IEICE ICT PIONEERS WEBINARシリーズ~第10弾~

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主催:(一社)電子情報通信学会サービス委員会

電波科学の100年と持続可能な発展への取り組みの道すがら、想うこと

安藤 真(東京工業大学 名誉教授)

【開催日時】2021年4月27日(火)13:30~15:00

講演内容

 電波科学は、電子情報通信学会と同様約100年の歴史を持つ。一方、震災、異常気象、環境、感染症など近年の災害の連続は、15年間を目途に設定された持続可能な開発へ向けてのアジェンダ(SDGs)が、緊急課題として社会に決断を迫ってきた感がある。世界、日本におけるSDGsの潮流の中で、電波科学、無線技術がどのような形で貢献して行くべきかを、40年間のアンテナ伝搬の研究や学会活動などの体験と、身近な話題から考えたい。

永妻 忠夫 副会長からの紹介文

 安藤先生は、電波やアンテナの研究の世界的な権威であられ、これまでにIEEEアンテナ伝搬ソサイエテイの会長や、国際電波科学連合(URSI)の会長といった要職を務められています。安藤先生のご研究の一例と挙げますと、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されたアンテナの開発や、5Gでミリ波が利用されるさきがけとなった、ミリ波帯アクセスネットワークの研究開発があります。加えて、我が国の電波行政や標準化に関してもリーダーシップを発揮され、今日の無線通信技術の発展に尽力されてきました。本講演では、電波科学、無線技術に関する先生のご研究の歩みと、特にSDGsへの貢献という切り口から今後の展望についてお話いただきます。

講師略歴

安藤 真

安藤 真

1979年東京工業大学大学院博士課程修了、同年日本電信電話公社横須賀電気通信研究所入所。1982年東京工業大学助手、1985年同学助教授、1995年同学教授、2015年同学理事・副学長、2018年国立高等専門学校機構理事を経て、現在、同機構顧問。2009年IEEEアンテナ伝搬ソサイエテイ会長、2018年本会会長、現在、国際電波科学連合(URSI)会長、テラヘルツシステム応用推進協議会会長。2004年電波産業会電波功績賞総務大臣表彰、2006年情報化促進貢献総務大臣表彰、2015年本会功績賞、2017年NHK放送文化賞 2020年「電波の日」総務大臣表彰等、受賞。