IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第78弾~

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主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会

テラヘルツ技術の歩みとこれから:ICTの広がりの中で

永妻忠夫(東京大学)

【開催日時】2026年7月31日(金)11:00~12:00

非会員で聴講をご希望の皆様へ

IEICE Pioneer Webinarの御聴講ですが、会員およびアソシエートメンバーの特典として提供されることとなりました。非会員の方で聴講をご希望される場合は、まずアソシエートメンバーにご登録下さい(無料)。非会員のままでの聴講はご遠慮いただいておりますので、予めご了承ください。ご協力のほど、お願い申し上げます。

講演内容

  本講演では、レーザ技術や高速半導体技術が大きく進展し、後のテラヘルツ研究の基盤が形成された1980年代から、テラヘルツ波が学際領域として注目を集め始めた1990年代以降の研究動向を振り返ります。光とエレクトロニクスの融合、通信とセンシングの接近など、ICTの広がりの中でテラヘルツ技術がどのように発展し、期待され、揺れ動いてきたのかを、当時の研究現場の空気とともに紹介します。さらに、6G以降の社会において、テラヘルツ技術が人間と機械(コンピュータやロボット、自動車、センサーなど)、機械同士をつなぐ新たな基盤技術としてどのような可能性を持つのかを展望します。長年この分野に携わってきた一研究者として、未来を考えるための視点を共有したいと思います。

高田潤一先生(2025年度副会長)からの紹介文

 今回のPioneers Series Webinarでは、近年脚光を浴びているテラヘルツ技術のパイオニアである永妻先生をお迎えしました。私はこの6月まで本Webinarを運営するサービス委員会の委員長を務めておりましたが、参加者アンケートで要望の高い分野のひとつとしてテラヘルツ技術が挙げられており、すぐに永妻先生が最適任であると思いました。
 永妻先生と本格的にご縁をいただいたのは、まだ永妻先生がNTTの厚木の研究所に在籍されていた2006年のことです。当時、永妻先生のグループが120GHz帯を用いた高精細映像伝送技術に関する研究開発を実施されるに当たって、私は電波伝搬の専門家として外部委員にお招きいただきました。最初は、「これほど高い周波数が本当に実用になるんだろうか」と半信半疑な部分もありましたが、素晴らしいデバイス技術・システム技術が開発され、数年後にはスーパーハイビジョンの非圧縮素材伝送用システムとして見事に実用化されました。2013年の総務省情報通信審議会での技術基準策定では、私もお手伝いさせていただきました。永妻先生ご自身はプロジェクトの半ばで大阪大学に移られましたが、ずっと後方支援をされておりました。今思い返すと、テラヘルツ通信がブームになる前の、最初の本格的な商用化事例です。
 その後の近距離無線へのアプリケーションでテラヘルツ波への注目が一気に広がりましたが、いつもその輪の中心には永妻先生が居られて、デバイスからシステムまで広くエコシステムを見据えて研究をリードされておりました。すでに色々な場所で招待講演をされておりますが、Pioneers Series Webinarならではの裏話などもお聞きできることと期待しております。
 実は、永妻先生はコロナ禍のサービス委員会委員長時代に、このPioneers Series Webinarを立ち上げられた「生みの親」でもあります。ご自分で立ち上げたこともあり、ご自身が講演することは想定外だったようですが(笑)、快く引き受けていただいたことに感謝しております。

講師略歴

永妻忠夫

永妻忠夫

1986年,九州大学大学院工学研究科・博士課程修了.同年日本電信電話株式会社入社.厚木電気通信研究所,LSI研究所,マイクロシステムインテグレーション研究所,などに勤務.2007~2024年,大阪大学大学院基礎工学研究科教授.2024年より,大阪大学名誉教授,東京大学大学院理学系研究科特任研究員.主に,電波(マイクロ波)と光技術との融合領域/境界領域として知られる,マイクロ波フォトニクス,テラヘルツフォトニクスと呼ばれる技術分野の研究に従事.本会業績賞ならびに功績賞,大河内記念技術賞,科学技術長官賞,前島賞,文部科学大臣賞,Terahertz Technology Prizeなど受賞.本会フェロー・名誉員,IEEEライフフェロー.