
光通信システム(OCS)研究専門委員会は、光ファイバ通信の興隆期にあたる1987年に時限研究専門委員会として設立されました。翌1988年には常設の第一種研究会となり、以来、35年以上にわたり産・学・官の研究者・技術者が交流し、情報を交換する場として、我が国のみならず世界の光通信システム分野の発展に寄与してまいりました。
近年、光通信システムを取り巻く社会的・産業的要請はますます高度化・多様化しています。光通信システムには、高速・大容量化に加えて、低遅延、省電力、セキュリティ、レジリエンス、さらにはAIを応用した高機能化など、利用されるシーンごとに多様な性能や機能が求められています。また、宇宙における光通信技術の活用が広がりを見せるなど、新たな技術革新への期待も高まっています。
こうした研究を取り巻く状況を踏まえ、OCS研究会では、関連する他学会・研究会との連携を保ちながら、最新技術に関する議論の場の創出、国際動向の共有、そして次世代を担う若手研究者・技術者の育成に注力してまいります。OFC/ECOCの国内報告会や、基礎から応用までの重要トピックを学べるサマースクール、さらにはシンポジウムにおける専門領域を超えた講演企画など、多彩な活動を通じて、参加者の皆様に新たな視点と知見を提供いたします。
本年度は、対面での開催を基本としつつ、オンラインの利便性も活用したハイブリッドな運営を進めていく予定です。OCSサマースクールやOFC/ECOC報告などは引き続きオンライン形式で開催し、多くの皆様にご参加いただける機会を提供いたします。さまざまなイベントにおける議論を通じて、新たな技術の創出と研究者同士の交流を促進する場となるよう努めてまいります。
光通信システムの技術分野に関わるすべての皆様に、引き続きOCS研究会へのご理解とご参加を賜りますようお願い申し上げます。そして、本年度も多くの皆様と実りある交流ができますことを、心より楽しみにしております。
2025年6月
光通信システム研究専門委員会
委員長
中村 守里也
光通信システムの技術コミュニティを活性化し、技術革新と産業化を促進することで、 未来の豊かなICT社会の実現に貢献する。
| 研究分野 | トピックス |
|---|---|
| 光通信方式 | 光変復調方式、ディジタル信号処理アルゴリズム、コヒーレント光通信、光増幅・中継技術、非線形・偏波技術、空間・可視光伝送、量子通信・暗号化技術、空間分割多重(SDM)伝送技術 |
| 光通信機器 | 光増幅器・光中継装置、光/電気クロスコネクト・OADM、光/電気多重・分離、光送受信機、光端局装置、ディジタル信号処理・誤り訂正、光通信計測、データコム用光通信機器 |
| 光ファイバ伝送路 | 通信用光ファイバ、光ファイバコード・ケーブル、機能性光ファイバ、空間分割多重(SDM)光ファイバ技術、光接続・コネクタ・配線技術、光インターコネクション、光線路保守監視・試験技術、光ファイバ測定技術 |
| デバイスの光通信システム応用 | 光信号処理、光通信用新機能デバイス、光集積回路、光アクティブデバイス、光パッシブデバイス、光モジュール・実装、光測定技術、光通信用LSI |
| 光通信網・規格 | コア・メトロシステム、海底伝送システム、光アクセスシステム・次世代PON、イーサネット、光伝達網 (OTN)、伝送監視制御、光伝送システム設計・ツール、モバイル光連携 |
このうち、光ファイバ伝送路については、光通信システムに使用する伝送路に関する研究分野の議論を主に行っています。