イベント日程(予定)

以下のイベントを予定しています.一部変更になる場合があります.

11月28日(火)

11月29日(水)

11月30日(木)

  • 9:00〜10:00 特別講演(詳細はこちら)
  • 10:20〜12:00 一般講演
  • 13:00〜15:00 ポスターセッション (2F: ロイヤルホール東+中: Room 1,2)
  • 18:30〜21:00 懇親会 (3F: 長州の間①+② : Room5,6)

12月1日(金)

  • 9:00〜12:20 一般講演

基調講演,招待講演,特別講演

基調講演1:「分類問題に対する情報理論的アプローチ」の分類整理と解説

日時2023/11/28(火)15:00〜16:00
会場2F: ロイヤルホール東+中: Room 1,2
講師齋藤翔太 先生(群馬大学)
講演概要与えられた学習データをもとに、新規データが属するカテゴリを決定する分類問題は、様々な分野で登場する重要な問題のひとつです。この問題に対する情報理論的アプローチとしては、例えば、Zivらのアプローチ、Merhavらのアプローチ、文脈木重み付け法(CTW法)によるアプローチ、誤り訂正符号の考え方を導入した分類法(ECOC法)によるアプローチ、2次オーダーの漸近理論を考慮したアプローチなど、様々なものが提案されています。本講演では、このような様々な研究を分類整理し、解説を行うことを試みます。

基調講演2:「通信エンジニアとして参加してきたSITA」

日時2023/11/28(火)16:10〜17:00
会場2F: ロイヤルホール東+中: Room 1,2
講師大橋正良 先生(福岡大学)
講演概要SITAには第8回の奈良(1985年)からさぼりながらぼちぼち参加してきました。38年になります。初期は符号理論に関する研究でSITAで発表してましたが、キャリアを通して見ると、小生の経歴は技術開発/PoC/標準化・フォーラム/マネージメントに関わった期間が長く、とても研究してきましたとは言えない状況です。ただあえてここでは通信エンジニアの立場から、時代時代に要請されて取り組んだ研究/活動の振り返りをお話させていただきます。加えてSITA、ISITA、IT研、ESSには大変お世話になりました。自分として辿ってきたHistoryに触れ、これからのSITAに期待したいことを話したいと思います。

招待講演:「情報理論で金持ちになる」

日時2023/11/29(水)9:00〜10:00
会場2F: ロイヤルホール東+中: Room 1,2
講師緒方法親 様((株)日本バイオデータ代表取締役,大阪大学,次世代バイオ医薬品製造技術研究組合)
講演概要生物の研究の分野において、得られる情報の性質というのはアリストテレスの時代から長い間ほとんど変わってきませんでした。彼はヤギの乳の量を定量比較していましたし、多数のスケッチを描いていたようですし(残っているものはありません)、セミは最高に美味いと書き残しています。それが21世紀に大きく変化しました。具体的には、ゲノムデータを取得できるようになったことです。目に見えないほど小さな精子の中から、ふつうのテキストファイルにしても3ギガバイトを超えるゲノムデータを取れるようになりました。そういったゲノムに関する技術全体をふんわりとゲノミクス(Genomics)と言います。ゲノミクスではゲノムの他にトランスクリプトーム、プロテオーム、エピゲノムといった種類のデータを扱うのですが、大体似たり寄ったりです。ここでは全部ゲノムデータということにします。それで、せっかくこのタイミングに生きているのだから、ゲノムデータから人類がこれまで取れなかった生物学上意義のある情報を抽出しようと考えました。ヒストグラムを握って西村明生君(@akionux)に相談したところシャノンエントロピーが良さそうだということで、やってみたらすごくよく刺さって儲かりました。ゲノムデータのシャノンエントロピーを使うと、タンクで微生物や細胞を飼ってつくるもの、食品に入っているなんとか菌や、ワクチン、末端価格で1500万円/人/年を超える抗体医薬品の歩留まりを上げることができたのです。さらに儲けようと(シャノンエントロピーに似ているとされる)Lempel-Ziv 複雑性を使った特許を出していたのですが、ツイッターの人(@bot22610669)がこれを壊してしまいました。慌てて改造した新しい特許はより一般化できたので、これをつかってゲノムデータ取得装置製造販売の市場に進出する計画を立てています。儲かりそうな情報理論情報お待ちしております。

特別講演:「進化する衛星通信サービス~茨城宇宙通信実験所開局から60周年を迎えて~」

日時2023/11/30(木) 9:00〜10:00
会場2F: ロイヤルホール東+中: Room 1,2
講師高橋徳雄 様(KDDI)
講演概要日本国内の衛星通信サービスは、1963年に茨城宇宙実験所を開設し、国内初の映像伝送サービスを開始してから60年の節目を迎えました。衛星通信サービスは、固定衛星通信サービスを提供するためにインテルサット社が設立され、海上における安全確保、通信サービス提供のため移動衛星通信サービスとしてインマルサット社が設立され、国際衛星通信サービスが本格的に開始されました。
その後の無線通信における信号処理技術の発達により、アナログ通信からデジタル通信へと移り変わりました。また、光ファイバーケーブルの技術革新により、衛星通信サービスの役割も大きく変化してきました。衛星通信も、静止衛星通信が中心のサービスから、非静止衛星通信サービスが開始され、年々その規模が拡大してきています。
本稿では、衛星通信サービスの進化を紹介するとともに、当社が長年関わってきた衛星通信サービス、および新たな衛星通信に対する取り組みについて紹介します。

ワークショップ

ワークショップ1:「自動証明と周辺技術がもたらす情報理論の未来」

日時2023/11/29(水)20:00〜22:00
会場2F: ロイヤルホール西: Room 3
オーガナイザ萩原学 先生(千葉大学)
講演者中正和久 先生(山口大学)、萩原学 先生(千葉大学)
講演概要自動証明により、理論科学の諸分野で研究の効率化や創造性の向上が予想されます。情報理論の分野において、定理の自動証明やその周辺技術はどのような影響を与えるでしょうか。 このWSでは自動証明の解説・現状・歴史などにとどめず、周辺技術(定理証明支援系やAIなど)を便利に活用する方法も紹介します。 例えば、周辺技術には論文執筆、文献検索、科研費の申請書作成、学生指導など、さまざまな場面で役立つ可能性があります。 自動証明とその周辺技術がもたらす情報理論の未来について参加者の皆さんで一緒に考えましょう。

ワークショップ2:「状態発展法入門~メッセージ伝播法を設計しよう~」

日時2023/11/29(水)20:00〜22:00
会場2F: プリンスホール: Room 4
オーガナイザ竹内啓悟 先生(豊橋技術科学大学)
講演者竹内啓悟 先生(豊橋技術科学大学)
講演概要状態発展法とは、メッセージ伝播法と呼ばれる信号推定アルゴリズムの動特性を厳密に解析するだけでなく、新しいメッセージ伝播法の設計にも応用できる強力な理論解析法です。しかし、状態発展法は、論文では測度論に関する用語を用いて過度かつ不必要に難解な記述がされるため、確率論に関する十分に深い素養がない限り、理解が困難な新規参入障壁の高い解析法です。このWSでは直交近似的メッセージ伝播法の設計を題材にして、不必要に難解な数学的表現を排除し、工学や物理の分野でも親しみやすい平易な言葉で、状態発展法の本質部分を解説します。