短信
News letter No.192(2024年1月)

「2023年ソサイエティ大会開催報告と2024年総合大会へのお誘い」

(エレクトロニクスソサイエティ大会運営委員長) / 岩田 達哉(富山県立大学)

岩田 達哉(富山県立大学)

 2023年電子情報通信学会ソサイエティ大会が2023年9月12日(火)~ 15日(金)に名古屋大学東山キャンパスを会場として開催されました。本大会は、基礎・境界ソサイエティ、NOLTAソサイエティ、通信ソサイエティ、エレクトロニクスソサイエティの4ソサイエティ合同で毎年開催されており、今回は2019年以来の完全対面開催となりました。大会の参加者総数は2626名、聴講参加者は1200名でした。また、初日に懇親会がザ・コンダーハウスで開催されましたが、150名を超える方にご参加いただき、大変活況となりました。今回は一般講演1148件、シンポジウム講演50件の合計1198件の講演が行われました。エレクトロニクスソサイエティにおいては、各専門委員会からの一般講演(C-1 電磁界理論、C-2 マイクロ波、C3/4 光エレクトロニクス/レーザ・量子エレクトロニクス、C-5 機構デバイス、C-6 電子部品・材料、C-7 磁気記録・情報ストレージ、C-8 超伝導エレクトロニクス、C-9 電子ディスプレイ、C-10 電子デバイス、 C-12 集積回路、C-13 有機エレクトロニクス、C-14 マイクロ波テラヘルツ光電子技術、C-15 エレクトロニクスシミュレーション)として、合計240件の発表が行われ、貴重な成果の発表と活発な議論が行われました。プレナリーセッションにおいては、エレクトロニクスソサイエティ賞、ELEX Best Paper Award、レター論文賞、招待論文賞、学生奨励賞の贈呈式が行われました。その後、「世界を変える宇宙通信」と題して特別講演会を開催し、山川史郎氏(宇宙航空研究開発機構)、豊嶋守生氏(情報通信研究機構)、堀茂弘氏(株式会社Space Compass)の3名の方々に講演いただきました。宇宙に情報通信を広げ、また地球上のどこからでもネットワークに接続することが可能になるといったような、大変夢のある話を頂戴しました。

 依頼シンポジウムとして、「光技術がSDGsに貢献できるかどうか考えよう」「我が国の最先端半導体製造技術の夜明けと未来」「タテ・ヨコに並べるIC実装の最前線」、通信ソサイエティとの合同で、「宇宙環境マイクロ波無線電力伝送実証試験に向けた要素技術開発動向」、公募シンポジウムとして「電磁波散乱に対する解析的・数値的方法およびその応用技術」が企画、開催されました。本大会の運営に御尽力いただいた名古屋大学の関係者の皆様をはじめ、開催に携わられた皆様に御礼申し上げます。

 さて、2024年3月4日(月)~ 8日(金)に2024年電子情報通信学会総合大会が広島大学東広島キャンパスにおいて対面形式で開催予定です。今大会のスローガンは、「コミュニケーションが育む絆」です。大会企画セッションとして、プレナリーセッションに加え、「社会インフラをささえる情報通信エンジニアリングを目指して」が企画されているほか、昨年に引き続いて、ジュニア&学生ポスターセッションが開催されます。さらに、今大会は国際委員会とジョイントしAll Sections MeetingならびにGlobal Net Workshopが会期中に開催されます。セッション以外にも、初日にインターナショナルレセプションが開催され、オプションツアーが会期中連日開催されるなど、様々なイベントが企画されています。エレクトロニクスソサイエティにおいても、一般講演に加えて、様々な企画セッションを準備しております。プレナリーセッションでは活動功労賞、学生奨励賞の表彰式に加え、招待講演会が行われますのでご期待ください。大会へのご参加は下記URLをご参照ください。大会プログラム等は今後掲載予定です。皆様の大会への積極的なご参加をお待ちしております。https://www.ieice.org/jpn_r/activities/taikai/general/2024/index.html

著者略歴:

 2014年京都大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。同年より豊橋技術科学大学電気・電子情報工学系助教。2019年より富山県立大学工学部講師。現在に至る。人工嗅覚に向けたガスセンサの特性評価、方法論の構築、およびシステム化に関する研究に従事。電子情報通信学会、応用物理学会、電気学会、IEEE会員。

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