テーマ:「データ市場特集VII:生活防災とコミュニティ・デザイン」および一般 bookmark

電子情報通信学会 人工知能と知識処理研究会の2月研究会では、「データ市場特集VII:生活防災とコミュニティ・デザイン」と題し、災害マネジメント・防災、生活空間におけるヒト・データ間の相互作用によるイノベーションの創発・促進の基盤技術、地域創生、コミュニティ・デザインの技法及び事例に関する論文を広く募集いたします。

AI技術や5Gなどの通信技術の進展により、既存の分析技術や統計学では扱えない新しいデータが登場するとともに、AIが主要技術ではなかった分野においても注目が集まっています。その中で、一つの企業や組織のデータではなく、異なる領域のデータやAI技術を流通・交換・連携させることで新しい価値を発見し、問題解決を行う動きが活発となってきました。本特集テーマの提案委員らは、データ・AI技術・人間の相互作用によるデータの価値発見と交換によるイノベーションの場を「データ市場」と定義し、データ市場を創成するための仕組みについて議論してきました。国内外の学会活動としても当学会の他、IJCAI(Chance Discovery, Data Synthesis, Curation and Data Market 2015)、ECAI(European Workshop on Chance Discovery and Data Synthesis 2012, 2016)、ICDM(Workshop on Designing the Market of Data: MoDAT2013-2017, Cross-disciplinary Data Exchange and Collaboration: CDEC2018-2020)、人工知能学会全国大会ではデータ市場とデザインに関するオーガナイズドセッションシリーズを開催してきました。

今回の研究会では、日常生活の中で何気なく行っている生活行動が結果的に防災・減災につながるという生活防災をテーマに、産官学民から多様なデータ利活用事例、このような要請を満たすようなエコシステムのデザイン、またこれに資する多様なデータからの価値の発見と定量化、異種データのシナジーを活用したシステムデザイン、データ融合・デザインロジック(論理)、人の都合(価値観・制約・前提)を扱うシナリオ創出方法について、人工知能、知識処理、法制度意識を含む多様な視点から議論します。

電子情報通信学会の人工知能と知識処理研究会では、2013年からデータ市場をテーマに毎年研究会を開催しています。昨年は東京大学国際オープンイノベーション機構及び、関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構との共同シンポジウム"International Symposium on Socionetwork Strategies in the Market of Data"として開催し、国内外の著名な研究者の方々をお招きし、2日間に渡り熱い議論を展開しました。

このように、異種データを結合する分析や事業を展開する場合、関連ドメインが複雑かつ広域にわたるため、多様なステークホルダーの価値観、制約、前提を反映したシナリオ創出が必要となります。今回の研究会では、産官学民から多様なデータ利活用事例、このような要請を満たすようなデータ市場の設計、またこれに資する多様なデータからの価値の発見と定量化、異種データのシナジーを活用したシステムデザイン、データ融合・デザインロジック(論理)、人の都合(価値観・制約・前提)を扱うシナリオ創出方法について、人工知能、知識処理、法制度意識を含む多様な視点から議論します。

今年で7回目となる本会は、昨年度と同じくシンポジウム"International Symposium on Socionetwork Strategies in the Market of Data"と連続して開催となります。

  • 2021年2月12日(金):「データ市場特集VII」研究会
  • 2021年2月13日(土):"International Symposium on Socionetwork Strategies in the Market of Data"

「データ市場特集VII」のご発表・参加費については電子情報通信学会の規定をご確認ください。また、"International Symposium on Socionetwork Strategies in the Market of Data"は無料で聴講のご参加いただけます。

国内外の著名な先生方をお招きしてのシンポジウムとなりますので、奮ってお申し込み下さい。ご講演頂く方々の詳細はおってHPにて告知致します。

研究トピック bookmark

1. データ市場の環境デザイン
(ア) データの表現、モデリング、オントロジー構築
(イ) 情報アーカイブ、データベースの設計と構築
(ウ) データ利活用知識の生成・蓄積
(エ) 知識の構造化と検索システム

2. データのアナリシスとシンセシス
(ア) データ活用サービスとデータ提供
(イ) 大規模/中規模/小規模のデータにおける検索、分析、統合、可視化
(ウ) セキュリティ、信頼性、プライバシーのためのデータ管理、分析
(エ) データ融合活用のための手法・ツール

3. システムデザイン手法
(ア) デザインロジックの妥当性・健全性の検証手法
(イ) システム設計のための要求獲得
(ウ) ステークホルダーの都合を踏まえたシステムデザイン手法
(エ) システムデザインの支援手法・ツール

