第30回 回路とシステムワークショップ奨励賞受賞者ならびに受賞理由


A分科会

講演者
阿部水樹 (日本大学)
題目
PWMパルス列を含むバースト波形を生成可能なパルス形ハードウェアニューラルネットワーク
受賞理由
PWMパルス列を含むバースト波形を生成するパルス型ハードウェアニューラルネットワークを開発し, アイデアの実現可能性を示した.また,リアルタイム処理の可能性など,提案手法と従来の 階層型学習を比較した際の有効性を示していた. プレゼンがわかりやすく,質疑応答にも的確に対応していた.

B分科会

講演者
吉田 嵩 (東京理科大学)
題目
直線位相最大平たんFIRディジタルn階微分器の一設計法
受賞理由
提案手法は最大平たん特性を有するn階微分器を閉じた形で設計するものである. フィルタ次数の偶奇,微分階数,通過周波数に依存せずに微分器を設計できることから, 本手法の有用性は極めて高いものである.理論のみならず,質疑に対する応答も明快であり, 奨励賞に申し分ない内容であった.

C分科会

講演者
田島 咲季 (早稲田大学)
題目
C-element を用いたソフトエラー耐性をもつSHCラッチの設計
受賞理由
小型化、省電力化に対してソフトエラーは大きな課題であり,強いニーズがあると考えられる. その点からの研究価値が明確に説明されており,小規模回路でソフトエラー耐性を向上させる本技術は, 社会からの要求に応えるよい技術だと思われる.その上で,性能と消費電力にも改善が見られる点が加えて評価された.

D分科会

講演者
木下聖基 (大阪大学)
題目
二つのシナリオで定義されるコレオグラフィの実現可能性の検討
受賞理由
コレオグラフィ実現問題において,従来,1つのコミュニケーション図の実現について議論していたものに対し, 本発表では,2つのコミュニケーション図での実現可能性について述べている. 実現の条件を明確に示しており,近年,多様化するSOA(サービス指向アーキテクチャ)に貢献できるものと考える. 発表での説明は分かりやすく,質疑についても的確に回答されており,奨励賞にふさわしい発表である.