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第49回サイバーワールド(CW)研究会 発表募集のご案内
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◆ テーマ「脱炭素とスマートシティとサイバーワールド」

電子情報通信学会サイバーワールド(CW)2種研究会では、下記の通り第49回目の研究会を
開催します。
皆様の多数のご発表、ならびにご参加をお待ちしております。

◯開催日
2021年12月17日(金) 15:00-18:00

○ 招待講演
・高野 義彦様(国立研究開発法人 物質・材料研機構 国際ナノアーキテクト研究拠点
         MANAグループリーダ)
・平山 雄太様(世界経済フォーラム第四次産業革命日本センタースマートシティプロジ
        ェクト長/名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部客員准教授/公益財
        団法人九州先端科学技術研究所オープンイノベーションラボ特別研究員)
・酢田 和仁様(日本電気株式会社 先端SI技術開発本部 OSS推進センター エキス
        パート)

◆ 開催趣旨
昨今、生活や経済活動による二酸化炭素排出などの要因で地球の環境破壊が進んでいる.そ
れによって世界規模で観測史上類を見ない大規模な災害や影響の大きい災害が発生している.
それを解決するために、国際社会では脱炭素の動きが強まってきている。我が国も同様に対
応をしていかなければならない状態となっている.
そこで国は炭素税の導入、メガバンクでは脱炭素に向けて石炭など炭素を活用した設備投資
やメンテナンスに対し融資をしないと発表.EUでは炭素排出による輸入品に対する炭素税明
言している.さらに、国内では、線状降水帯による豪雨、東日本大震災のような大規模な地震
や津波などの自然災害から生活環境が脅かされている実態もある.
これらの対応のためにも、社会が持続可能な社会に進む必要がある.二酸化炭素の排出するエ
ネルギーや製造業の
プラント、企業による経済活動、行政の運営などのパラダイムシフトは急務になっている.
世界的に国をあげてデジタルを活用したトランスフォーメーションから、今までの仕組みを変
える試みが進められている。
そういったなかから、社会のシステムそのものを変えるために様々な取り組みが考えられてき
ている.現在の社会の変革は、情報学は欠かせない要素であり、併せて計算機科学の発展によ
って多くの情報の利活用ができるようになり、課題を解決するためにこれらを用いることで社
会の仕組み自体も変えることができるようになってきた。
さらに社会の課題解決などから生まれたイノベーションなどを利用したスマートシティ、スー
パーシティなど新しい街作りなどの事例も動き出している.しかし、多くの課題の解決のため
に考えられた内容は、いまだ取り組み段階として始まったばかりに近い状態である.そのため
多くの領域において、たくさんの事例ができて、それを活用するといった選択肢までは遠い状
態であり、まだ事例は少ないのが現状でもある.

 そこで、第49回CW研究会では、「脱炭素とスマートシティとサイバーワールド」と題しまし
て、デジタル活用によって現状の脱炭素の取り組み、スマートシティの取り組みをおこない解
決できたこと、今後解決できる課題のためにデジタルをどう活用していくのかを考えていきた
いと思います.
さらに今後、世界的にどのような取り組みをおこなって解決していくべきなのか、社会におい
てデジタルを活用するために必要な情報収集、分析、AIを活用した対応、PoCなどの事例や、
今後の喫緊な解決するべき課題などに関して幅の広い活発な議論を行いたいと思います。
皆様の日頃の研究成果やビジネスでのご活用など、通常の研究会とは違った広い範囲でのご
発表を行います。
また、様々な討議の場としてご活用頂ければ幸いです。皆様、奮ってご参加ください。

キーワード:脱炭素、水素、オープンデータ、マイナンバー、スマートシティ、スーパーシティ
、DX、スマートエネルギー、PoC、AI、情報学

◯ 参加について:
第49回研究会は、リアル、オンラインのデュアル開催となります。参加希望の方は、下記の
情報をメールにて申し込みお願いします。
・件名「第49回サイバーワールド(CW)研究会」
・氏名
・よみがな
・所属
・メールアドレス
幹事の小花(kohana@tamacc.chuo-u.ac.jp)に12月15日(水)までにご連絡ください。
当日までにオンライン参加に必要な接続情報をお送りします。

参 加 費: 無料

◆ 開催日程
日程:令和3年12月17日(金)
時間:15:00-18:00
場所:中央大学 国際情報学部(iTL) 市ヶ谷田町キャンパス(中央大学ミドルブリッジ)
   501教室
https://www.chuo-u.ac.jp/access/ichigayatamachi/

-東京メトロ 南北線・有楽町線 / 市ヶ谷駅(6番出口)正面
-JR中央・総武線 / 市ヶ谷駅(A1出口)徒歩約5分
-都営地下鉄新宿線 / 市ヶ谷駅(A1出口)徒歩約5分

◆ 第49回研究会 お問い合せ先
担当委員
鹿島情報技術研究所 主席研究員
岡田 忠
e-mail: tadashiman@mrj.biglobe.ne.jp


■研究会プログラム(敬称略)■
(講演者などの都合により内容が変更する可能性があります。ご了承お願いします。)

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◆招待講演1   15:00~16:00(発表+質疑60分/件)
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・平山 雄太
(世界経済フォーラム第四次産業革命日本センタースマートシティプロジェクト長/名古屋
大学学術研究・産学官連携推進本部客員准教授/公益財団法人九州先端科学技術研究所オー
プンイノベーションラボ特別研究員)