4. 防災、コミュニティ・デザイン
(ア) 創造的コミュニケーション環境のデザイン
(イ) 防災・減災とその理論
(ウ) 教育システム、教育支援技術
(エ) 認知科学、創造性の理論

変化と革新の可能性に満ちた新しい分野です。さらに、本テーマとは別に、AIと知識処理一般のご発表も大歓迎ですので、奮ってお申し込み下さい。なお、研究会終了後には「交流会」も予定していますので、こちらへの参加もよろしくお願いいたします。

過去の研究会概要 bookmark

第1回(2014年@福岡:九州工業大学)
テーマ:創造的社会システムとしてのデータ市場のデザイン
http://www.ieice.org/~ai/jpn/20141129.html

第2回(2015年@福岡:九州工業大学)
テーマ:イノベーション資源としての論理とデータ
http://www.ieice.org/~ai/jpn/20151204.html

第3回(2017年@岡山:就実大学)
テーマ:コミュニケーションによるデータ価値化とエクスチェンジ
http://www.ieice.org/~ai/jpn/20170218.html

第4回(2018年@東京:東京大学)
テーマ:計算機・データ・人材の融合による異分野データ連携と価値化を促す技術群
http://www.ieice.org/~ai/jpn/20180217.html

第5回(2019年@東京:関西大学東京センター)
テーマ:異分野データ連携技術とイノベーション
https://www.ieice.org/~ai/jpn/20190222.html

第6回(2020年@島根:島根大学)
テーマ:異文化連携と生活空間イノベーション
https://www.ieice.org/~ai/jpn/20200214.html

日程と会場 bookmark

日程:2021年2月12日(金)・13日(土) ("International Symposium on Socionetwork Strategies in the Market of Data"として2日間開催ですが、電子情報通信学会の研究会としてのご発表日は12日(金)のみとなりますので、ご注意ください。)
場所:ホテルサン人吉(熊本県人吉市上青井町166)(https://www.sunhitoyoshi.jp/)+オンライン(zoom)同時開催原則オンライン開催となりました.対応の詳細などは,下記にある「参加申し込みフォーム」をご確認ください.(1/22)
時間:9時~18時(変更の可能性あり)
共催:東京大学国際オープンイノベーション機構、関西大学ソシオネットワーク戦略研究機構、データジャケット推進WG、イノベーション・システム研究環(~愚人の輪~)

感染症対策について bookmark

新型コロナウィルスに関する状況、緊急事態宣言の発令・解除、各地の状況を踏まえ、ホテルサン人吉とオンライン(zoom)による同時開催を予定しています。ご都合に合わせ、発表・聴講をお選びいただけます。原則オンライン開催となりました.詳細は参加申し込みフォームからご確認ください.(1/22追記)

会場であるホテルサン人吉では、以下の対策を実施頂いております。

  • 検温(入口に自動体温測定器を設置)
  • マスク着用の励行
  • 消毒液の設置
  • 定期的にオゾン殺菌器具による消毒
  • フロント、ロビー他すべてのスペースで密になる状況を回避
  • エレベーターの人数制限
  • 宴会場において通常定員の2分の1程度に制限
  • ホテルスタッフのマスク着用の徹底
  • 全ての客室に空気清浄機設置
  • 朝食の個別提供

また、電子情報通信学会のガイドラインに従い、以下の対策を取らせていただきます。
(ア) 事前もしくは受付にて参加者全員の連絡先を教えていただき、仮に後日参加者の中から感染者が出た場合に連絡ができるよう、記録を保管します。また、必要に応じて保健所等への公的機関へ提供され得ることをご了承下さい。
(イ) 当日の参加前の検温をお願いし、37.5度以上の発熱を含め、息苦しさ(呼吸困難)・強いだるさ、軽度であっても咳・咽頭痛などの症状がある方の参加はご遠慮下さい。
(ウ) マスクの着用は必須です。着用していない場合は入場をお断りします。
(エ) 受付の前に、手洗いを行ってからお越し下さい。
(オ) 休憩時間の情報交換に関して、必ずマスクをし、大きな声での会話はお控えください。

申込方法 bookmark

  • 参加費:電子情報通信学会の規定をご確認ください。
  • 参加申し込み:ご発表および聴講参加をご希望の方は,正確な参加人数の把握と会場等の準備のため,学会への参加費の支払いとあわせて,こちらの参加申し込みフォームへもご回答ください(回答〆切:2/4(木)まで).(1/22:参加フォームの内容を更新しました)
  • 発表の申し込みは終了いたしました.ありがとうございました.

