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講演名 |
2018-11-05 15:10
[ポスター講演]独立低ランクテンソル分析:非負値性・低ランク性・独立性に基づくブラインド音源分離の統一理論 ○吉井和佳(京大/理研)・佐藤寛之(京大)・坂東宜昭(京大/産総研)・中村栄太・河原達也(京大) IBISML2018-49 |
抄録 |
(和) |
本稿では,単一・複数チャネル音響信号に対する非負値性・独立性・低ランク性に基づくブラインド音源分離 (BSS) の統一理論について述べる.BSSの目標は,離散フーリエ変換 (DFT) で得られる混合音の複素スペクトログラムを,独立な音源スペクトログラムの和に分解することである.従来は,時間周波数ビン間の独立性を仮定することが一般的であったが,最近,ビン間の相関を考慮した手法が着目されている.例えば,単一チャネルBSSでは,音源パワースペクトル密度の非負値性と低ランク性に基づく非負値行列分解 (NMF) が代表的であるが,周波数共分散と時間共分散を一挙に扱える究極の拡張として相関テンソル分解 (CTF) が提案されている.一方,複数チャネルBSSでは,空間共分散を扱える複数チャネルNMF (MNMF) が提案されており,複数軸の共分散を同時に取り扱えるCTFの一種とみることができる.このとき,空間共分散行列が同時対角化可能であるという制約を課すことで,独立成分分析 (ICA) や独立ベクトル分析 (IVA) と同様に,空間軸の線形変換(分離フィルタ)の推定を行う手法が提案されている.本研究では,制約なしの共分散行列を考えるCTFに対し,各軸の共分散行列が同時対角化可能であるという制約を課した独立低ランクテンソル分析 (ILRTA)}を提案し,収束保証つきの推定法を導出する.ILRTAは,各軸を無相関化する線形変換を一挙に求めると同時に,全てのビンが無相関となる変換後の領域でNMFを実行する手法であり,CTFあるいはILRTAの特殊形として従来のBSS手法を統一的に説明することができる.これは,非定常信号の性質に応じて,DFTより適切な変換を見つけることを意味し,変換学習との関連が明らかになる. |
(英) |
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キーワード |
(和) |
非負値行列分解 / 相関テンソル分解 / 独立低ランクテンソル分析 / ブラインド音源分離 / / / / |
(英) |
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文献情報 |
信学技報, vol. 118, no. 284, IBISML2018-49, pp. 37-44, 2018年11月. |
資料番号 |
IBISML2018-49 |
発行日 |
2018-10-29 (IBISML) |
ISSN |
Print edition: ISSN 0913-5685 Online edition: ISSN 2432-6380 |
著作権に ついて |
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