IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第13弾~

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主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会

移動無線通信技術の発展と将来展望、そして研究開発の醍醐味

安達 文幸(東北大学名誉教授)

【開催日時】2021年7月16日(金)15:00~16:30

講演内容

 移動通信システムは第1世代からおよそ40年をかけて第5世代まで進化し、10年後の第6世代を目指した研究開発が始まった.これまでの10年ごとの世代交代を支えた移動無線通信技術の発展を紹介し,その将来を展望する.また,複雑過酷な伝搬環境の下での高速高品質通信を目指してきた技術開発の醍醐味についても触れたい.

安部田 貞行理事からの紹介文

 安達先生は、50年近くの長きに亘り、第1世代から発展を続ける移動通信を支えている移動無線通信技術の研究と実用化に取り組まれ,この分野の第一線の研究者として学術的にも実用的にも重要な貢献を果たしてこられました。1973年に電電公社に入社されて以来、アンテナダイバーシチ受信を始めとして,高能率変復調や誤り制御などの高速高信頼移動無線通信技術の研究開発とともに,通信方式設計,装置開発もご担当されました。さらに、2000年までの間,第3世代方式の実現に向けた W-CDMA無線アクセスの研究開発に従事し,W-CDMA を世界標準に導かれました.2000年に東北大学に移られてからも、第5世代方式の実現を目指した超高速移動無線通信技術の研究に従事され,分散アンテナネットワーク(分散 MIMO ネットワーク)の研究にも取り組まれております。この間、本学会、およびIEEE等の多くの学会、団体より様々な受賞をされております。本講演では、安達先生が自ら研究開発に携わられてきた、10年ごとに大きな進化を遂げている移動通信技術のご紹介と、6Gへと続く将来の移動通信技術についてお話いただきます。

講師略歴

安達 文幸

安達 文幸

1973年 日本電信電話公社横須賀電気通信研究所入所
1992年 NTT 移動通信網株式会社(現 NTT ドコモ)、主幹研究員
1995年 同主席研究員
2000年 東北大学教授
2002 年 通信総合研究所「新世代モバイル開発プロジェクト」統括リーダ
2015 年 情報通信研究機構 特別研究員
2016年 東北大学 特任教授・名誉教授
2021年 東北大学 学術研究員・名誉教授
(主な受賞歴)
1981/1991 IEEE VTS best paper award、1997/1999/2010本会論文賞、2000 IEEE VTS Avant Garde Award、2001年 電波功績賞、2003年本会業績賞、2014年 C&C 賞、本会フェロー、IEEE life Fellow