業績賞 推薦の辞 | ||||||
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近年,インターネットを介してコミュニケーションをとる人々の数が増加し,Web上で用いられている言語数は急速に増加している.一方で,インターネット上には多数の言語資源(データ及びソフトウェア)が存在しているにもかかわらず,専門家でなければ異文化コラボレーション活動の現場で利用することは難しい.複雑な契約や知的財産,データ構造やインタフェースの多様性が,言語資源の一般的な利用の妨げとなっている. 受賞者らは,集合知のアプローチにより,言語資源をサービス化して共有するためのインターネット上の多言語サービス基盤「言語グリッド(The Language Grid)」を開発した.利用者は,言語グリッドにアクセスすることによって,大学や研究機関,企業が提供する言語サービスを利用できる.更に利用者は異文化コラボレーションの現場に合わせてそれらのサービスを自由に組み合わせて,新たな言語サービスを作成し登録することも可能である(図1).
このような言語グリッドの取組みは欧米でも認識され,「言語資源の配布から言語サービスの提供へ」という言語資源の利用形態の大きな転換をリードするとともに,NPOによる各分野での社会貢献活動の支援(外国人患者支援,ベトナムの農業支援など)に利用されるなど,その貢献は極めて顕著であり,本会業績賞にふさわしいものである. |
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文献 | ||||||
(1) 石田 亨,村上陽平,“サービス指向集合知のための制度設計,”信学論 (D), vol.J93-D, no.6, pp.675-682, June 2010.
(2) 石田 亨,村上陽平,稲葉利江子,林 冬惠,田仲正弘,“言語グリッド:サービス指向の多言語基盤,”信学論 (D), vol.J95-D, no.1, pp.2-10, Jan. 2012. (3) The Language Grid:Service-Oriented Collective Intelligence for Language Resource Interoperability, T. Ishida ed., Springer, 2011. |
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