チュートリアル講演

12月12日(水) 15:20-16:30 会場A

「心理学における新しい統計学との付き合い方」
 講演者:小杉考司氏(専修大)

近年,統計的仮説検定の考え方についての問題点が指摘され,「p値」の取り扱いを巡っての議論もおこっている。実験や調査の効果を検証するために用いられてきた,差の検定は一体何が問題だったのか。本公演ではこれらの問題を整理するとともに,代案の一つとして紹介されがちなベイズ統計学,その利点と本質を紹介する。平均の差を比較するだけで満足するのではなく,より発展的な問いや説明・予測のメカニズムを考える視点に切り替え,ベイジアンモデリングで何をどのように表現できるのかを紹介したい。加えて,自由度の高いアプローチであるからこそ,担保しておくべき客観性と再現性に留意し,オープンサイエンスの流れについても言及する。
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