IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第18弾~

聴講
無料

主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会

AI時代にリーダーシップをとるために

古井 貞煕(国立情報学研究所研究総主幹・東京工業大学栄誉教授)

【開催日時】2021年10月26日(火)15:30~17:00

講演内容

 アメリカのシカゴで、AI(人工知能)の研究と教育を中心とする、博士課程だけの大学院大学の学長を6年間務めた経験を基に、アメリカと日本の大学と社会の違いを比較しながら、AI時代のグローバル化された世界で、日本の大学と社会が如何に発展し、リーダーシップをとれるようになれるかの提言を行う。
(参考資料:古井「AI時代の大学と社会 ーアメリカでの学長経験からー」(丸善プラネット、2021)

※当日諸事情により講演は録画を配信する場合がございます。予めご了承ください。

山中直明理事からの紹介文

 古井先生は、NTT(当時電電公社)の研究所の先輩で、もう、お忘れになっていると思いますが40年も前に小生を採用いただいた方です。その先輩が、5月になって、突然連絡をいただいたのは、小生が本学会会誌に書いた、日本の大学院教育の危機脱出を目指した、日本の博士教育プログラム・グローバルCOE特集号の記事(会誌Vol.104, No.6, pp.560-562)を読まれてからであると思います。「本を書いたんだけど送ろうか?」といただいた本が、上記参考資料の本です。読ませていただくと、小生も、現役の大学教授として、日本の大学院教育に危機感がありましたが、古井先生の本は、実際のアメリカの大学の学長の話であり、とにかく「ショック」でした。われわれは、まずは「不都合な事実」をちゃんと理解して、真摯に、どうすれば再び世界のひとりのリーダとなれるか?これから20年、30年と活躍する若者に夢が持てる社会を作りたい。それを、実現するのは、総理大臣や文科省に任せるだけではなく、今後の世界で最も重要な分野である情報通信の、技術のリーダである本会の会員です。本講演は、大学の幹部、教員のみではなく、日本の状況を客観的に見られるというチャンスとして、企業のエンジニア、もちろん未来を考える学生向きです。音声認識、AIの世界的スペシャリスト、古井貞煕先生のご講演を、多くの人に聞いていただけたらと思います。我々に必要なレシピがあります。

講師略歴

古井 貞煕

古井 貞煕

1970年東京大学大学院修士課程了。工学博士。NTT研究所を経て、1997年より東京工業大学大学院計算工学専攻教授。2011年同名誉教授。2017年同栄誉教授。2013年TTIC(Toyota Technological Institute at Chicago)学長。2019年~2020年TTIC理事長。2020年国立情報学研究所研究総主幹。音声認識、話者認識、音声知覚、音声合成などの研究に従事。科学技術庁長官賞、文部科学大臣表彰、NHK放送文化賞、大川賞受賞、紫綬褒章受章。文化功労者。IEEE、ISCA(International Speech Communication Association)、電子情報通信学会、日本音響学会などより功績賞、業績賞、論文賞など受賞。IEEE、米国音響学会、ISCAおよび電子情報通信学会Fellow。ISCA、APSIPA (Asia Pacific Signal and Information Processing Association)および日本音響学会会長、国内外の学会誌の編集長など歴任。