オーガナイズドセッション

特定のトピックに関する研究発表を集め,活発に議論を行う「オーガナイズドセッション」を今年も企画いたします.
今年は下記の4セッションを予定しております.
その分野の専門家と議論を行うことができますので,積極的な投稿をお待ちしております.
各オーガナイズドセッションの投稿方法の詳細につきましては「発表申込」のページをご覧ください.

オーガナイズドセッションⅠ
「コミック工学」
オーガナイザ: 松下光範(関西大)
内容:
タブレットやスマートフォン等,ディジタル端末で読むことのできる電子書籍が急速に普及しつつある.とりわけ,ディジタルコミックはその売り上げの8割を占める主力コンテンツとなっている.ディジタルコミックは,従来の紙媒体のコミックと異なり物理的な制約がないため,従来のコミックの枠にとらわれない表現や利用が可能である.しかし現状では,多くの作品は単に紙媒体のコンテンツをスキャナで取り込んでそのままディジタル化した静的なものであり,ディジタルコミックの可能性を十分に活かせる状況にはない.本オーガナイズドセッションは,こうした現状を打破しディジタルコミックの可能性を追求するための技術やアプリケーションを醸成する場として企画された.様々な角度から電子コミックを対象とした研究が一堂に会することで,研究推進のためのブレイクスルーや相乗効果が期待される.なお,本セッションは昨年のHCGシンポジウムで行ったコミック工学のオーガナイズドセッションの第2回目である.昨年の内容からの研究の展開を感じていただければ幸いである.

オーガナイズドセッションⅡ
「ヒューマンセンタードデザインの理論と実践」
オーガナイザ: 新井田統(KDDI研)・大野健彦(NTT)
内容:
サービスやプロダクトを人間中心かつ創造的に創り出す手法として,近年大きな注目を浴びているヒューマンセンタードデザインやデザイン思考に関する発表を行うOSを企画する.ユーザ観察法,サービスアイデアの創出および洗練化の手法,ユーザ評価手法などの個々の方法論に加え,それらを組み合わせてサービスを創り出す全体のプロセスなど幅広いテーマについて議論することを予定している.

オーガナイズドセッションⅢ
「雰囲気工学」
オーガナイザ: 湯浅将英(湘南工科大)・片上大輔(東京工芸大)・小林一樹(信州大)・田中貴紘(名大)
内容:
雰囲気に関する人同士のコミュニケーション研究,人とエージェントやロボットとの対話研究,ネット上のSNSやtwitterにおける雰囲気,さらに新しい研究領域からの野心的,先進的な研究を募集するOSを企画する.本OSでは,様々に創り出される「雰囲気」を統一的に検討し雰囲気を解き明かし,「雰囲気」を構成する工学的モデルを探るとともに新たなコミュニケーション研究の創出を目指す.
「雰囲気工学」はこれまでに人工知能学会全国大会で企画し,言語/コミュニケーション/インタフェース/ロボット/エージェントなどの様々な分野の方々に発表いただいた.本OSにおいても,さらに幅広い分野の方々,今から雰囲気を研究したい方,ちょっとしたアイディアがある方等々とともに,楽しい雰囲気(!)を作り出したい.

オーガナイズドセッションⅣ
「G空間コンピューティング:センシングからコミュニケーションまで」
オーガナイザ: 蔵田武志(産総研)
内容:
スマートフォンの普及が進み,スマートグラスやスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスも普及の兆しを見せている.ユーザの状況を把握し,情報支援,コミュニケーション支援などを行うには,「G空間コンピューティング」,具体的には,屋内外測位技術や実空間モデリング技術をはじめ,それらにより得られた時空間情報の活用手段(例:AR/MR),ジオコミュニケーションサービスなどの充実が求められる.本OSでは,技術やコンセプトの提案から,ベンチマーク,応用,実証にいたるまで包括的に発表を募集し,G空間コンピューティングの今後についての議論を深めることを目的とする.