会長のあいさつ

2026年度会長

内田 誠一 会長
内田 誠一
電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ 2026年度会長
九州大学

 情報・システムソサイエティ(ISS)は,情報処理技術とコンピュータ・通信・人間を融合したシステム化技術に関する基礎から応用までを研究領域とし,会員に研究発表と交流の場を提供しています.2026年度も前年度に引き続き,論文誌,研究会,総合大会・FIT,国際化施策,メンターシップを柱として,活動を展開して参ります.

(1) 論文誌
 2025年度には,4月から10月末日までの半年で,和文誌・英文誌に287件(レター含む)の論文が投稿されました.英文論文誌IEICE Trans. on Information and SystemsはJ-STAGEで全論文オープンアクセス(OA)化しており,政府の推進する「国費プロジェクト成果のOA方針」にも歩調を合わせています.OA化の効果もあってか,2016年には0.8だったScopus CiteScore値は,2024年には1.8に上昇しています(IEICE Trans.の中では最高値).今後はIEEE Xplore公開等も視野にOA化をさらに推進する予定です.なお,大雑把にしか言えませんが,例えばElsevier社の計算機科学系の論文に比べて,ISS英文論文誌のOA出版コストは,現在半額以下程度に設定されています.
 査読については,期間短縮・質向上・負荷分散の取組を継続します.負荷分散については,「シンポジウム・論文誌同時査読制度」についても,その利用状況を注視しながら,引き続き実施します.

(2) 研究会
 ISSには23の第一種研究会があり,MIRUやPCSJ/IMPSなどの第二種研究会,そして第三種研究会もあります.いずれも国内における自由闊達な研究発表および議論の場を提供しています.2026年度から「二種研・三種研」を対象とした管理費徴収が開始されます.(国際会議については2027年度から.)開催収入の15%を徴収されるということで,MIRUやPCSJ/IMPSのような大規模な二種研には,影響も懸念されるところです.一方,IEICE全体の運営コストの上昇や会員減など,やむを得ない事情も理解できます.IEICE本部とISSや他ソサイエティの全員で議論し,財務構造の適正化と管理費に見合ったサービスの向上に努めてまいります. Deep Researchなど手軽に最新の学術情報が手に入るようになった昨今,研究会の意義を再確認する状況にあるとも認識しています.「対面で議論できる」「参加者から即時にフィードバックが得られる」「コラボや就活など,人と人がつながる」「地方開催で裾野を拡大できる」など,研究会だからこそできることがあるように考えています.

(3) 総合大会とFIT
 総合大会では,(多すぎて問題になっているほどの)企画セッションや,ISS発の「ジュニア&学生ポスターセッション」が開催されています.後者については,2025年3月開催(東京都市大学)では,234件もの発表があり,アウトリーチに寄与しています.
 FIT2026は9月2日から4日に北九州学術研究都市で開催予定です.最先端研究を概観できるトップコンファレンスセッションやチュートリアル等を実施し,学生・若手研究者が魅力を感じる場を目指しています.
「対面で議論できる」「参加者から即時にフィードバックが得られる」「コラボや就活など,人と人がつながる」「地方開催で裾野を拡大できる」など,研究会だからこそできることがあるように考えています.

(4) 国際化
 IEICE本部が推進する国際化について2025年度はAPSIPAとのSister Society Agreement更新,MVA2025主催等を行いました.また,現在台湾のIPPR(The Chinese Image Processing and Pattern Recognition Society)とのMOU締結についても進めているところです.こうした国際交流に加え,国際会議派遣制度の継続,海外研究会開催支援制度等の積極活用など,グローバリゼーションの渦中にあるISSが置かれた現状に即した国際化を推進します.

(5) メンターシップWG
 若手研究者のトップ国際会議・国際ジャーナル採択支援を目的としたメンターシップWGについて,メンター側へのインセンティブも考えつつ,引き続き推進します.

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