科学館・博物館めぐり
MWE 2021(2021 Microwave Workshops and Exhibition)
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はじめに
Combined Exhibition of Advanced Technologies(CEATEC: シーテック) (1) は毎年幕張メッセ(千葉市)にて開催されている家電の国内最大の見本市である.2021 年はコロナ禍の影響で,2020 年に引き続きオンラインで開催された.(メインイベントは10 月19〜22日, 会期後は11 月30 日までアーカイブ期間.)なお,近年展示は家電にとどまらず,2021 年はカーボンニュートラル,スーパシティ/スマートシティ,ディジタルトランスフォーメーションに関連する様々な内容の展示があった.今回の「科学館・博物館めぐり」では,オンライン展示会ならではの特色と,本誌小特集で取り上げているスーパシティ/スマートシティ関連の話題に関して紹介する.
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オンライン展示会について
図1 はエントランスページである.奥行きがある空間にConference やExhibition のコーナーが配置されており, リアルを模した仕組みとなっている.Exhibition エリアに入ると,各企業のアイコンが並び,個別の企業の展示内容が閲覧できる(図2).筆者はリアル開催の展示会に参加すると,歩き回って疲れてしまうことや「人混み酔い」をしてしまうことがあるが,オンラインではそれがないことが一つの利点である.また,ページを閲覧できる期間が長く,時間の空いたときに閲覧できるのもよい.一方で,オンラインでは盛り上がりが分からなかったり,ぶらぶら歩いているときにたまたま面白い展示に当たるということがなかったりするのが欠点である.CEATEC では,前者に関しては,各企業のアイコンの右下に混雑度が表示される仕組み(図3)があったり,後者に関してはランダムに企業が表示される仕組みがあったりと面白かった.メタバース*がトレンドとなっている現在,改良が進み,コロナ禍が終息後もオンラインでの展示会は形を変えて残るのかもしれない.
図1 エントランスページ
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スーパシティ/スマートシティ関連の展示について
次に,スーパシティ/スマートシティ関連の取組みと
図2 各企業ブース
図3 混雑状況
* インターネット上に構築される三次元の仮想空間やサービスのこと.