NNN活動報告
SNTの前身となる「次世代ナノ技術に関する時限研究専門委員会(NNN)」の活動実績をまとめました。NNNでは、本学会が得意とするフォトニクスをベースとしながら異分野との連携を視野に入れ、ナノの融合化に関する研究討論と産学官連携の場を提供してきました。委員会の設置から10年という節目の時期を迎えるにあたり、グリーンイノベーションやライフイノベーションといった国家戦略をふまえてNNNの存在意義を問い直したところ、出口に近い本学会におけるナノテクノロジーの重要性はますます大きくなりつつあり、次の10年に向けて発展的に活動を継続することが必要であるとの認識に至りました。そこでNNNは、ナノのシステム化によるイノベーションを目指して、名称を「システムナノ技術に関する時限研究専門委員会(SNT)」と変え、引き続き活動を継続することとなりました。
SNT委員会設置目的
グリーンイノベーションやライフイノベーションといった国家戦略において益々大きくなるナノテクノロジーの重要性を踏まえ、「システムナノ技術に関する時限研究専門委員会(SNT)」は、“ナノのシステム化”によって21世紀の核となるイノベーションの芽を育むための研究討論、情報・意見交換と産学官連携の場を提供することを目的としてスタートしました。現在は「システムナノ技術に関する特別研究専門委員会(SNT)」と名称を変え、活動を継続しています。SNTが対象とするのは、ナノ技術とフォトニクスをベースとしながら、従来の概念に捕われず様々な分野へ積極的に融合・システム化している研究領域です。異分野の融合による新たな機能発現の探索、新規デバイス概念の創出にとどまらず、それらのシステム化によりSociety 5.0時代の核となるイノベーションの芽を育むことを目指して委員会・研究会を開催し、この分野の学問及び技術の発展・普及を図ります。
研究分野
新しいナノ構造の作製技術、理論/特性解析、素子/デバイスの設計、作製、及び評価技術をベースとして、以下の領域において、それらのナノ技術のシステム化までの研究領域をカバーする。
(ナノ材料、ナノプロセス、ナノ製造技術)
- 新しいナノ加工技術、新しいナノ構造作製技術
- ナノインプリント技術、ナノプリント技術、ナノ・マイクロ3次元造形技術
- トポロジカル材料
- 微細トランジスタ、量子デバイス、スピントロニクス素子
- 半導体ナノワイヤ、ナノカーボン(CNT、グラフェン)、強相関電子系
- 量子コンピュータ、量子情報処理、量子センシング
- ニューロモーフィクデバイス
- ナノフォトニックデバイス・システム
- プラズモ二クス、メタマテリアルデバイス・システム
- オプトメカトロニックデバイス・システム
- MEMS、NEMS、マイクロTASデバイス・システム
- バイオチップ・システム
- ゲノム、生体分子機能解析デバイス・システム
活動内容
(1)第二種研究会の開催研究会名称 システムナノ技術に関する研究会
開催回数 年2回程度、合計4回程度(2年間)
発表形式 第一種研究会に準ずる。
予定件数 招待講演を含めて5〜10件程度
参加人数 各回50名程度
共催学会 必要により、第一種研究会、第二種研究会、関連国際会などと協力する。
(2)特別研究専門委員会の開催
開催回数 年2回程度、合計4回程度(2年間)
内 容 活動方針を討議する。