ワイドバンドシステム研究会(WBS)の歴史は大変長く,前身のスペクトル拡散研究会(SST)の時代を含め,設立から35年が経過しています.3GのCDMAへの応用で広く商用展開されたスペクトル拡散通信の研究成果を議論する場として1980年代後半に設立され,スペクトル拡散通信の特徴である広帯域通信を軸に,時代の要請に応じて研究テーマを広げてきました.広帯域無線通信の基礎的・基盤的技術に関する研究を後押しすることで,中長期的に産業の発展に貢献することを目標としています.
現在,世界各国で5Gのサービスが開始され,その特性を活かした関連サービスの提供も始まりました.Beyond 5G/6Gに向けた検討も始まった今,基盤技術となったAIやIoT技術も利用した,新しい形のスマートなICT社会の到来を技術面から支えられるように多方面からの準備が必要です.WBS研究会では,情報理論および信号処理をベースとして,スペクトル拡散通信,OFDM,UWBなどの広帯域無線通信システム,符号化,光無線,センシング,無人航空機(UAV)応用,自動運転・高度道路交通システムなど,幅広い研究分野を取り扱っています.
WBS研究会は,隣接研究分野を所掌する他研究会との連携を深める目的で,高信頼制御通信研究会(RCC),衛星通信研究会(SAT),ヘルスケア・医療情報通信技術研究会(MICT),ITS研究会(ITS),情報理論研究会(IT),情報セキュリティ研究会(ISEC)などと共催研究会も開催しています.また,WBS研究会では,学生や若手研究者の皆さんの優れた研究成果を称える目的で,WBSポスターセッション学生奨励賞,WBSオーラルセッション研究奨励賞,WBS研究活動奨励賞選奨,WBS英文小特集号学生論文奨励賞を授与しています.これまでの受賞者の中には現在第一線で活躍している研究者も多く,本研究会の発表の場が人材育成の観点でも重要な役割を果たしていることが分かります.研究成果の発表を通して様々な専門分野の研究者と交流し,新たな知見や課題を発掘し,研究の更なる深化を図ることのできる場となるように活動しておりますので,皆様のご参加を心よりお待ちしております.
2023-2024年度
WBS研究専門委員会委員長
庄納 崇 (ウインドリバー)
役職 |
氏名 |
機関 |
委員長 |
落合 秀樹 |
大阪大学 |
副委員長 |
山里 敬也 |
名古屋大学 |
副委員長 |
石橋 功至 |
電気通信大学 |
幹事 |
小林 健太郎 |
名城大学 |
幹事 |
高橋 拓海 |
大阪大学 |
幹事補佐 |
渡辺 大詩 |
(株)KDDI総合研究所 |
幹事補佐 |
海老原 格 |
筑波大学 |
専門委員 |
雨澤 泰治 |
(株)モバイルテクノ |
専門委員 |
亀田 卓 |
広島大学 |
専門委員 |
宮嶋 照行 |
茨城大学 |
専門委員 |
荒井 伸太郎 |
岡山理科大学 |
専門委員 |
高橋 賢 |
広島市立大学 |
専門委員 |
佐藤 正知 |
鹿児島工業高等専門学校 |
専門委員 |
佐野 裕康 |
三菱電機(株) |
専門委員 |
小室 信喜 |
千葉大学 |
専門委員 |
小澤 佑介 |
茨城大学 |
専門委員 |
松元 隆博 |
鹿児島大学 |
専門委員 |
村田 英一 |
山口大学 |
専門委員 |
大内 浩司 |
静岡大学 |
専門委員 |
大野 光平 |
明治大学 |
専門委員 |
中瀬 博之 |
東北大学 |
専門委員 |
中村 聡 |
神奈川大学 |
専門委員 |
中村 僚兵 |
防衛大学校 |
専門委員 |
鳥井 秀幸 |
神奈川工科大学 |
専門委員 |
都築 伸二 |
愛媛大学 |
専門委員 |
藤井 雅弘 |
宇都宮大学 |
専門委員 |
能田 康義 |
三菱電機(株) |
専門委員 |
尾崎 一幸 |
富士通(株) |
専門委員 |
片山 正昭 |
名古屋大学 |
専門委員 |
木下 雅之 |
千葉工業大学 |
専門委員 |
眞田 幸俊 |
慶應義塾大学 |
専門委員 |
齋藤 将人 |
琉球大学 |
専門委員 |
石川 博康 |
日本大学 |
専門委員 |
荒井 剛 |
岡山県立大学 |
専門委員 |
Chen Na |
奈良先端科学技術大学院大学 |
顧問 |
井家上 哲史 |
明治大学 |
顧問 |
羽渕 裕真 |
茨城大学 |
顧問 |
岡田 実 |
奈良先端科学技術大学院大学 |
顧問 |
濵村 昌則 |
高知工科大学 |
顧問 |
庄納 崇 |
ウインドリバー(株) |
◎符号の構成理論(拡散符号の構成法,誤り訂正符号との併用など)
◎方式設計・評価理論(各種応用システムの設計,他方式との比較・評価など)
◎変復調法・変復調理論(変復調法,変復調回路,変復調デバイス,マルチキャリヤ伝送,時間・空間信号処理など)
◎同期方式・デバイス(同期回路,同期方式,同期用デバイスなど)
◎多元接続法(CDMA(符号分割多元接続),SDMA(空間分割多元接続), 及びTDMA, FDMAとの併用など)
◎各種応用分野(スペクトル拡散法を用いる各種公衆通信,パーソナル通信, 無線LAN,電力線搬送,コンシューマ通信,マルチメディア情報通信, ITS(高度交通システム),計測・測距,ソフトウェアラジオ,光CDMA,光空間処理,量子情報通信,OFDM,デジタル放送,有線通信,xDSL,電力線通信,UWB) 及び同一の原理・現象が適用可能な各種境界領域
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