IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第12弾~

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主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会

データの時代定年まで続けたデータベース工学研究の振り返りとコロナ時代におけるノーノーマルの考察

喜連川 優(東京大学 特別教授)

【開催日時】2021年6月23日(水)13:30~15:00

講演内容

講演内容:約40年間長らくデータベースの研究をして参りました。大学では殆ど管理職をせず、研究をたっぷりさせて頂きました。ようやくデータの時代となりました。6期の基本計画はデータだらけとなりました。今のIT研究と40年前のコンピュータ創成期のIT研究は大きく違うとは思いますが、自らが歩んできた研究者人生を振り返り、その展望を試みます。サイテーションを気にする必要のないのびのびとした時代でした。すべての学術がデータ駆動化される中で、国立情報学研究所では、アカデミアのためのデータプラットフォームを構築しつつあります。400ギガビット/秒のSINET6と融合することにより、快適なデータの世界が広がります。このトリガーが最後の仕事となります。時間がありましたら、データ屋から見たコロナの不条理(会誌3月号オピニオンに記載)について考えたいと思います。

佐藤洋一先生からの紹介文

 喜連川優先生は、これまで長きにわたり、ご自身のホームグラウンドであるデータベースの分野で数々の研究業績をあげてこられただけでなく、ビックデータの可能性をいち早く見抜き、ビックデータ処理の基盤技術から各種応用ドメインにおけるビックデータの利活用に至るまで、今日のビックデータの時代の礎を築いてこられました。今回のウェビナーでは、文字通り我が国の情報分野をけん引されている喜連川先生に、ご自身の研究者としての歩みと今後の展望まで広く語っていただきます。

講師略歴

喜連川 優

喜連川 優(名誉員:フェロー)

1983年東京大学工学系研究科情報工学専攻博士課程修了、工学博士.国立情報学研究所所長、東京大学特別教授。 情報処理学会会長(2013–2015年)、日本学術会議情報学委員長(2014-2016年)、日本データベース学会会長(2018-現在)、東京大学総長特別参与(2019-現在)などを務める。データベース工学の研究に従事。ACM SIGMOD E. F. Codd Innovations Award、電子情報通信学会業績賞/功績賞、情報処理学会功績賞、全国発明表彰「21世紀発明賞」、C&C賞などを受賞。2013年に紫綬褒章、2016年にレジオン・ドヌール勲章、2020年に日本学士院賞を受賞。ACM、IEEE、電子情報通信学会、情報処理学会フェロー。