知的環境とセンサネットワーク研究会
実空間に存在する人やモノ、あるいは空間それ自体の状態をセンシングする機器同士のネットワークはセンサネットワークと呼ばれ、世界中で活発な研究が進められている。また、センサネットワークより得られたデータを処理・解析して、その人の活動を拡張・強化あるいは補完・補助する機能を知的環境(Ambient Intelligence)と呼ぶ。これらセンサネットワークと知的環境を活用した情報通信システムは、従来にない利便性の提供や抜本的なコスト削減が期待できるため、スマートグリッドによる電力の有効利用、効率的な交通システム、市民に優しい街環境の実現などが注目されている。今後、情報通信技術を他の産業と融合させ、社会基盤として発展させていくためには、上記センサネットワークと知的環境技術を高めることはもちろん、他の産業との複合領域の研究を推進することが重要である。このような観点から、知的環境とセンサネットワーク研究専門委員会(Ambient intelligence and Sensor Networks:ASN)を設立した。
担当する研究分野
本研究会で取り扱う分野はセンシング技術、データ処理およびアンビエント・インテリジェンス・システム技術、ならびにそれらを融合するためのネットワークを中心としており、産学を問わず多様な研究者の参画を期待している。また、農業、漁業、林業等の諸産業分野、焼却プラント、発電所等の工業分野、および健康、医療、流通等の諸サービス分野は知的環境とセンサネットワークの主要な応用領域であり、これらの領域から新たな参加者をも期待している。
1. ユビキタスセンシング・アクチュエーション技術
空間センシング、バイタルセンシング、モバイルセンシング、アンビエントインターフェース、デバイス/アプライアンス技術、組み込みソフトウェア、センシング・制御理論
2. アドホック・メッシュ・センサネットワーク
MAC/ルーティングプロトコル、QoS制御、マルチホップ・協力通信、セキュリティ、クロスレイヤ設計、エナジーハーベスティング、グリーンワイヤレス、通信・ネットワーク理論
3. アンビエントインテリジェンス
センサデータベース、コンテキスト抽出、マイニング、位置情報技術、ストリーム処理、プライバシ・セキュリティ、ビッグデータ、学習・信号処理
4. システム基盤
大規模広域化、ディペンダビリティ、IoT、M2M・D2D、サイバーフィジカル、運用管理、自律分散制御
5. システム応用
農林水産支援システム、医療・健康システム、防災・減災システム、スマート空間、産業支援システム、社会インフラシステム、広域センシングシステム、スマートグリッド
連絡先
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