若者よ、世界に出よう!
私の日本と欧州における教育経験-Part1

私の日本と
欧州における
教育経験-Part1

情報通信研究機構 イショラ フェミ Femi Ishola

はじめに

2018 年9 月30 日,ニール・アームストロングとバズ・オルドリンがアポロ月面着陸時に感じたような, あふれんばかりの勇気,希望,熱意を持って,私は日本の地に初めての一歩を印しました. 私は多くの希望を抱き,日本で成功するために全力を尽くすことを決意しました.そして,福岡県北九州市にある九工大の革新的宇宙利用実証ラボラトリーで小形衛星用光通信の博士課程を修了しました. 日本で過ごした期間,私は独自の経験と日本の文化的価値観に触れました.この日本での時間は,私の人生と世界観を大きく変えました.

ナイジェリアでの経歴

来日以前に,母国であるナイジェリア以外の幾つかの国に留学する機会がありました.日本での出会いを紹介する前に,まず私の経歴についてお話しします.私はナイジェリアのラゴスで生まれ育ちました.ラゴスは西アフリカ地域の経済的及び地政学的な中心都市であるため,多くの外国人や駐在員が住んでいる非常に発達した都市です.ナイジェリアは多くの民族と言語がある文化的に非常に多様な国です.その中心都市であるラゴスは,ナイジェリア全てが詰まったすばらしい「るつぼ」と言えます!

ナイジェリアの公用語は英語ですが,ほかの先住民言語も学校で教えられ,日常生活でも使用しています.非常に多くの民族言語があるため(300 言語以上,すごいでしょう!),誰もが共通の言語として英語を使っています.ナイジェリアは西アフリカ地域で多くのフランス語圏の国に囲まれる中,英語圏の国であることも重要です.私たちが「ピジン英語」と呼ぶ「英語」のバージョンがあります.これは基本的に,通常の話し言葉に様々な先住民言語の単語が混ざった非常にユニークな言葉です.これは,日本語と英語の単語を組み合わせてフレーズや文を作成するようなものです.例えば,「ariga-thanks」(ありが-thanks)です.ピジン英語はとても一般的であり,ラゴスを旅行すると,人々が話すピジン英語を確実に耳にするでしょう.

また,ナイジェリアの慣習と郷土料理は非常に興味深いので,それについては別の記事で詳しく説明します.もし,あなたがサッカーファンなら,ナイジェリアのサッカー選手の活躍について聞いたことがあるか,見たことがあるでしょう.ナイジェリアではサッカーはとても愛されているスポーツです.

話を戻すと,私はナイジェリアで初等教育から大学の学士まで学びました.子供の頃からものづくりが趣味であったので,すぐに科学の科目にひかれました.そのためエンジニアになりたいと思ったことはとても自然なことでした.私は幸いにも成績が良かったので,ナイジェリアで最高の大学の一つに通うことができました.ラゴス大学で,私は宇宙工学,電子工学,光学,コンピュータ,通信システムに非常に興味をひかれました.私はこれらの領域をより深く理解するために多くの実践的プロジェクトに従事し,これにより私のキャリアにとって非常に良い基盤を構築することができました(図1).私は起業家精神も持っていたため,ある時点では,学業と起………

図1 ナイジェリア空軍研究所のプロジェクトを行っている学部生のときの筆者

図1 ナイジェリア空軍研究所のプロジェクトを行っている学部生のときの筆者