IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第80弾~
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主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会
量子井戸(QW)半導体レーザと歩んだ40数年間
~ 研究黎明期からの愛と情熱 ~
魚見和久(Uomi Optics Technology)
【開催日時】2026年9月16日(水)10:00~11:00
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講演内容
1980年広島大学山西研究室の頃、量子井戸(QW)半導体レーザは研究黎明期であり、
1)何の役に立つのか、2)多重量子井戸(MQW)だと界面が多く劣化する議論が多かった。しかし、1981年イリノイ大学の温度特性向上、1982年Bell研の低しきい電流化が発表されると脚光を浴び始めた。QWレーザ発振理論も未確立だったが、1982年NTT厚木研からQWレーザの多体効果理論、TEモード選択実験検証がなされた。国内企業では日立中研が1983年本格的にQWレーザ研究を開始した。
QWレーザが最も真価を発揮した性能は高速変調であり、1984年荒川先生の高速変調化理論提案、1985年日立の高速化実験検証と変調ドープMQWでの30GHz変調等を経て、1990年代には日本がQWレーザの研究開発・事業化を圧倒的にリードした。さらにUncooled動作に向けた2000年代のAl系QWレーザの国際会議発表では日本の独壇場になった。2010年から急速に進化をしたメガDCでは直接変調QWレーザがDC内光源として鍵になり、2023年AI-DCからはEA変調器集積MQWレーザが光源となり日本が約1/2のMarketシェアを現在も堅持している。
本講演では、これまでの40数年間で筋の良い技術に育ったQWレーザに注目し皆様のご参考になるような話をできればと思う。
ES会長 加藤和利 先生からの紹介文
今回のPioneers Webinarには、量子井戸半導体レーザの研究開発と実用化を長年にわたり牽引されてきた魚見和久様をお迎えします。魚見様は、広島大学の山西先生の研究室での3年間、半導体レーザの研究後、1983年に日立中央研究所に入社されて以来、量子井戸半導体レーザや超高速光半導体デバイスの研究開発に従事され、Bellcore客員研究員を経て、Opnext、Oclaro、Lumentumにおいて光半導体デバイス技術の責任者を歴任されました。研究開発から事業化まで一貫して携わり、今日の光通信システムを支える半導体レーザ技術の発展に大きく貢献されてきました。
今回のご講演タイトルは、「量子井戸半導体レーザと歩んだ40数年間 ~研究黎明期からの愛と情熱~」です。量子井戸レーザがまだ研究段階にあった1980年代初頭から、低しきい値化、高速変調化、実用化、そして現在のAIデータセンターを支える光源技術へと発展するまでの歴史を、第一線で活躍されてきた当事者の視点から語っていただきます。
量子井戸レーザは、光通信の発展を支えてきた最も重要な光デバイス技術の一つです。本講演では、技術の進歩だけでなく、その背後にあった研究者・技術者たちの挑戦や情熱についてもお話しいただけるものと思います。長年にわたり光通信分野を牽引されてきた魚見様ならではの貴重なお話を、ぜひお楽しみください。
講師略歴

魚見和久
1983年、広島大学大学院工学研究科修士課程修了、同年日立中央研究所入社。量子井戸(QW)半導体レーザ、超高速光半導体QWデバイス、光デバイスPhysics、等の研究開発に従事。1990年論文博士、1992年Bellcore客員研究員。2000年、日立が起こした光モジュール・光デバイスのOpnextに移りOclaro、Lumentumと、研究開発センターの光半導体デバイス技術責任者を歴任。2023年文科省JST/CRDSフェロー、光データ通信・光デバイス材料の技術動向調査・提案に従事。2026年7月、Uomi Optics Technology代表。電子情報通信学会会員、応用物理学会フェロー。英語研究論文92件(引用数=6739回@Google)、国際会議発表93件、特許165件、表彰12件(科学技術省長官賞、応用物理学会研究業績賞、IEEE Award 他)