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(2011年2月21日制定)
前文
電子情報通信技術が現代社会において果たす役割とその可能性は極めて大きい。一方で,この技術の根元である電子や電波あるいは物理的実体のない情報は直接的な理解が難しいばかりではなく,電子情報通信技術の発達や普及が長期的にどのような影響を及ぼすか明確に見通すことも容易ではない。
電子情報通信技術に関わる者は,電子情報通信技術のこのような特質を深く理解し,自らの職業的実践および専門的活動を通じて,全人類社会の健全な発展と地球環境の保全に貢献する責務がある。
本学会員は,これらを認識して広く電子情報通信技術者が誠意と良識をもって職務を遂行することで尊敬される専門職となることを切望し,次の倫理綱領を遵守する。同時に,本学会は,電子情報通信技術者がこの倫理綱領に合致した行動を取ることができるように,教育と支援に努める。
1. |
[基本原則]
公正と誠実を重んじ,他者の権利を尊重する。
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2. |
[技術の目的]
電子情報通信技術の研究開発と活用を通じて,人々の安全,健康,福利の向上と社会の発展を目指す。
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3. |
[技術の重要性の認識]
電子情報通信の社会活動における重要性を理解し,電子情報通信技術とその活用によって生じる,人間・社会および地球環境への影響を客観的に明らかにする。
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4. |
[品質保証]
専門家として職務に最善を尽くし,成果の品質維持と向上を図る。
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5. |
[契約遵守]
公益に配慮しつつ,職務上取り交わした契約を遵守する。
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6. |
[事実の尊重]
事実に基づき誠実に行動し,信頼性の高い発表と評価を行う。
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7. |
[オリジナリティの尊重]
他者の創意工夫や成果を尊重する。
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8. |
[相互協力]
専門家としての良心に基づいて自由な討論を促し,進んで他者と協力する。
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9. |
[自己啓発と教育]
自己の専門能力の維持・向上に努めるとともに,技術者および公衆に対する教育を積極的に行う。
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10. |
[法令の学習]
職務に関連する法令や規則を継続的に学習し,遵守する。
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特記(1) |
トレードオフの関係にある価値:セキュリティとプライバシー,情報共有と広義の知的財産保護,言論・表現の自由とプライバシーなど |
特記(2) |
職務に関連する規則には,法令に伴う規則,業界団体・技術者団体などの定めるガイドライン・規定のほか,組織内で定められる就業規則や倫理規程,外部発表上の規則等を含む |
特記(3) |
電子情報通信技術の研究開発およびその設計・運用に関連する,日本の主要な法令を別表に示す |
別表(日本における関係法令等)
(以上)