電子情報通信学会  
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 ■萩本 和男

 

通信分野の国際競争力や学生からの人気に陰りが見られると言われています。しかし、この分野は技術立国を目指す日本にとって、極めて戦略性と優位性を確保していかねばならない分野の一つです。通信ソサイエティはもともとグローバルで専門性の高い分野の一つですが、世界を見れば米国IEEE ComSocが世界規模で活動し、学術はもちろんのこと標準化活動でもイニシアティブを取っており、IEEEの傘下で活動をしている国々が多々あります。IEICEは、世界の中でIEEEと競争・協調できる数少ない学術組織としてアジアでのリーダシップを発揮し、21世紀がアジアの時代となる中で頼もしい存在になるべくソサイエティの活動を共に強化していきたいと考えています。2011年6月には、京都国際会議場で通信の最大の会議であるICC2011が、IEICEとIEEEで共催され、私もこれに尽力しています。これは一例ですが、若い研究者にとって、研究成果はもちろんのこと、取り組んでいる通信技術を世界にアピールする場を提供し、単に学会発表にとどまらずビジネスを含めた、グローバルな研究コミュニティ活動に自ら関与することの大事さをもっともっと実感できるようもり立てて行きたいと思います。
略歴
1980年東工大修士課程了。同年日本電信電話公社横須賀電気通信研究所入所。10G光増幅中継方式など超大容量光伝送方式の研究実用化を推進。現在、NTT先端技術総合研究所長。光協会桜井健二郎記念賞、IEE Oliver Lodge Premium、信学会業績賞、前島賞、などを受賞。06-07年信学会総務理事、電子情報通信学会フェローおよびIEEEフェロー。

 



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