第34回 回路とシステムワークショップ奨励賞受賞者ならびに受賞理由


A分科会

講演者
雨宮 佳希 (北大)
題目
再構成可能な分子シナプス素子の簡易モデル
受賞理由
PEDOT:PSSワイヤーをもとにしたシミュレータを作成し,その機械学習の可能性について検討している. 作成したシミュレータを用いて,簡単な機械学習を実装した結果について議論し,今後の課題も明確にしている.質疑応答についても適切に回答しており,奨励賞にふさわしい内容であったため選定された.

B分科会

講演者
高尾 圭祐 (東京理科大)
題目
複数の伝送零点を有するFIRフィルタを用いた瞬時周波数推定の高精度化
受賞理由
有限次元のヒルベルト変換に起因する瞬時周波数の揺らぎを正確に解析し,その揺らぎの周波数が入力周波数の偶数倍となることを理論的に明らかにした.また,偶数倍の周波数がナイキスト周波数を超えている場合に折り返しが生じることを示し,折り返しも考慮してFIRフィルタを設計することで瞬時周波数の推定精度を向上させた.瞬時周波数の推定は多くの応用で必要となる処理であるため,提案法の影響力は大きく奨励賞にふさわしいと思われる.また,質疑応答でも明快に答えていたことが奨励賞の受賞理由である.

C分科会

講演者
井阪 友哉 (関西学院大)
題目
網羅的最近傍残差解析に基づく教師なし再利用FPGA検出
受賞理由
網羅的なNNR法に基づく教師なし再利用FPGA検出手法を提案している.実験において実測で行っている上,最新の既存研究を比較対象として提案手法の有効性を示している点が優れていることが奨励賞の受賞理由である.

D分科会

講演者
Masaaki Miyashita (Soka Univ.)
題目
Social Welfare Maximization for Information Providers in Online Social Networks
受賞理由
本発表では,ソーシャルネットワークにおけるsocial welfare maximization問題について考察している.特に,貪欲法に基づくアルゴリズムを提案し,その近似度が(1-1/e)となることを示している.分野外の研究者に対しても提案法の理論的貢献について伝わるように発表構成が工夫されており,質疑応答も優れていたため,奨励賞にふさわしい発表であるとして選定された.

第34回 回路とシステムワークショップWIP優秀発表賞受賞者ならびに受賞理由


講演者
平井 龍吉 (東京理科大)
題目
ハイブリッドアナログ/ディジタル変換器に適用するための三進と2-bit-per-cycleを組み合わせた逐次比較型変換器の検討
受賞理由
三進SAR-ADCと2-bit-per-cycleSAR-ADCを組み合わせたハイブリッド構成のADCを提案し,効果的に交換サイクル数の削減をしている.参加者による投票において当該発表者の得票数は最多であり,研究内容を明確かつ丁寧に説明していた.また,質疑応答が適切であったというコメントを得た.以上のことから,本ポスター発表がWIP優秀発表賞に選出された.