2024年情報通信マネジメントワークショップ

委員長 野村 祐士(富士通株式会社)
日時 2024年3月21日(木)13:15~17:20 (予定)
会場 沖縄県立博物館・美術館、オンライン(Zoom) ハイブリッド開催

テーマ:
「社会基盤を支えるロバストネットワークのためのインテリジェント管理技術」

講演資料はこちらからダウンロードをお願いします

概要

社会の重要インフラとなって久しい通信網だが、大規模化・複雑化が進む故に一つの障害や通信トラブルが人々の生活・社会活動に多大な影響を与えることとなり、見過ごせないリスクとなっている。
本ワークショップでは、研究開発・設備構築・保守運用の各局面においてネットワーク等社会インフラのロバスト化に最前線で取り組む有識者による講演と議論を通じ、将来のネットワーク技術・オペレーション技術の展望を示す。

予定プログラム

招待講演 13:15-16:05

  1. 13:15-13:45
    [招待講演]
    -災害実動機関における組織横断の情報共有・活用におけるネットワークの取り組み-
    大和田 泰伯(情報通信研究機構)
    講演概要:
    南海トラフ地震で想定されるような国難災害において,迅速な被災状況の収集・把握,人命救助を行うには通信は必要不可欠である.一方で,そのような大規模災害時には通信インフラが被災し,応急・復旧までに時間を要することも想定される.そのような状況下でも,被災地で活動する複数の災害実動機関の間で状況認識を素早く共有し,限られた資源を効率的・最大限に活用した救助・支援を行うことが求められる. 内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(通称SIP)「スマート防災ネットワークの構築」サブ課題C「災害実動機関における組織横断の情報共有・活用」では,大規模災害時における災害実動機関同士の状況認識の共有を行う共通システムの研究開発に取り組んでいる.本講演では,その中で研究開発している組織横断情報通信システムについて紹介する.
  2. 13:45-14:15
    [招待講演]
    -ネットワークAIによるオペレーション高度化、ロバストネットワークへの取り組み-
    塩津 晃明(日本電信電話株式会社)
    講演概要:
    All Photonics Networkや6G等,高機能化に伴い複雑化する通信ネットワークを安定して運用するためには,ネットワークから様々なデータを収集し,分析に基づき行うネットワークオペレーションの高度化,自動化が重要となっている. 近年では特にAI関連技術の発展が著しく,異常検知を始めネットワークオペレーション領域への適用が強く期待されている. 本講演では,大規模異常等の想定外事象に対する迅速な対応が求められる一方で,人手による作業が必要とされるネットワークオペレーション領域に対し,NW-AIの適用によるオペレーション高度化の取組みについて紹介する.

  3. 休憩(14:15-14:30)

  4. 14:30-15:00
    [招待講演]
    -AIを用いた異常検知と要因分類による通信事業者のNWオペレーション自動化-
    田中 省悟(ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社)
    講演概要:
    通信事業者が提供する通信サービスについては、社会生活を支える基本インフラとしての重要性が高まり、安定的かつ継続的に通信サービスが提供出来ない場合には、多くの企業のサービス・収益にも多大な影響を与えるだけでなく、安心・安全な社会生活にも多大な影響を与えることになる。一方で、通信システムの高度化・複雑化に伴い、安定的なシステムの管理・運用も高いスキルや豊富な経験が要求される。中でも「サイレント故障」と呼ばれるアラーム発報されない品質異常は、従来の閾値判定では検知することが非常に困難な事象で、放置しておくとエンドユーザの体感品質に大きな影響を及ぼす可能性があるため、世界の通信事業者の課題の一つにである。 本講演では、それまでエキスパートが行ってきたPMデータの異常検知・要因分類の手順やパターンを教え込むことで、エキスパートと同等以上の精度を実現したAIOps事例を紹介する。
  5. 15:00-15:30
    [招待講演]
    -Custodians of Quality-
    Venkat Pullela(キーサイト・テクノロジー株式会社)
    講演概要:
    過去数十年間でシステムの品質が全体的に向上し、インフラストラクチャの規模はラックスケールからデータセンタ、地球規模のインフラストラクチャへと拡大し、可用性レベルを維持することが困難になっている。また日常生活のデジタル化により、通信インフラの重要性は高まり、ダウンタイムやセキュリティインシデントのコストが増大し続けている。 改善するには多大な努力が必要だが、見返りとなる成果は減少し、品質に対する見方を再考する必要が出てきている。 Keysightはこれまで光子、電子の最下位層レベルから、最上位層のアプリケーションのパフォーマンス、セキュリティに至るまでのテストツールを開発してきている。今回、業界全体で品質を維持および向上させるためのソリューションとして提案している、業界全体のTesting Continuum 共同設計構想について紹介する。

  6. 休憩(15:30-15:35)

  7. 15:35-16:05
    [招待講演]
    -プログラマブル・フォトニクスによるネットワークの高可用化-
    今泉 英樹(日本シエナコミュニケーションズ合同会社)
    講演概要:
    近年大規模地震や記録的な豪雨により広範囲で通信障害を引き起こす災害が頻発し、通信が不可欠な現代社会において広域通信障害は人々の生活に深刻な影響を及ぼし解決が急務となっている。 CIENA社では2000年頃からフォトニック伝送ネットワークの高可用化に注力し、トラフィック保護・復旧技術だけでなく運用システムとの連携による高度な自律救済技術の開発と製品化を進めている。 本講演ではトラフィック救済技術に加えて、運用システムとの連携による複雑化するフォトニックネットワーク管理の最適化を提供する「プログラマブル・フォトニクス」について紹介する。

  8. 休憩(16:05-16:20)

パネルディスカッション(16:20-17:20)

  • チェア:三好 優(日本電信電話株式会社)
  • 登壇者:招待講演者5名

参加費と参加申し込み

  • 参加費:一般 2,000円、学生 1,000円(税込)
  • 参加申し込み:こちらから[締切日:3月14日(木)]
  • 支払い方法:銀行振り込み・クレジットカード払いとなります。ご登録いただきましたメールアドレスに請求情報を送付いたしますため、それに従って支払い処理を進めてください。
  • 参加申し込みのキャンセルは3月14日(木)まで無料です。3月15日(金)以降はキャンセル料として参加費全額を申し受けます。
    キャンセルされる場合は icm-kanji@mail.ieice.org (半角@を全角@に置換しております)にご連絡をお願い致します。「キャンセル受領通知」を返信いたしますのでご確認下さい。
    3月14日(木)までにキャンセルのご連絡がない場合も原則、全額お支払い頂きますのでご注意ください。

お問合せ先

山本 嶺(電気通信大学)
http://www.ieice.org/~icm/jpn/
E-Mail:icm-kanji@mail.ieice.org
主催:情報通信マネジメント研究専門委員会