2019 年 電子情報通信学会 総合大会
PRMU 企画セッション

パターン認識・メディア理解技術の他分野への応用
~AIの社会活用に向けて~

概要

近年、人工知能の社会活用として、パターン認識・メディア理解の技術が幅広い分野に浸透し始めている。本セッションでは、最先端の研究をされている著名な研究者にご登壇頂き、画像認識に関する深層学習の活用方法、コンピュータグラフィックスやハードウェアへの展開など、様々な分野への応用事例を紹介する。

Information

日時
2019 年 3 月 19日 (火) 13:00~16:30
会場
早稲田大学 西早稲田キャンパス, 詳細は総合大会公式サイトをご覧ください。
参加費
無料! 本企画セッションは一般公開なので無料で聴講できます。 入場に関しては総合受付でご確認ください。

プログラム

時間 演題 講演者
13:00–13:05
座長挨拶
13:05–14:05
深層学習による画像認識・生成と食事画像への応用 柳井 啓司
(電気通信大学)
14:05–15:05
コンピュータグラフィックスにおける深層学習の応用 金森 由博
(筑波大学)
15:05–15:20
休憩
15:20–16:20
大規模並列深層学習における2次の最適化手法の効果 横田 理央
(東京工業大学)
16:20–16:30
クロージング

講演概要

深層学習による画像認識・生成と食事画像への応用

講演者

柳井 啓司

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報学専攻 メディア情報学プログラム 教授

概要

深層学習の登場によって画像認識は人間の認識能力を超え、実用段階に入ってきている。 さらに、深層学習は画像の認識のみではなく、本物と区別がつかないような高精度の画像の生成・変換も可能となってきている。 本講演では、深層学習による最新の画像認識・生成技術について紹介し、我々の研究室で取り組んでいる食事画像への応用研究について紹介する。

コンピュータグラフィックスにおける深層学習の応用

講演者

金森 由博

筑波大学 大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 (情報メディア創成学類) 准教授

概要

あらゆる情報系の分野で深層学習 (deep learning) が目覚ましい成果を挙げている。コンピュータグラフィックス分野では他分野からやや遅れて 2016 年前後から深層学習が本格的に導入され始め、現在はもはや不可欠のツールとなりつつある。本講演では、コンピュータグラフィックス分野のトップ会議である ACM SIGGRAPH や SIGGRAPH Asia などにおける最近の深層学習の応用事例や我々の研究室での研究例などを紹介する。具体的には、我々の研究室が得意とする、コンピュータビジョンや画像処理 分野との融合領域である、画像を入力とした応用例 (単眼画像からのHDR階調復元や遮蔽を考慮した逆レンダリングなど) を中心に、コンピュータグラフィックス特有の応用例についても紹介する。

大規模並列深層学習における2次の最適化手法の効果

講演者

横田 理央

東京工業大学 学術国際情報センター 先端研究部門 高性能計算先端応用分野 准教授

概要

深層学習の精度が年々線形に向上している一方でそのために必要なモデルのパラメータ数やそれを学習するのにかかる時間は指数関数的に増加する傾向にある。 そこで、大規模分散並列化による高速化が喫緊の課題となっているがデータ並列による分散並列化ではミニバッチの増大による汎化性能の低下が指摘されている。 本研究ではミニバッチが大きい学習において2次の最適化手法を用いることの効果を検証する。 ImageNet-1Kを用いたResNet-50の学習を4,000GPU規模で行う場合に想定される128,000のミニバッチにおいても最終的に得られる精度が維持できることを示す。