会長だより
第1号(2026年8月3日配信)
会長だより 2026.8 第1号
辻 ゆかり
このたび、電子情報通信学会の第103代会長を拝命しました、辻ゆかりです。
我々は今、AI革命ともいえる時代に生きています。また、日本は急激な人口減少局面にあるだけでなく、DXが進めば進むほどデジタル赤字が増加するという状況に置かれています。
このような環境下において、就任挨拶で述べさせていただきましたとおり、“Connecting X”(X=Intelligence(知性)、Human(人)、Community(学会))を合言葉に、AI時代の情報社会基盤を、本会だけでなく関連する諸学会と連携して総力戦で、一緒に考えていく所存です。
会長に就任して早や2か月近く(任期の六分の一!)がたちました。今回の会長だよりでは、この間に仕込んできました以下3件について、皆さんに報告させていただきます。
①“未来60年賞”、今年もやります!
“未来60年賞”は、60年先の未来を切り開く独創的な研究アイディアを持つ若手科学者や技術者の活動を顕彰したいとの篤志家の思いを受け、その篤志家からの寄附を原資として、2025年に設置したものです。今年も“未来60年賞”チャレンジコンテストを実施します!! 詳細は追って発表させていただきますが、9月頃から応募開始する予定ですので、我こそはという35歳以下の皆さん、奮ってご応募ください!
②9月のソサイエティ大会で“省庁+学会横断の企画セッション”を実施します!
今年の9月24日(木)午後、北海道大学で開催されるソサイエティ大会企画セッション(企画戦略室プレゼンツ)は、「どう進める?日本の科学技術イノベーション〜府省庁と学会横断で探る第7期科学技術・イノベーション基本計画のこれから〜」と題して実施します。第7期科学技術・イノベーション基本計画は、我が国の国際競争力と安全保障の根幹をなす重要な国家戦略です。本企画セッションでは、本基本計画に関わる府省庁(内閣府、総務省、経産省、文科省)の方々を迎え、最新の政策動向をご紹介いただくとともに、後半の討論では学会横断の取組を共同で進める電気学会の会長をお招きし、学会の垣根を越えて、果たすべき役割と連携施策実現の可能性を探っていきます。
皆さんも是非現地で熱い議論をお聞きください!
③(さらに)上記企画セッションに向けて、電気学会と共同会長声明を発出しました!
昨年、植松前会長より「第7期科学技術・イノベーション基本計画に向けての提言」という声明を出し、国の方向性と当学会が考える方向性が合致していることを確認できました。同基本計画が実行フェーズにあることを踏まえ、その加速に向けた提言として、電気学会と共同での会長声明を7月28日に発出しました。
具体的には、第7期科学技術・イノベーション基本計画の実行フェーズにおける重要課題を以下3点に集約し、提言としてまとめました。
・ AI・データ社会を支えるサステナブルな情報社会基盤への継続的な戦略的投資
電子情報通信と電力エネルギーを、単なる成長分野の一つではなく、あらゆる産業と安全保障を支える「社会基盤そのもの」として、国際競争力確保のための継続的な投資を求める。
・基礎研究、応用研究、社会実装、運用を担う人材育成の強化
先端技術の研究者に加えて、社会実装やインフラ運用を現場で支えるフィールドエンジニア、新たな 社会的要請に応える文理融合人材など、多様な人材の育成と流動性を高める仕組み強化を訴える。
・産学官のイノベーション・エコシステムに資する分野横断的な知の融合
複雑化する社会課題の解決に向けて、分野横断的な知の融合が不可欠であるため、産学官をつなぐ「結節点」として学会を戦略的に活用する仕組みの構築を促す。
以上3点以外にも、理事会メンバ全員一丸となって、電子情報通信学会をUpdateするべく奮闘中です。22000人の会員の皆さんも、様々な企画やイベントに参加することにより、是非、お力をお貸しください!
よろしくお願いいたします。