有紀子(東京農工大学)
[講演タイトル]
「マルチモーダル・アクションテイキングの単位とタイミング−会話エージェントの実装に向けたヒューマンコミュニケーションの基礎的検討−」
[アブストラクト]
コンピュータとの円滑な対話を実現するユーザインタフェースとして,ロボットやCGキャラクターが注目されている.本研究では,このようなエージェント型ユーザインタフェースを用いて,自然なインタラクションによりユーザをサポートするパソコンのヘルプエージェントの実現を目指し,その実装の基礎となる人間のコミュニケーションモデルを提案する.
ヘルプエージェントの助けを借りながらユーザがパソコン操作を行うタスクにおいては,会話プロトコルの生成主体はエージェントとユーザーの2者ではなく,システムを含む3者となる.エージェントは会話を通じてユーザーに情報を伝授するだけではなく,ユーザーの操作を通じてシステムに状態遷移を引き起こす必要がある.また,これら3主体のインタラクションリソースとして,言語だけではなく,発話内ポーズやポインティングジェスチャー,マウス操作,パソコンの状態遷移といった様々なノンバーバル情報が利用される.
ユーザーが自然なインタラクションを通じてパソコン操作を習得するために,どの主体がどの順番でどのような情報単位をやりとりしているのかを明らかにする必要がある.本研究では,情報授受の基本単位であるアクションの単位を見出し,これらの単位が相互にどのようなタイミングでやり取りされているのかを明らかにする.

第5回 VNV研究会

[日時]
2006年7月14日(金) 14:30-18:00
[場所]
東京大学 工学部新2号館 情報学環スペース 9階92B-1
[発表者]
山田 祐士(静岡大学 大学院理工学研究科)
[講演タイトル]
「聴覚的特徴を伴った視覚的対話システムの構築」
[アブストラクト]
本発表では,発表者がこれまでに取り組んできた聴覚的特徴を伴った視覚的対話システムについての紹介をする.本研究は,CMC(Computer Mediated Communication)環境での対話コミュニケーション場面から発想し,チャット対話のような文字ベースの視覚的言語活動と実世界での対面対話における言語活動との同型性・差異性を分析する.それにより,発話の視覚的表現と聴覚的表現の並立環境における対話構造の分析をすることで人間の対話コミュニケーション場面における身体のもつ機能を説明するモデルの構築を目指している.
本発表では,文字テロップのように視覚的表現でありながら,聴覚的表現と同様に時間的側面を伴った対話システムを構築し,複数のモダリティが混在する環境の中での対話検証を行った中で,システムの問いかけに対してのユーザの応答潜時の変化などについての観察の結果を報告を行い,視覚的表現における対話の構造に関する考察を紹介し議論する.

第4回 VNV研究会

[日時]
2006年5月19日(金) 14:00-17:45
[場所]
京都大学学術情報センター南館1階 会議室
[発表者]
坊農真弓(京都大学 大学院情報学研究科)
[講演タイトル]
「視点の二重性―ジェスチャーから情報構造を読み解く―」
[アブストラクト]
言語研究において言語表現は,表現主体が所持する視点が定まることによりデザインされると考えられている (例えば,田窪編,1997).視点とは,一般的に発話内容の事象および発話を取り巻くコンテクストを発話者がどのように捉えているかという認知状態を詳述する際の分析概念として提案され,移動表現・授受表現・主観性述語・人称代名詞・丁寧表現など多様な言語行動,文の語用論的解釈に対する説明に用いられてきた.また,言語表現のみならず,非言語表現の一つである手によるジェスチャーのあらわれ方も,表現主体が所持する視点の影響を受けると指摘される (McNeill, 1992).だが,従来の言語研究やジェスチャー研究で用いられてきた視点概念は,表現主体の内部的な認知状態を的確に示してはいるが,表現主体が聞き手の理解のために表現を調整するという現象についての説明には適していない.我々が日常的に接する言語表現・非言語表現は,表現主体の単純な認知状態の産出によるものではなく,他者の理解状態によって調整を余儀なくされている.
本発表では,坊農・片桐 (2004) で提案した「視点の二重性」の議論を更に進展させ,半年前から高梨克也氏と開始した共同研究について紹介する.

第3回 VNV研究会

[日時]
2006年3月17日(金) 14:00-17:00
[場所]
東京大学工学部3号館 1F 34号講義室
[発表者]
松坂要佐 氏(JSPS/早稲田大学/AIST)
[講演タイトル]
「グループ会話に参与する対話ロボットの構築」
[アブストラクト]
本発表では,90年代に早稲田大学において開発されたグループ会話に参与できる対話システムについて紹介する.グループ会話とは,会話の参加者同士が,対等の関係で行う多人数会話である.人と機械が一対一で会話することを前提としていた従来の人・機械の対話システムと異なり,グループ会話においては,投げかけられた声が誰によって発せられ誰に向けられたものか,それぞれの会話参加者は誰に注目しているかなど,会話の場に関する状況理解をするとともに,自らも適切な場の形成に努める必要がある.
本研究では,画像処理,音響処理などを併用することで状況理解を行なうとともに,身体表現によって会話状況への働きかけを行う機能を実現し,これらを音声認識と組み合わせることで,複数の参加者を相手に会話できるロボットを作成した.
本発表では,上記とともに,近年行っている人間同士の多人数会話を自動認識する試みや,多人数会話の解析に適した会話タスク作成の試みについても合わせて紹介し議論する.

第2回 VNV研究会

[日時]
2006年1月31日(火) 14:00-17:00
[場所]
京都大学工学部10号館 1F 第1講義室
[発表者]
榎本美香 氏(千葉大学大学院自然科学研究科)
[講演タイトル]
「3人会話における円滑な話者交替時の聞き手のちょっとした振る舞い」
[アブストラクト]
会話の聞き手は,話し手の発話をただ黙って聞いているわけではない.話し手に視線や身体を向けたり,あいづちをうったり,うなずいたりしながら,話し手のターンの産出に関与している.発表者らはこれまで,このような実質的ターンを構成しない聞き手の行動(ちょっとした振る舞い)が (1) 参与役割(次話者になる聞き手・次話者にならない聞き手) に応じて異なること,(2) 次話者選択や参与構造の変化と密接に関わっていることを示してきた.本発表では,これら一連の研究から明らかになった,聞き手同士,あるいは,聞き手と話し手との間で複雑に相互作用し,会話への参与の構図を決めていく聞き手のちょっとした振る舞いを紹介し,参与者たちが共同で構築している会話への参与の仕方を描く.

第1回 VNV研究会

[日時]
2005年11月29日(火) 16:00-19:00
[場所]
東京大学工学部3号館 1F 34号講義室
[発表者]
生田倫子 氏(武蔵野大学人間関係学部)
[講演タイトル]
「対人システムにおけるコミュニケーションの自己制御機構について」
[アブストラクト]
短期/家族療法は,第1世代システム理論と位置づけられるサイバネティックス理論を理論的土台として発展してきた.そこでは,問題を持つ人間関係を「システム」として捉えることにより,問題の「維持」と「変化」への視点を生み出している.しかし,「システム」という概念を,認識論上のメタファーとして使用してきたために,人間関係に適応することへの妥当性に関する批判に対して脆弱であった.一連の研究により,この「システム」という概念の対人関係への適応に関する妥当性の問題を,対人コミュニケーションにおける実証研究と症例検討により検証する.

非公式には内部ミーティングを2003年4月から,全体研究会を2004年6月から,それぞれ25回と5回行ってきましたが,2005年10月より電子情報通信学会HCG(ヒューマンコミュニケーショングループ)の第3種研究会として正式に発足致しました.