第6章 インターネットの仕組みと使い方



6.4 電子メールの仕組み

 電子メールのメカニズムを、もう少し勉強しましょう。インターネット上の電子メールは、メールサーバが基本になります。図6-7を見てください。メールはメールサーバ間で送信・受信されます。メールサーバは、また、受信メールを保存します。

図6-7 電子メールにはSMTPとPOPという2つのサーバが必要

 メールサーバは、たいていの場合、UNIXワークステーションで実現します。MacintoshやWindows は、メールサーバにはなりません。MacintoshやWindows は、UNIXワークステーションのメールサーバにアクセスして、メールを読んだり、出したりします。

 MacintoshやWindows からメールを出すときには、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)と呼ばれるサーバが必要です。つまり、SMTPサーバは、郵便局の受付けの役割を行います。KCOMのSMTPサーバは、ms-ma.kcom.or.jpです。

 一方、MacintoshやWindowsがメールを受信するときには、POP(ポップと読みます、Post Office Protocol)と呼ばれるサーバが必要です。POPサーバは郵便局の私書箱の役割をします。KCOMでは、POPサーバはpo-ma.kcom.or.jpというマシンです。

 つまり、SMTPやPOPの機能をもっているメールサーバがないと、MacintoshやWindows からは、電子メールの送信や受信はできません。あなたのMacintoshやWindows が、会社や大学のLANに接続されている場合には、LANの管理者にSMTPサーバとPOPサーバの有無を確認してください。ダイアルアップIP接続の場合、インターネットプロバイダが、SMTPサーバとPOPサーバを提供しています。2つのサーバのアドレスを確認してください。もっとも、いくつかのインターネットプロバイダでは1つのメールサーバでSMTPサーバとPOPサーバの両方を兼ねていますので、その場合はアドレスは同じです。

 さて、あなたのパソコンがPOPサーバから電子メールを受け取ったあと、POPサーバには電子メールが残らないことに注意してください。パソコン通信や企業内のメールシステム(たとえばcc:Mail)では、ネットワーク内のメールサーバの中身をパソコンから”のぞき見”しています。だから、いつもメールがサーバに残っています。インターネットでは、パソコンにメールを転送してしまいますから、POPサーバには、残りません。もっとも、5.5.5項で説明したようにモバイルワーキングなどで外出中はサーバに残しておき、あとで削除するという使い方もできます。


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