電子情報通信学会 情報通信システムセキュリティ研究会(ICSS研)

ICSS研究会について

紹介

情報ネットワークの高度化と多様化は著しい.VPN,モバイルコンピューティング,RFID, ユビキタス環境,グリッドコンピューティング,アドホックネットワーク.これらの新しいアーキテクチャによって我々のネットワーク環境は更なる進化を遂げようとしている.その一方で,進化するワームやコンピュータウィルス,そして,相次ぐ個人情報漏洩事件が示唆するものは,従来型のファイヤウォールで外部と内部を分離するだけのセキュリティ対策の限界である.無線LANやVPNは楽々とファイヤウォールを越え,P2Pやモバイルコンピューティングは不正者の同定をより困難にしている.新しいOSには新しいセキュリティホールが生まれるように,高度化した情報通信における脅威も危険性を増していることを忘れてならない.加えて,ディジタルコンテンツの著作権保護やユビキタスコンピューティングとプライバシの関係など,新しいセキュリティ上の課題も生じてきている.高度化するネットワークアーキテクチャーに深まる要請.もう,古き良き「アリスとボブ」の頃には戻れまい.

そこで,これらの新しい情報通信アーキテクチャに対して,情報セキュリティに関わる広い視野からの意見交換を行う場を提供することを目的に本時限専門委員会を設置する.本学会には基礎・境界ソサイエティに「暗号と情報セキュリティ研究会(ISEC)」があり,これまでに情報セキュリティに関する包括的な議論が行われてきた.しかしながら,情報理論の基礎を成す暗号理論などの要素技術と実装や通信ネットワークの専門知識を要するアーキテクチャの議論には大きな幅があり,本専門委員会の設置により,より深い議論へと繋がることが期待される.

対象とする研究分野

{ネットワーク, アドホックネットワーク, P2P, センサーネットワーク, RFID, 無線LAN, モバイル, ホームネットワーク}に関するセキュリティ技術, アクセス制御, コンテンツセキュリティ, DRM, CDN, プライバシ保護, 電子商取引, 公開鍵認証基盤, セキュリティ・アーキテクチャ, セキュリティプロトコル, セキュリティ実装技術, セキュアOS, セキュリティ評価・認証

設置時期

過去の研究会(第1回~第5回:2005年~2008年)

第6回(2009年)以降の過去の研究会は、研究会システムからご覧ください。