科学館・博物館めぐり
MWE 2021(2021 Microwave Workshops and Exhibition)



めぐり

MWE 2021(2021 Microwave Workshops and Exhibition)

村上靖宜Yasutaka Murakami電気通信大学

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はじめに

2021 年11 月24〜26 日に電子情報通信学会APMC(Asia Pacific Microwave Conference)国内委員会が主催する2021 Microwave Workshops & Exhibition(MWE 2021)が神奈川県横浜市のパシフィコ横浜の展示ホール/アネックスホールで感染対策に十分に留意した上で,現地での対面参加とオンライン参加の「ハイブリッド」で開催された(図1).MWE は,マイクロ波関連分野の学習・産業・教育に関する国内最大級の展示会であり,2020 年はコロナウイルス感染症の影響でオンライン開催であった.

ここで,マイクロ波とは波長が約1 mm〜1 m(300MHz〜300 GHz)の電磁波であり,無線LAN やレーダなどに幅広く使われている.筆者は,何度か過去のMWE に参加しており,今回も現地で参加した.そこでMWE 2021 で行われた「マイクロウェーブワークショップ」と「マイクロウェーブ展2021」について様子を紹介する.

図1 MWE 2021 https://www.apmc-mwe.org/mwe2021/

図1 MWE 2021
https://www.apmc-mwe.org/mwe2021/

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マイクロウェーブワークショップについて

マイクロウェーブワークショップとは,対面を基本としつつ,オンラインも活用した新たな形態のワークショップで企画されており,事前登録及び参加ワークショップの登録をして参加することができる.現地の会場への入場は会場入り口での参加証のQR コードを読み取り,検温,消毒が行われ,十分な感染対策が取られた.

マイクロウェーブワークショップは,マイクロ波に関しての知識や実務経験が浅い大学生及び社会人に向けた「超入門講座」,中級者に向けた「基本講座」,より専門的な知識を有する人に向けた「ワークショップ」があり,三つの講演部屋と展示ホールの公演スペース(図2右)で3 日間行われた.また,基調講演として,コンセプトである「マイクロウェーブが拓く未来社会」に基づいて「電波行政の最新動向について」と「5GEvolution and 6G」について講演が行われた.

その中で,筆者は2 日目と3 日目の「ワークショップ」に参加した.ワークショップの会場内は撮影禁止であったため,会場の様子のみ紹介する.ワークショップは,席の間隔が大きく取られ,現地での聴講人数は以前参加したときより少なくはあったが,一部のワークショップでは6〜7 割程度席が埋まっている状態であった.また,オンラインでの参加は聴講者だけではなく,一部の発表者もオンラインで参加していた.筆者はコロナ禍以降,このようなワークショップは基本的にオンライン参加が多かったため,久々に対面で聴講することができた.

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マイクロウェーブ展2021について

マイクロウェーブ展では,企業展示ブースにて,企業の新製品・新技術などを直接見て,担当者による説明を受けることができる(図3).出展企業は60〜70 社程………

図2 マイクロウェーブワークショップ

図2 マイクロウェーブワークショップ