プログラム

プレナリーセッション

日 時 2025年3月26日(水)15:15〜18:00
会 場 東京都市大学7号館 TCUホール
式次第 15:15 開会
15:15-15:35 会長挨拶「学会の意義と新しいグローバル化」山中 直明 電子情報通信学会会長
15:35-16:15 表彰式
16:15-16:25 休憩
16:25-17:55 基調講演
「重力波で探る宇宙の謎」 梶田 隆章 先生 (東京大学)
「テラヘルツ波のこれまでとこれから~鍵を握る半導体と光電融合~」 永妻 忠夫 先生(東京大学)
17:55-18:00 閉会挨拶
18:00 終了

会長挨拶

学会の意義と新しいグローバル化
山中 直明


電子情報通信学会は100年を超え、次の100年に向けて再スタートを始めました。その組織は、ジュニア会員、プラチナクラブ、企業イニシアティブ委員会さらには、エンジニアリングを対象とした新たな会員制度作りと、9歳から100歳を超える会員による研究発表だけではなく、コミュニティとしての機能を高めています。また、グローバル=英語ではなく、最新のICTを使った論文の多言語プラットフォームを利用し、各国のアイデンティティを尊重しながら連携するアライアンス型のグローバル化も模索中です。

2024年度電子情報通信学会会長
慶應義塾大学
山中 直明

略歴

1981年3月 慶應義塾大学工学部計測工学科卒業
1983年3月 慶應義塾大学大学院工学研究科計測工学専攻修士課程修了
1983年4月 日本電信電話公社(現NTT)武蔵野研究所入所
1996年4月 NTTネットワークサービスシステム研究所特別研究員
2004年4月 慶應義塾大学理工学部情報工学科,慶應義塾大学理工学部大学院環境開放学専攻教授
2018年4月 慶應義塾先端科学技術研究センター所長
2024年4月 慶應義塾大学未来光ネットワークオープン研究センター所長、慶應義塾大学新川崎先端研究教育連携スクエア特任教授

表彰式

  1. 教育功労賞
  2. 学術奨励賞
  3. フェロー称号贈呈式

基調講演

 2025年電子情報通信学会総合大会のプレナリーセッションには、世界的に著名なノーベル賞受賞者である東京大学の梶田 隆章先生と、大阪大学の永妻 忠夫先生を基調講演者としてお迎えします。両先生のご講演は、科学と技術の最前線を鋭く切り開く内容となり、参加者にとって大いに刺激となることでしょう。さらに、このプレナリーセッションの真の価値は、参加者同士の交流にあります。プレナリーセッションは、広く一般の方に公開する無料企画となっております。「人の知的な交流が技術を創る」――このスローガンのもと、多くの方にご参加いただきたくご案内申し上げます。
梶田 隆章
講演者

梶田 隆章(東京大学、卓越教授)

略歴
2015年ノーベル物理学賞受賞
東京大学卓越教授(宇宙線研究所)、前日本学術会議会長
専門分野は宇宙線物理学、特に重力波物理学
現在、大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」の研究代表
タイトル:重力波で探る宇宙の謎
概要

重力波はアインシュタインが20世紀の初めころに予言した時空の波です。 例えば2つのブラックホールが合体した時などに観測可能な重力波が出ると考えられてきました。そして2015年9月14日にアメリカのLIGO測定器で重力波が観測され、それ以来、多くの重力波事象が観測されるようになりました。岐阜県飛騨市神岡の地下に建設されたKAGRAは東アジアをはじめとして世界の研究者と協力して重力波を観測して重力波の天文学を切り開きたいと考えています。本講演ではKAGRAの現状と、KAGRAの目指すサイエンスについてお話しします。

永妻 忠夫
講演者

永妻 忠夫(東京大学大学院理学系研究科)

略歴

1986年、九州大学大学院工学研究科 博士課程修了
同年、日本電信電話(株)入社、厚木電気通信研究所、LSI研究所、マイクロシステムインテグレーション研究所等
2007年より大阪大学教授
2024年より大阪大学特任教授、東京大学特任研究員
主として、マイクロ波・ミリ波フォトニクス(光技術と電波技術の融合分野)の研究開発に従事
大河内記念技術賞、科学技術長官賞、電子情報通信学会業績賞、逓信協会前島賞、文部科学大臣表彰科学技術賞、電子情報通信学会功績賞等を受賞。電子情報通信学会・IEEEフェロー

タイトル:テラヘルツ波のこれまでとこれから~鍵を握る半導体と光電融合~
概要

1980年代に始まるテラヘルツ技術の開拓は、21世紀に残された最後の電磁波領域として理学、工学両分野の研究者によって進められ、まもなく半世紀を迎えます。特に、2010年代に、化合物半導体やシリコン系半導体を使った集積回路技術によって、応用(イメージング、分光、レーダ、通信)システムが実現できるようになり、テラヘルツ技術の実用化を大きく加速しました。また、テラヘルツ電子回路のみならず、レーザ、光変調器、フォトダイオード等の光コンポーネント・光回路との融合や集積技術が進んできてます。そして今、テラヘルツ技術は、2030年代の商用化を目指して研究開発が進められている「第6世代の情報通信システム(6G)」を支える技術候補として期待されております。6Gは、通信とセンシングの統合の時代になると言われ、周波数スペクトルだけでなく、ハードウエア、信号の共有が議論されています。本講演では、テラヘルツ波の産業応用に向けた、これまでの研究開発の歴史を振り返るとともに、今後の研究開発の鍵を握る、半導体技術と光電融合技術についてお話しします。