講演抄録/キーワード |
講演名 |
2021-08-21 10:55
対話中の非言語行動の機能スペクトラム解析に向けて ~ 頭部運動を対象とした機能コーパスと深層学習モデルの構築事例 ~ ○大塚和弘(横浜国大) HCS2021-19 |
抄録 |
(和) |
人の対話において表出される非言語行動は,本質的に曖昧で多様な意味や機能を持つが,従来の排他的多クラス分類によるアプローチでは十分捉えることが出来ない.本研究では,この非言語行動の曖昧性・多様性を定量的に解析するため,非言語表出が持ちうる意味や機能の分布強度を表現する『非言語機能スペクトラム』(Nonverbal Functional Spectrum)という新概念を提唱し,その解析のための計算基盤の構築を進めている.本稿ではその一事例として,頭部運動を対象とした取り組みについて紹介する.これまで頭部運動には複数の機能があることが知られている.例えば,聞き手の頷きは,傾聴,思考,理解,肯定などのいずれかまたは複数を意味する.このような機能の多様性・曖昧性を捉えるため,本研究では表出された一つの行動に対して「唯一の機能」を仮定するのではなく,複数の機能の重複を許容した「頭部運動機能コーパス」を構築している.このコーパスは,リズム取りや強調,反応確認など発話生成に関連した機能や,傾聴や思考,理解,同意などの反応に関連した機能,さらに正負の感情表出などを含めた,計32種の機能カテゴリから構成される.複数の外部評定者によりこれら機能の非排他的なアノテーションが実施され,そのラベルの論理和として,機能の多重性が表現される.さらに我々は頭部運動機能の自動認識を目指して,頭部姿勢角,及び,発話の有無の時系列を入力として,各機能の有無を出力する畳み込みニューラルネット(CNN)を構築している.本稿ではその構造や認識精度などを概説する.最後に複数モダリティの非言語行動の統一的理解に向けて,非言語機能スペクトラム解析の課題について議論する. |
(英) |
(Not available yet) |
キーワード |
(和) |
非言語行動 / 複数人対話 / 頭部運動 / 深層学習 / / / / |
(英) |
/ / / / / / / |
文献情報 |
信学技報, vol. 121, no. 143, HCS2021-19, pp. 13-18, 2021年8月. |
資料番号 |
HCS2021-19 |
発行日 |
2021-08-14 (HCS) |
ISSN |
Online edition: ISSN 2432-6380 |
著作権に ついて |
技術研究報告に掲載された論文の著作権は電子情報通信学会に帰属します.(許諾番号:10GA0019/12GB0052/13GB0056/17GB0034/18GB0034) |
PDFダウンロード |
HCS2021-19 |