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最終更新日:2000.4.7



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★分散研究会実施報告★

 コミュミケーションクオリティ研究専門委員会では平成12年2月17、18日の2日間、複数会場をギガビットネットワーク(JGN)で結んで、研究会を開催しました。研究会の分散開催は初めての試みで不安もありましたが、企画段階から開催当日まで、ネットワーク利用の準備、機器類の設置・調整・オペレーションなど多くの方々のボランティアにも支えられ、盛会裏に開催することができました。

 研究会では、テーマ「信頼性、セキュリティ、QoS制御」に関する研究発表のほか、今回の研究会開催で利用したギガビットネットワークに関する講演、および分散開催研究会についての討論会もあり、研究会の新たなスタイルの提示という点からも参加者にとって刺激のあるものでした。

 参加者の皆様からは「わりあい自然な感じで参加できた」等、初の試みにしてはまずまずであったという評価をいただきました。また、カメラワーク、表示映像の選択
、複数会場での討論方法など、指摘いただいた数多くの改善点につきましては今後の研究会の企画・運営に反映いたします。

 何よりも今回の最大の成果は、コミュミケーションクオリティ研究者が分散開催研究会に実地に参加することで、ユーザとしてアプリケーションレベルのQoSを体感し、それに基づいて議論できたことではないでしょうか。なお、分散開催研究会で参加者間のコミュニケーションをどのように図るか(とくに懇親会)については、今後の重要な課題の一つです。
 

(1)  散開催の仕組み(詳細説明および構成図
 研究開発用ギガビットネットワーク(JGN)を中核とするATMネットワーク上にIEEE1394データをリアルタイム伝送することにより各会場に高品質の中継映像を送っています。
 各会場の映像は一旦、通信総合研究所(副会場)内に設置した編集装置に集められ、任意の映像を選択して各会場へ配信されます。
(2) 会場別発表件数
 大阪:15件、新潟:2件、東京:3件、筑波:1件(計21件)
(3) 会場別参加者数(2日間のべ)
 大阪:80人、新潟:30人、東京:35人、筑波:2人(計120名弱)
(4) 討論会での参加者および講演者の感想

【全体】
  • 音声や映像の瞬間的な途切れはあったもの(*1)の、割と違和感がなかった(*2)。

  •   *1:途切れの頻度、1分間に数回、ひどいときは、毎秒1回程度。
      *2:今回の分散研究会で満足した人:8割、定常的に分散研究会をやってもよい人:3割
  • 大会場に100人集めるより、小会場に分散して全体で100人の方が聴講者にとって臨場感があると思う。各会場に20〜30人集まるのであれば、分散研究会は有効だと思う。
  • 学生など、なかなか出張できない人には地方の会場で研究会に参加できることはよい刺激になる。
  • (2日目の大阪会場のカメラワークは初日のカメラワークに対する意見が活かされており、すばらしかった。)


【カメラワーク・機器】
  • 発表者には、反応がわからないと話しにくい&緊張感がない(特に会場に講演者だけの場合)ので遠隔地の聴講者の映像が発表者に見えたほうがよい。
  • OHPの空いているところに姿をインポーズする、発表者の姿とOHPとで2チャンネル用意するなどの工夫が必要である。
  • 質疑応答の時、遠隔地の質問者に対して視線を合わせるのが難しい。
  • 発表中は、OHPだけを映すのではなく発表者の姿を映したほうが理解しやすい。(特に音声が途切れたときは、途切れたのか話をしてないのか区別しやすい。音声が途切れたときは、姿が見えないと不安になる。グラフを指し示して説明する場合、姿がないとわかりにくい。)
  • 阪大会場では、スピーカーが聴講者(フロア)に向いているので、演壇上の講演者に他会場からの質問が聞こえにくかった。講演者にイヤホンを渡すなど工夫が必要である。(スピーカーを講演者に向けると、エコーが生じてしまうというジレンマがあった)。
  • 阪大会場は、会場用のマイクと、音声伝送用のマイクがあり、エコーが時々生じていた。他の会場は、参加者が少ないこともあり、マイクは伝送用のみに使われ、エコーの影響はなかった。
  • 音声はクリアだが、OHP(静止画)に30Mbpsを割り当てるのはもったいないのではないか。


【進行】
  • 質疑応答などのやりとりには、キューを出すなど進行に仕組みがあったほうがスムーズに進むのではないか。
  • 3箇所に3人の司会はまどろっこしいので、1人が全会場を見渡したらどうか。
  • 不慣れな段階では1人が全部見るのは難しいのではないか。