『空想科学読本』シリーズ
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科学への興味をわき起こす入り口になる本を挙げ
てくださいと言われれば、『空想科学読本』と迷わ
ずお返事できるのですが、実はこれまで読んだこと
がありませんでした(汗。
空想科学研究所によれば、1996年から執筆され
ているそうで、2024年3月時点で1,115点のタイ
トルが世に出ています。
2024年3月の時点の「原稿一覧」と突き合わせ
てみたところ、含まれていないタイトルが1件ありました。「原稿一覧」の
説明にもありますが、書籍として発表されたタイトルのリストですので、す
でにどこかで発表されている可能性もありますが、新作として収録された可
能性もあります。つまり、なにが言いたいかというと、増殖・進化している
ので、いくらでも楽しめますし、この設定は科学的にみてどうなのかしら?
と思った作品があれば、空想科学研究所主任研究員である柳田理科雄さんが
調べてくれるかもしれません。
たくさんあるシリーズの中でも、今回は文庫版『空想科学読本[3分間で
地球を守れ!?]』を通読いたしました。この本には、31篇の科学的考察が収
録されています。
それぞれのタイトルですが、まず「それってどうなの?」という疑問が提
唱されます。その疑問に対して実際に科学的に検証し、ありえない点を説得
力のある文章で解説しています。この文庫版では、「マッハ」という速度の
単位がよく出てきます。間違いがあるといけないのでちょっと調べてみまし
た。すると、マッハ=速度の単位ではなく、Wikipediaによれば、
空想科学読本シリーズ,柳田理科雄(著)
シリーズ一覧はこちら
https://www.kusokagaku.co.jp/books
『空想科学読本Ⅰ』
柳田理科雄(KADOKAWA)
※シリーズのうちの一つ
数式の登場で頭痛がしてきたので、数式なしの定義を探してみました。
マッハ数は、
音速の定義は、
こんな説明が出てきたら、そこで読むのを止めちゃいますよね、おそらく。
が、主任研究員柳田理科雄さんは、詳しい定義を間違いのないようには
しょって、
とか、
“流体の速度,または流体内を動く物体の速度を,その流体内の音波
の速度で割った数値。航空機,ミサイル,高速気流等の速度を表すの
に使う。空気中の音波の速度(音速,330m/s前後)は温度が下降
すると減少するため,マッハ数が同じでも実際の速度は温度により異
なる。”(『百科事典マイペディア』)
“気 温 15℃、1 気 圧(1,013hPa)の 空 気 中(国 際標準大気
(ISA)海 面 上 気 温)で の 音 速 は 約 340m/s(= 1,224km/h、
761.2mph、 661.5 knots)”(Wikipedia)
“マッハ5。これは半端なスピードではない。音の速さは気温によっ
て変化するが、地表の平均気温である15℃のとき、マッハ5とは秒
速1,700m=時速 6,120kmである。”
“『マッハ』とは音速の何倍かを表す単位。音速は気温15℃のとき
秒 速 340m = 時 速 1,224km で、こ れ を 超 え る と『超 音 速』に な
る。”
という形で解説してくれます。マッハだけではマッハ5をイメージできな
いとしても、時速6,120kmであれば、東京から直線距離でインドのデ
リーの先まで1時間で行ってしまう速度だとわかります。
“マッハ数(マッハすう、英:Mach number)は、流体の流れの速さ
と音速との比で求まる無次元量である。
マッハ数 Ma は流体の相対速度を U 、音速を a とすると、
Ma = U/a
で求められる。”(Wikipedia)
「ありえない点」に関しては、あくまでも
現時点でありえないことで、将来的には科学
的に実現されるかもしれません。
また、一冊のうちでも気になった科学的現
象を突き詰めていく読み方もあります。デジ
タルネイティブなみなさんであれば、イン
ターネットを駆使して、「マッハ」という単
語一つであっても検索をかけてわからないこ
とを調べ続けていけば、いっぱしの科学者が
誕生するに違いありません。
可能であれば、上記「原稿一覧」に挙げら
れているタイトルを古い順に確認し、10年後20年後(それ以降はちょっと
自分の寿命が難しいかしら?)に一つや二つ、いや10も20も実現している
ことを楽しみに余生を過ごしていこうと思ってます。この拙文をお読みくだ
さったみなさまがた、触発されてぜひ科学者への道を歩んでください!
投稿者:エリちゃん
文系技術翻訳者。東京都立大学人文学部文学科英文学専攻卒。コロナ前までは
体育会系技術翻訳者。推しは羽生結弦、佐藤二朗、高田純次。おもしろいこと、
楽しいこと、おいしいものが大好きな酒好き。
『空想科学読本Ⅱ,Ⅲ』
柳田理科雄(KADOKAWA)
※シリーズのうちの一つ