  • 原稿締切は開催日の3週間前頃になります。正確な日程については、プログラム確定後、学会事務局から連絡差し上げます。

プログラム (SIG-AI 2021/02/12 program) bookmark

(2/12 9:00--18:00)

(発表15分 質疑応答5分)

セッション1(9:00--10:35)

9:00-- 9:05
オープニング : 早矢仕晃章(東京大学)

9:05-- 9:25
○大前佑斗(日大)・柿本陽平(法政大)・豊谷 純・原 一之・權 寧博(日大)・高橋弘毅(都市大)
一斉外出自粛の解除戦略がCOVID-19感染者数と外出者数に与える影響

9:25 -- 9:45
○長谷大輔・早矢仕晃章・大澤幸生(東大)
シミュレーションを用いた、接触頻度を連続的に変化させた場合のウイルスの感染拡大の調査

9:45-- 9:55
ディスカッション

9:55--10:15
○早矢仕晃章(東大)・清水たくみ(早大)・深見嘉明(慶大)
データ協創プラットフォームとしてのKaggleにおける協同問題解決に関する一考察

10:15--10:35
○西川遥輔・早矢仕晃章(東大)・吉野貴晶・杉江利章・高野幸太・夷藤 翔・中田喜之(ニッセイアセット)・大澤幸生(東大)
エントロピーを代替データと金融データに適用することによるコロナウイルスが金融市場に与えた影響の分析

10:35--10:45
コーヒーブレイク

セッション2(10:45--12:10)

10:45--11:05
○中野芙美・清 雄一・田原康之・大須賀昭彦(電通大)
画像と感圧情報を用いた冷蔵庫管理システムの提案

11:05--11:25
○松良信一(ヤマト)
IoT電球を活用した高齢者見守りサービス

11:25--11:35
ディスカッション

11:35--12:10
村田優子(ホテルサン人吉 代表取締役)
[招待講演] 令和2年7月豪雨に被災して一事業者の視点から

12:10--13:10
昼食

セッション3(13:10--14:40)

13:10--13:30
○坂地泰紀・早矢仕晃章(東大)・深見嘉明(慶大)・和泉 潔(東大)
データ流通プラットフォームにおけるメタデータの概要に基づく類似性判定

13:30--13:50
○大澤幸生(東大)・村田忠彦(関大)・坪倉正治(福島医大)・倉橋節也(筑波大)・早矢仕晃章(東大)・前川知英(㈱トラストアーキテクチャ)
ステイ・ウィズ・コミュニティの実践方法と~コロナ禍での安全生活と価値創造~

13:50--14:00
ディスカッション

14:00--14:20
○松島裕康(滋賀大)・早矢仕晃章・坂地泰紀(東大)
データ流通市場の特徴再現に向けたシミュレーションモデルの検討

14:20--14:40
○深見嘉明(慶大/学習院大)・清水たくみ(早大)・松島裕康(滋賀大)
IDアーキテクチャの分散化がもたらすデータ流通に及ぼす影響の検討

14:40--14:50
コーヒーブレイク

セッション4(14:50--16:30)

14:50--15:10
○羽田拓朗・清 雄一・田原康之・大須賀昭彦(電通大)
コーパス間のコサイン類似度を用いた隠語検出の提案

15:10--15:30
○深井 颯・山崎啓介・本村陽一(産総研)
非対称カーネル関数を用いた時系列データに対する確率密度推定の適用

15:30--15:40
ディスカッション

15:40--16:00
○田端俊也・福田大輔(東大)
DSRCを用いたリアルタイム交通異常検出に関する研究

16:00--16:20
○小池 誠(小池誠マイクロ波研)
ゲリラ豪雨を防止する気象制御

16:20--16:30
コーヒーブレイク

セッション5(16:30--17:50)

16:30--16:50
○千葉智樹・清 雄一・田原康之・大須賀昭彦(電通大)
IoT環境における機械学習のポイズニング攻撃に対して有害データの除去優先度を考慮した防御手法

16:50--17:10
○阿部宇志・折原良平・清 雄一・田原康之・大須賀昭彦(電通大)
サッカータスクの協調行動獲得におけるカリキュラム学習を用いた強化学習

17:10--17:20
ディスカッション

17:20--17:40
○塚越雄登(電通大/産総研)・江上周作(産総研/電通大)・清 雄一・田原康之・大須賀昭彦(電通大)
学内情報のナレッジグラフの洗練による欠損推定の考察

17:40--17:50
講評・クロージング:大澤幸生(東京大学)

18:30--
参加者交流会

問い合わせ先 bookmark

  • 問合せ先:メールのタイトルに「j-modat」と記載し、下記のアドレスに送付ください。
    大澤研究室事務局(info -AT- panda.sys.t.u-tokyo.ac.jp)