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ジュニア会員の皆さん、こんにちは。今回のコラムを担当する宇部高専の三澤です。今回
は、「『一家に1枚』シリーズのポスター」と「AIによる勉強の変化」について取り上げます。
「一家に1枚」シリーズのポスター
ジュニア会員の皆さんは、「一家に1枚」シリーズのポスターを知っていますか? 私は、こ
のポスターの存在自体は以前から知っていましたが、なぜ発行されているのかを知りませ
んでした。文部科学省では、科学技術週間に合わせて、学習資料「一家に1枚」を発行して
います。科学技術週間は、科学技術について広く一般に理解と関心を深め、日本の科学技
術の振興を図ることを目的として、昭和35年(1960年)に制定され、今年で65回目です
4月18日の「発明の日」を含む1週間(月曜日から日曜日)と定められており、今年は4月
15日から4月21日です。ちなみに、「発明の日」は日本の特許制度の始まりを記念した日
です。平成17年(2005年)から、「一家に1枚」シリーズのポスターが毎年1枚ずつ様々な
テーマで発行されており、これまでにウイルス、ガラス、細胞、宇宙図などのテーマで20枚
発行されています。個人的には、最
初に発行された「一家に1枚 元素
周期表」が、学生時代に見たことと、
身近なものと元素の関係が表現され
ていたり、自然科学分野での日本
のノーベル賞受賞者が掲載されて
いたりするため、記憶に残っていま
す。20枚目の今年度のテーマは、
「一家に1枚 世界とつながる“数
理”」です。中央には、「“数理”と
は数学を道具して使うこと」という
説明があり、私達の生活と数理の
関わりについて紹介されています。
ポスターにも載っている人工知能
(AI)や情報に関する分野という
と、プログラムが主であるように思わ
「一家に1枚」と
「AIによる勉強の変化」
「一家に1枚」シリーズのポスター 「数理」
(https://www.mext.go.jp/stw/series.html)
科学技術週間 (出典:文部科学省ホームページ)
(https://www.mext.go.jp/stw/index.html)
AIがあれば、プログラミングや英語は勉強しなくていいのか?
少し前に「AIがコードを書くので、プログラミングは勉強しなくていい」ということがネット
上で話題になっていました。1年前の生成AIに関するコラムでも少し触れましたが、
ChatGPTなどを使用すると、このプログラミング言語を用いて、こんな処理を行うプログラ
ムを作ってほしいと指示文を書くと、そのプログラムのコードを回答してくれます。さらに、
ログラミングに特化した生成AIモデルを用いたコーディング支援機能も開発されており、す
でに使用されています。同じように「AIが自動翻訳してくれるので、英語は勉強しなくてい
い」という話題も、度々見聞きします。「AIがあれば、プログラミングや英語は勉強しなくて
いい」という意見に対して、ジュニア会員の皆さんは、どのように考えますか?
現状では、どちらも精度は高くなってきているが、間違えることもあるので、勉強しなくてい
いという意見に反対の人が多いと思います。AIによって、高精度で自動翻訳できるように
なっても、表面的な意味以外のニュアンスを捉えることや行間を読むことは難しいと言われ
ています。とは言っても、英語については、私も長い間勉強してきましたが、細かいニュアン
スの違いや、表現の自然さなどについては、正直わかりません。このような意味でのAI翻訳
の正しさを判断できるために求められる英語レベルは、かなり高いです。また、私は研究の
ツールとしてプログラムを使ったり、プログラミングの授業をしたりしています。精度や時間
的な制約のもとで求める処理が実現できれば良いというレベルですので、AIが書いたコー
ドの方が良いという場合もあると思います。これについても、このコードの方が良いとわかる
程度の知識があればといいという認識です。
プログラミングや英語に限らず、自分が求めるレベルによって、どこまで勉強する必要があ
るかは変わってくると思います。インターネットで簡単に検索できる時代になり、暗記や暗記
した知識を問うテストは意味がないと言われてきたように、生成AIを利用できる時代になる
と、勉強方法や勉強すべき内容は当然変わってくると思います。ただし、基礎知識が必要と
いう点については、いつの時代になっても変わらないと思います(どこまでを基礎知識と考
えるかは、人や時代によりますが)。AIがあるから勉強しないというよりは、AIを活用した効
果的な勉強方法を探すのがいいのではないかと思います。
(宇部工業高等専門学校 三澤秀明)
れがちですが、実際には問題の解決方法や目的とする処理を数理的に考えて、その実現方
法として、プログラムを用いています。今年のポスターをきっかけに、数理と様々な分野との
関係に触れてみてください。