タイトル『競争から協調へ-G20Global Smart Cities Allianceの取り組みについて-』


[概要]
スマートシティが再び脚光を浴びているのはなぜ? 
2020年5月、スーパーシティ法が成立しました。スーパーシティは民間企業と協力し、都市
のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現することを目的としています。スーパーシ
ティに選ばれた都市は、AIやビックデータといったテクノロジーを、交通、自治、医療、教
育、エネルギー、防犯といった分野において、積極的に利活用していくこととになります。
こうしたイニシアティブは、世界でも注目されています。中国ではテンセントが未来都市構
想を発表したほか、サウジアラビアではNEOMに代表される国家プロジェクトが進んでいま
す。日本においてもトヨタのWoven Cityなど、スマートシティの例は枚挙に暇がありませ
ん。一方で、Google傘下のSidewalk社が中心になって動いていたトロントのスマートシテ
ィプロジェクトは、昨年、計画がとん挫しました。
「スマートシティ」は、日本でも海外でもバズワードとして広く使われています。一方で、
このコンセプトは昔から存在しており、必ずしも、わくわくするような期待が感じられず、
やや無味乾燥な、計画的なコミュニティといった印象を受ける方もいるかもしれません。も
しくは、新しいテクノロジーやアーバンデザインを誇示していて、実際にそこに住む住民は
置いてきぼりになっているような印象があるのではないでしょうか。ではなぜ、いまこの言
葉が改めて脚光を浴びているのでしょう。またそもそも都市がテクノロジーを実装するとは
どんな意味があり、市民の便益の裏にはどんな落とし穴があるのでしょうか。ここで一度、
立ち止まって考えてみたいと思います。

[講演者プロフィール]
世界経済フォーラム第四次産業革命日本センタースマートシティプロジェクト長。民間企業
にて複数の新規事業の立ち上げや交通系ICカード事業のPMO業務に携わる。福岡地域戦略推
進協議会では自治体や企業と連携したスタートアップ支援、海外都市提携、オープンイノベ
ーションなどのプロジェクトを推進。Fukuoka Smart Eastなどのスマートシティプロジ
ェクトを担当。2019年より世界経済フォーラム第四次産業革命センターにてスマートシティ
スペシャリストとして、テクノロジーガバナンスに関する都市や自治体のサポート役となり、
国内外のスマートシティの実現に貢献することをゴールとし、プロジェクトを率いる。2021
年より現職。その他、2018年より名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部客員准教授、2
020年より熊本大学客員准教授としてスタートアップ支援・オープンイノベーション推進を行
っている。
https://jp.weforum.org/centre-for-the-fourth-industrial-revolution-japan/about-us

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◆招待講演2   16:00~17:00(発表+質疑60分/件)
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・高野 義彦
(国立研究開発法人 物質・材料研機構 国際ナノアーキテクト研究拠点 MANAグループリ
ーダ)

タイトル『機械学習による水素液化のための磁気冷凍材料の開発』

[概要]
先日COP26が開催され、脱炭素の取り組みが世界的に活発になってきている。
脱炭素の切り札の一つとして水素の活用が期待されているが、水素ガスはかさばるため、
液化して体積を小さくし、輸送や貯槽しやすくすることが求められている。しかし、水素
の液化温度は20K(-253度℃)と大変低く、通常の気体冷凍機では効率が悪い。そこで、
ごく低温でも冷凍効率の良い磁気冷凍技術が注目されている。磁気冷凍は、磁性体を磁場
中から磁場の無い状態に変化させた際のエントロピーの変化を用いて冷却する方法である。
効率の良い磁気冷凍機の製作には、エントロピー変化の大きな磁性体の開発が不可欠であ
る。そこで、我々は機械学習を用いてエントロピー変化の大きな磁性体の探索を行った結
果、HoB2が水素液化温度付近で最も大きなエントロピー変化を示すことを発見した。講演
では具体的な機械学習による材料探索の詳細を述べたいと思う。

[講演者プロフィール]
横浜国立大学附属横浜中学校卒業、横浜市立大学卒業、横浜市立大学博士課程修了、博士
(理学)。 東京大学物性研究所特別研究員等を経て、1999年物質材料研究機構研究員。
2006年よりグループリーダー。筑波大学、東京理科大学、東京電機大学の連係大学院教授
を兼任。高温超伝導体、ダイヤモンド超伝導体、鉄系超伝導体などの研究に携わる。現在
は室温超伝導体を目指してデーターと高圧力を使った新規超伝導体の探索に挑戦している。

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◆招待講演3   17:00~18:00(発表+質疑60分/件)
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・酢田 和仁様
(日本電気株式会社 先端SI技術開発本部 OSS推進センター エキスパート)

タイトル『FIWARE - スマートサービスのためのオープンソース』

[概要]
FIWAREはスマートサービスのためのオープンソースです。情報サイロを
打破するためのオープン標準APIと共通データモデルを採用し、
スマートシティ向けサービスに代表される各種スマートサービスの情報を
横断的に活用できます。"FIWARE”とは何か、そして、そのテクノロジーと
エコシステムについて紹介します。

[講演者プロフィール]
メインフレーム、オープンサーバの基盤ソフトウェアおよびOSSの
開発、保守、企画、マーケティング等で約30年の経験。現職は、
OSSを活用したビジネス推進。FIWAREについては、開発コミュニティで
活動する日本人唯一のアクティブ・コントリビュータで、
FIWARE Technical Steering Committeeのメンバ。

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サイバーワールド時限研究専門委員会
http://www.ieice.org/~cw/jpn/index.html
問い合せ先:
石川彰夫(幹事, KDDI研究所) ao-ishikawa@kddilabs.jp
小花聖輝(幹事, 中央大学) kohana@tamacc.chuo-u.ac.jp
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