5. お わ り に 以上私の若いころの研究生活から産み出した技術蓄積の方法論と,その経営場面における活用について述べてきた.そもそも思いつきの改善手法から始まった生活の知恵にすぎないが,「整理学ノウハウ」として便利であったのでかなり徹底して継続活用してきた.44年間効果的に活用してくれば「方法論」といっても許されるだろうし,逆に永続に耐え得る方法論を産み出してきたともいえるであろう.永年資料を蓄積してきたことも幸いであったが,何といっても会社人生の終点に至ったからこそ本稿をまとめることができたといえよう. 方法論というものは本来自らの苦労・経験の中から産み出されるべきものだが,年輩者の経験談からそのきっかけをつかんでもらうのも一つであろう.「蓄積方法論」だから若いうちから始めるに越したことはない.拙文が若い研究者・技術者の参考に供することができれば幸いである. この機会に44年間情熱と苦難をともにしてきた多数の方々に感謝する. |
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